池井戸潤のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
正
古くさくて男くさい。
昭和のにおいがする。
でも,赤松社長の熱意に心打たれてしまう。
悪戦苦闘の末,正義が勝って悪者が懲りるお話。
なんだか晴々とした気持ちになる。 -
ドラマで観た感動が
半沢直樹は小説で読み、ドラマも観ています。ドラマのキャスティングが蘇り、とても面白く読むことが出来ました。家にいることが増える中、お勧めのマンガです。
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Posted by ブクログ
終わり良ければすべて良し!
話の運びだけでいうとそんな感じ。
しかし読み応えは十分だった!
中盤まで誰が主人公かわからない設定に翻弄されながら読み進めていた。
はじめ蓮沼が主人公と分かった時は、不倫はするし、取引先の融資に消極的な姿勢であまり魅力的だとは思わなかった。
しかし蓮沼が銀行人生を投げ打って、会長の不正を暴くべく危険にさらされながら奮闘する姿には心打たれてつい応援していた。
巨悪を倒してハッピーエンドを迎えられたのが良かった。
いろいろな人生があって、みなクリーンなわけではないけれど、ふと見せる人間味のある行動や感情はついつい共感してしまう。
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Posted by ブクログ
実際の事件が下敷きになっている。新聞で読んで、トレーラーのタイヤのボルトが外れるなんて、なんと杜撰なことか、と憤慨した記憶がある。だがその後の話は知らなかった。フィクションにしても現実感をもって読んだ。
乱歩賞候補になったが、この事件の判決が降りてなかったためか、見送りになり、「破線のマリス」が受賞したとか。
野沢尚さんの「破線のマリス」(若くして亡くなった野沢尚さん;;)を読んだのは随分前だと感じるかその頃書かれたものかと、それなら時代遅れの話になってしまった。
赤松運送のトレーラーの前輪のタイヤが外れて、歩いていた親子にあたり母親が亡くなった。140トンのタイヤが外れて暴走した大事故だった。
事故原因は運送会社の整備不良だと、メーカーに決め付けられる、しかし社長の赤松は納得できなかった。
この事故が原因で得意先に取引停止を言い渡され、事故車のメーカー系列だった銀行からは、融資も断られ、挙句には融資決済の請求書が来る。
破産寸前の赤松は真相究明に奔走する。
しかし、赤松の前で、財閥企業の資金系列にある製造元は、自社の車の欠陥は見当たらず、と突っぱねる。
一方同じ車の事故が多発していることに、不審を抱いた週刊誌記者から、資料を渡され、それを調べるうちに、赤松は大手自動車メーカーのリコール隠しの実態に気付き、新たな証言も得ることができた。
巨大企業は同じ系列の傘下企業を抱えて成長してきた。
持ちつ持たれつの関係は今も変わらない、企業名さえあれば無理も通った。
企業人としてのプライドは愛社精神という隠れ蓑の下では、傲慢な態度や慢心となり、ついに社員は会社名に負ぶさって腐敗した企業倫理に犯されていた。
零細企業対巨大企業。大企業名を笠に着たエリート意識対小企業の経営者、組織内の個々の軋轢など読み所も多い。
企業系列の銀行、ただ一行に頼ってきた現実。弱みを握れば、銀行マンは利益保全に徹する変わり身の技。
捜査する警察内部の葛藤なども面白い。
登場人物は多いが煩雑さが感じられない、内部事情や人間関係の面白さ。本音を隠して組織に帰属するしかない社員の生き方も興味深い。
企業、銀行といえども、動かすのは人間であって、人としての幅の広さ底の深さが危機にあっては如実に現れるものだと感じる。
ただそういう立場に立ったときにしか発揮することができないという、身分制度、肩書きの弱さもある。
企業に入ると言うことは会社の利益の前では誰しも自分をなくすことかもしれない。
この作者は実にうまい。緩急に長けて、たまに人情劇というような涙を誘われる話を入れる。
確かに、話に入り込んでしまうとそこで力が入り、泣けてくる場面もある。
赤松という社長が、破産瀬戸際で、社員や家族を背に、見得を切るせりふがたまらない。
話に引き込まれていると、思わず快哉を叫びたくなる。
題名だけ読んだときはSFかと思った -
Posted by ブクログ
ネタバレ銀行を舞台にした一人の行員と銀行会長の不正を暴く戦い。
M資金を探し当てようとするトレジャーハンターが、この会長に罠を仕掛け詐欺を働こうとするが、会長側はこれを逆手にとって不正な金をマネーロンダリングしようとたくらむ。
一方主人公である一行員は支店の副支店長という立場で働いているのだが、融資先から融資を回収するようにと達せられその通達に違和感を覚え、なんとか回収をしないで済むように頑張るが、支店長の強引かつ規則違反な取立てで貸しはがされた融資先の社長は自殺に追い込まれてしまう。
この支店長に対し遺族側が裁判を起こす。
並行して主人公は会長の不正に気付き、このトレジャーハンターと組んで不正を暴いていく。
裁判も切り札を用意し遺族側の味方に立ち、この支店長の嘘を暴く。
池井戸作品らしく、最初は負けているが最後は総会に大逆転するパターンが健在の作品であった。 -
Posted by ブクログ
映像化されるということで購入。
連続ドラマの前に読んだので、ドラマを見たときには、こんな暗い感じ、シリアスに仕上がるんだなという印象でした。小説で読むと、女子社員の章やエンディングなどでは明るい仕上がりだったなと記憶していました。どっちかというと、映画版の方が自分が読んだ印象に近いなと思いました。ただ、映画版は、よりエンターテイメント性が強い印象でした。
本の話に戻りますが、七つの会議ということもあり、七つの章に分かれていて、短編かなと思いきや、それぞれの話が一つになっていき、読み進めるごとに様々なことがわかっていく様はグイグイ引き込まれ、読みやすく面白かったです。
メディアでは、リコール問題を表面的にしか報じられません。しかし小説では、フィクションなんだけれどもこうして読むことで、リコールまでに至った経緯、背景を知ることができ、人物の行動や心情を読むと、他人事ではないなと実感させられました。臨場感があり、半沢直樹のような痛快とまではいきませんが、リアリティがあって、深みのある作品でした。