池井戸潤のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ巨大スーパーへの爆破テロ事件と銀行の融資問題を絡めたクライム・ミステリー。
主人公の銀行員・板東は、組織の論理を優先する二戸と対立。後の『半沢直樹』に通じる熱い「正義のバンカー」の原型が見られ、この軸は楽しめる。
一方、テロ事件の捜査と銀行内の駆け引きという二つのパートがなかなか交わらないため、中盤にもどかしさを感じた。また、板東と二戸の対立の構図も、近年の小説で描かれる複雑な組織戦と比較するとシンプルに感じられ、少し物足りなさが残る。
展開がスピーディーで比較的読みやすく、金融ミステリーとして独自の構成を持つ点では楽しめたが、池井戸作品の濃厚な組織戦を期待すると、少し肩透かしを食らうかもし -
Posted by ブクログ
ネタバレ経営不振に陥った航空会社の再建を巡って、銀行と政府関係者の攻防を描いた物語。
テレビで堺雅人が主演して大好評だった半沢直樹シリーズ。
前作の「オレたちバブル入行組」等は、TV番組で見たので読んでないけれど、この本はまだ映像化されていないので読むことにした。
読みながら、この航空会社はJALのこと、政権を取った政党は民主党のことなどとついつい考えてしまう物語だった。当然のことながら巻末には、「この物語はフィクションであり、云々」の但し書きはあるのだけれど。、
また、読みながら半沢直樹が出てくると堺雅人の顔が浮かび、黒崎が出てきてお姉言葉をしゃべると片岡愛之助を連想してしてしまう。
それほど