池井戸潤のレビュー一覧

  • かばん屋の相続

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    池井戸潤による全6話の短編集。
    そうとは知らず読み始めたが、どの話も人生の機微が緻密に表現されており、登場人物の心情が手に取るように伝わり、さくさくと読むことができた。
    どれも比較的バッドエンド寄りの結末が多いが、短時間で濃厚な池井戸潤ワールドを堪能できる。
    一部のエピソードは、もう少しその後のストーリーが見たいという思いも残った。その点を加味して星3つとする。

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    2025年11月23日
  • 架空通貨

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    インフルで朦朧とした中読んだのもあり、結構難しかった。仕掛けが多方面にあり、読み応えはかなりあり。推理好き&行員話好きにはもってこい。

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    2025年11月21日
  • ルーズヴェルト・ゲーム

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    野球を愛したアメリカのフランクリン・ルーズヴェルト大統領が「野球で最も面白いスコアは8対7だ」と述べたことに由来するルーズヴェルト・ゲーム。

    この作品自体がルーズヴェルト・ゲームであることは解説でもあった通りである。なかなかの文量であるのに、物語終盤に至るまでジリジリと辛い展開が続いたのは正直苦しかった。

    1番人を感動させるのは結局人なんだと思った。

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    2025年11月19日
  • 民王

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    数十年ぶりに再読。当時はお仕事小説かと思っていたけれど、改めて読むと著者が政治の世界を皮肉りながら面白く描いたんだろうなと思う。テンポがよくどんどん読めた。旦那も読むらしい。

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    2025年11月13日
  • 半沢直樹 2 オレたち花のバブル組

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    伊勢島ホテルが投資で500億円の大損失を負った。半沢は、伊勢島ホテルを立て直すべく奮起する物語。そこに立ち塞がるのは、金融庁で幅を利かせている黒埼、旧T派閥を重んじる大和田常務。

    能力の無い人間は上の人間に媚びへつらう事でしか生きていけない。上の人は下の人を利用して社会的に高い地位を築こうとする。既得権益で動く人間がいると、根っこから葉まで伝染して組織が腐る。その環境で、真っ当に生きていく(顧客の幸せのために)事の困難さ。半沢はそれでも性善説。ただやられたらやり返す倍返し。

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    2025年11月12日
  • シャイロックの子供たち

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    銀行は働くものを不幸にするのかな?
    ほんとに池井戸先生の描く銀行は伏魔殿も良いとこ。
    本作でも、半沢直樹よろしくすっきり爽快カタルシスが得られると思っていたら。。。。

    なかなか、難解なミステリー。ハッピーなのかバッドなのか、そのラストすらわからない。

    ただ、愛する家族の事を考えたら不正や犯罪は絶対にしてはいけないよね。
    よくこの本の宣伝文句に使われるカツカレー。
    確かに泣けるわ。

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    2025年11月11日
  • かばん屋の相続

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    都内の中小企業と銀行(信金)の融資課との短編集。

    池井戸潤氏の作品が発表されてから(さすがの元バンカーですが)

    自分の中で銀行員は

    《人様のお金で人様よりいい生活をしている、法を犯していない金貸し》

    という
    それ悪意じゃね、みたいな印象になってしまっている。

    もちろん、そんな人ばかりではなく中小企業を育てたいとか応援したいととか純粋にそう思う人もいると思う。

    でも、そういう人ってバンカーで勝ち上がっていくのは難しいんだろうな、とも思う。

    公私を割り切れる人、
    感情に流されない人、
    ビジネスに私情をはさむことなくどんな判断でも(たとえそれが冷酷で死刑宣告に近くても)迷わずにできる人

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    2025年11月09日
  • ハヤブサ消防団

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    ミステリー作家の三馬太郎。
    都会から田舎に移り住み、ハヤブサ消防団に入隊し、連続放火事件の真相を追う。

    仲間であるはずの二人の内、どちらかが犯人かも知れない…という展開になってから、先が気になってどんどん読み進めていった。

    オルビス・テラエという宗教団体とタウンソーラーの繋がりや山原家との関わり、どんどんゴチャゴチャしてきて最後はどういうこっちゃで終わったかな。

    太郎氏が書いた作品が、きっとこのハヤブサ消防団なんだよね、と思った。

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    2025年11月08日
  • 架空通貨

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    辛島は高校教師。教え子の女生徒の家が経営難で潰れてしまうかもしれないため、前職を生かして助けようと奔走する。
    一企業だけにとどまらず一つの町をのみ込む大きな問題に発展していく。
    金とは何?
    扱う人により善にも悪にもなってしまう。
    考えさせられました。

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    2025年11月08日
  • 俺たちの箱根駅伝 下

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    ドラマ化すると発表があり読んで見ました。
    毎年観ている箱根駅伝の感動が忘れられません。
    実際のエピソードも描かれてあり楽しめました。

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    2025年11月08日
  • ルーズヴェルト・ゲーム

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    池井戸さんだから、最後は「倍返し」なのはわかってたけど(笑)、それでもやっぱりスカッと最高だった!

    昔、テレビドラマでやってた時、見逃してしまったのが残念。唐沢寿明の細川社長、見たかったなー。アマプラでやってないかしら。

    高校の時に暴力事件を起こして野球を諦めざるを得なかった沖原くんが、自分の過去に区切りをつけ、成長していく姿が眩しかった。

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    2025年11月07日
  • 新装版 銀行総務特命

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    一章ごとに読み切りで隙間時間に重宝しました
    登場人物が多かったり、専門用語が出てきたりで、途中の状況がわからないままラストを迎えることが少なくなかった

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    2025年11月03日
  • 架空通貨

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    世の中金がないと生きられないが金に囚われても生きられないと感じる作品だった。
    私立高校の教師辛島が前職である商社での仕事の経験を元に生徒の親の会社の危機を救おうとしながら「悪いお金」の闇を解明していく中で判明してきた事実は様々な因縁が絡み合っていた

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    2025年10月30日
  • シャイロックの子供たち

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    ネタバレ

    私の読解力が無さすぎる結構難しかった
    あとモヤモヤするところがいっぱいあった
    まず、100万盗んだと疑われた愛理が可哀想なのと銀行って怖い!
    個人的には1000万競馬に持ってくやつが一番ヤバイ

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    2025年10月30日
  • 株価暴落

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    さすがに二十年前の金融小説とか古すぎた。
    いい奴悪い奴弱い奴がきっちり配置され、スパッスパッと勧善懲悪パズルが完成していくのは楽しい。

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    2025年10月15日
  • 花咲舞が黙ってない

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    正義を振りかざして権力者をギャフンと言わせる様は、現実の世界ではなかなかできないだけに痛快。ややストーリーの構成が浅いような印象がするのと、物語の回収が粗いように感じた。全体を通して読みやすい企業ミステリー。

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    2025年10月14日
  • 民王 シベリアの陰謀

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    『民王』の第2弾と言うことだが、前回のように総理と息子が入れ替わるというような荒唐無稽な事態は起こらない。
    しかし、武藤泰山が総理大臣を務める日本で、人を凶暴化させるという笑撃的な?ウイルスが蔓延する。
    彼らが右往左往する様を描き、現代日本を痛烈に皮肉った政治エンターテイメント。
    現代の政治家(屋)たちに、泰山の爪の垢でも飲ませたい(笑)。

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    2025年10月10日
  • 架空通貨

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    ビジネスと金の恐ろしさがわかる小説。
    お金に振り回される人間の脆弱さと愚かさがわかる小説でした。
    お金なしでは誰も生きていけないような現代社会で、知らないうちにズブズブ闇に引き込まれる恐ろしさ。
    自分のお金の使い方を見直したくなりました。

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    2025年10月08日
  • ようこそ、わが家へ

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    絡み合う謎。スリルある日常ミステリー。
    出向先の会社で人間関係と怪しい資金繰りに悩みながら、一方では悪質なストーカーに悩まされる父親の話。ストーカーの悪質さも勿論、事情は理解できても汚いやり方の営業部長には腹が立ちました。
    最終的に大きなお咎めもなく営業部長の沙汰が収まったのは不完全燃焼感がありましたが、それも父親の人柄でそういうもんかもな、ですませてしまえる読後感の良さがあります。
    ストーカーの話が出てくる必然性はありませんが、家と仕事、誰でも持っている二つの世界で奮闘する姿は応援したいものがありました。
    誰でも事情があり、会社と家族という世界があり、その中で四苦八苦しながら生きている。そん

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    2025年10月05日
  • 最終退行

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    池井戸潤の世界によくいる正義感を貫く銀行員、本作の主人公・蓮沼もその一人。銀行という世界では決してきれいごとだけでは成り立たないが、だからこそ「自分は何のために働いているのか」と問う彼の姿には共感する部分が多かった。

    麻耶のように、身体の相性と価値観が合う同僚の存在は働くうえでの救いになるなぁ、と。(ガッツリ不倫だが)

    ストーリーは毎度、水戸黄門のように最終的には悪が成敗され、読後感はすっきりと心地よい。
    しかしそこに至るまでの、蓮沼の不器用で苦しい立ち回りには胸が締めつけられた。

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    2025年10月05日