浅田次郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
浅田次郎の代表作に推す人も多いのですが、私には少し。。。
一つには読んだ条件が悪かったこともあります。なにせ米国出張先で、時差ぼけに悩まされながらでしたから。何となく目が上滑りすると言うか、読み返したら記憶に無い部分が所々にあります。しかし、それにしてもやや冗長な感じは否めません。
そういえば、私が最初に読んだ浅田作品は「日輪の遺産」で、これも第2次大戦ものでした。しかも感想は良く似たような感じです。どうも浅田さんのこの領域とは相性が悪いみたいですね。むしろ帚木さんが書いたら、かなり受けるのでしょうけど。
とは言え、悪い作品とは言いません。それなりに面白い内容だと思います。ただ、私との相性が悪いのだと思います。
-
Posted by ブクログ
内容も平易でわかりやすいのだが、読んでいるうちに言っていることに根本的な変化がないので飽きてしまった。近現代、特に明治時代にフォーカスされているが、その内容は歴史に興味がある人が読めばほとんど知っているようなことばかりであまり面白みはない。改めて、明治維新が現代にまで与えている影響、その重要性を確認するといったところである。
同じことについて章をまたいで何度も言及されていることが多々あり何なのだろうと思ったら、本著は講演録なのだそうだ。題名に入れなかったのは著者の思いがあるから良いにせよ、裏表紙のあらすじ部分に説明があっても良かったのではないかと思う。 -
地下鉄(メトロ)に乗って(特別版)
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品は、語り手が過去を振り返って出来事を語るという形式をとっている。
ところがあまりに時代の空気をリアルに描いているので、奥付で出版年月日を確認してしまった。
2003年でした。
作品の舞台になっているのは昭和四十四年。かろうじて1960年代。
まだ学生運動が残っている頃。
そして、日本映画がテレビに押されて、どんどん衰退していった頃。
親友が、三十年前に死んだ女優に恋をして…だけならまだしも、付き合うとなると、これは相当怖い話だ。
思わず『牡丹灯籠』(有名な怪談)を想像してしまう私。
作品内でも『牡丹灯籠』の話は出てくる。
けれど、死んだ女優・伏見夕霞をよく知っていた、撮影所の倉庫番・辻老人や僕の下宿先のおばさんの語るゆったりとした京言葉や、親友の危機に対しても「それはそれとして」自分の恋に溺れていく僕の生活ぶりが挟み込まれることによって、死んだ女優と付き合う親友の、切羽詰まった状況が薄められてしまった。
もしかするとそれは、昭和四十四年の時間のスピードなのかもしれない。
だけど平成の今、それはあまりにもゆったりとしすぎて、作品に集中することができなかった。
“時代に抗ってはならない。逃避してはならない。そしてもちろん、傍観していてはならない。僕は人間の名誉にかけて、僕らの時代を幻想としてはならないと思った。”
その結論として彼女と別れることにする。
ここがよくわからない。
あまりに飛躍しすぎてしまって、置いてきぼりを食ってしまった。 -
Posted by ブクログ
1990年代後半から2010年代まで、さまざまな雑誌に掲載された浅田次郎のエッセイを集めたもの。人気作家の新旧エッセイをまとめて1冊の本にするというのは、お金儲けの安直な手段だという気はしますが、上手く8つのテーマに分けられています。故郷に馳せる想い、母と義母、父、娘など家族や飼い猫、博打、小説家という職業、英雄についてというように分けられ、私にとって興味のないテーマならば退屈で仕方ありませんが、興味を引かれるテーマは★5つとしたくなるほど。
しかし、退屈か面白いかは抜きにして、浅田次郎の文章にはいつも感じ入ります。この人はどれだけ語彙が豊富なのだろうと思わされることしばしば。私がいままで見たことのないような言葉も多く、そんな言葉を使っていても文章自体はとてもわかりやすい。「タバコ」と書くときに「莨」か「タバコ」か「煙草」かいちいち考えていらっしゃることを知り、なんだか嬉しくなりました。
浅田次郎の小説が書かれたときの状況が頻出するので、彼の著作を多く読んでいればいるほど楽しいと思われます。何も読んだことがないけれど読みやすそうだからまずこれを、という人にはお薦めできません。まずは彼の小説を読んでから。 -
Posted by ブクログ
過去にさまざまな紙媒体で発表されたエッセイの、よくいえば選りすぐり。書籍に収録された一編もあれば、大手新聞に地方紙、週刊誌や月刊誌も認知度の高いものから専門誌、機関誌にいたるまで、よくもこれだけ幅広いテーマで書けたものだなぁと感心することしきり。エッセイとエッセイの間に挟まれて、オマケのような小説『かっぱぎ権左』付き。
『小説家の経済学』という1編をとても面白く読みました。小説家には年収百万円以下という人がいかに多いことか。そこから抜け出すのは至難の業。しかし、ひとたび年収百万円から飛び出すや、いきなり数千万円の世界となるのだそうです。
本作は「選りすぐり」ではあるのですが、過去のエッセイを1冊の本に収録して、テーマの近いものを無理やり1章にしました、と言えなくもありません。大人気作家のこと、稼げる1冊になることはまちがいありませんから。だけど、こういった本を出せることからして、年収数千万円の売れっ子になった証。売れない頃に書いたメモについての1編がとてもよかったので、たまにそんな気持ちを思い出して書きつづけてもらえたら嬉しいなぁと思うのでした。 -
Posted by ブクログ
2001年の単行本なので、16年後に読んだことになる。
既に90件のレビューも有るのでメモ程度に。
・1970年代の自衛隊を舞台としている。
・"戦後"を引きずっており、鉄拳制裁当たり前。苛めは
今でも有るらしいが...。
・作者の浅田次郎氏が、自身の経験談を踏まえて書いた作品(つまり同年代に自衛隊にいたわけだ)。
・殺伐としながらも時代の流れに取り残されたような切ない
小作品から始まり、段々と殺伐さ熱さを増し、次に整然
としつつも暖かさを感じさせる。
・かみさんが持っていた本で、自分なら選ばなかった本だと
思う。その分、新鮮だった。
この作家の本も、実は初めて読んだ。