池井戸潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
金融業務に潜む社会の儚さと無情に情熱の血液を注ぐ赤血球である銀行員そして信金職員。そんな狂気の世界で誰かの酸素を運ぶため動く彼らは心臓になれるわけでも白血球になれるわけでもない。
これが初めて読む小説になればきっとイマイチと思われるでしょう。それもそのはず主人公が物語を劇的に動かすお話しがないからだと言えます。もしかしたら脇役視点で見ているようなそんな気にもなるかと思います。でもそれは彼らが決して悪いわけではなく真っ当にそれができているからともいえるわけで、決して派手な仕事をしているわけじゃないことが理解できます。だからこそ彼らは物語の心臓ではなく赤血球にいると思います。そんな赤血球である主 -
Posted by ブクログ
建設業を描く池井戸作品。
特に公共工事における談合。
談合は違法であるし、特に官製談合であれば贈収賄や政治資金規正法違反にまで繋がるだろう。
では民間だけの談合なら?もちろん違法ではあるのだが…
そんな所に切り込んだ池井戸作品。
確かに談合により不当に高額になると税金の無駄遣いという話ももっともであるが、作中にある『無理筋』な話も考えさせられてしまう。
経済の安定のため、無事に竣工するため等々。
そしてそこには人間ドラマサラリーマンの悲哀がある。それを読みやすい池井戸作品となればページをめくる手は止まらない。
ラストに明かされた事はなるほどと。でもそうなるとやっぱり辛いなサラリーマン。