池井戸潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これまでの池井戸作品とちょっとテイストの違う作品
今作は銀行との融資は出てくるものの、それがメインではなく、むしろ添え物的な感じしかない
心を病んで2年間も入院していた琢磨が、父親の残した車のキーを発見し、それがきっかけで父の生きていた過去と現在を行き来するファンタジーだ
しかしそのファンタジーの中には父が勤めていた運送会社のトラックをめぐるブラックな物語も描かれている
ヤクザあり、殺人あり、恋愛ありの珍しく内容てんこ盛りの内容になっている
読者としては主役が追い込まれるほど引き込まれていくものなのだが、今作はちょっと盛り込みすぎな気がする
そもそもタイムスリップすること自体が安直な気がした一