浅田次郎のレビュー一覧

  • 長く高い壁 The Great Wall

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    満州時代の万里の長城を舞台に起きた殺人事件のお話。
    軍人と従軍作家の立場から、必ずしも本音が言えないという時代背景と、真実を解き明かさなければいけない正義感の狭間にいる主人公達。
    浅田先生の小説は非常に面白いのですが、設定の深いところをもっと知りたくなってしまう。
    蒼穹の昴や中原の虹あたりの話も見え隠れして、繋がりがあるのが面白い。

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    2021年03月28日
  • あやし うらめし あな かなし

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    3.5浅田次郎の少し怖い話。ただの幽霊ものではなく、戦争や子どもの死にまつわるやるせなさが背景にある。テレビの変な幽霊話は見習うべし。

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    2021年03月25日
  • 姫椿

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    短編集。
    浅田作品はどれも好きです。
    朝の通勤電車で心があったまりました。
    ノスタルジーや自然体の晩年の送り方は自分の老後の参考になります。

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    2021年03月25日
  • 中原の虹(3)

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    清王朝滅亡、そして中華民国が樹立する迄の闇鍋のような混迷を極めた時期が描かれていた。視点が変わる度に物語もぐるりと変わってしまう位、立つ位置によって物事の見え方がガラリと変わったように思う。次で最終巻。どんな幕引きをするか気になる。

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    2021年03月21日
  • 霧笛荘夜話 新装版

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    最後の話がとても良い。
    地上げ屋にも動かされないちょっと変わった人の住む霧笛荘の住人の話。
    どれもありそうで、人生どこでどうなるか分からないと思わせる。
    多分、人から500万で簡単に動くと思われていたのに、みんな誰一人として首を振らなかった。
    そんな住まい、今もあったらステキだろうな。

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    2021年03月14日
  • 中原の虹(2)

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     視点が清が興る前の女真族のダイシャンや物語の舞台清の終わり間際の奉天や北京に飛ぶけれど、本巻は外国に蹂躙される前に清を滅ぼそうと覚悟した西太后と光緒帝ら清側の描写が細やかだった。国と民の誇りを守るためとはいえ悲しすぎる覚悟だと思った。

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    2021年03月10日
  • 見知らぬ妻へ

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    短編集。全編、昭和の香りが漂う切ない人間達のドラマが描かれている。
    中でも、落ちぶれた元チェリストの男の話しはいい。肚をくくって、人生の指揮台に上り、タクトを振り、自分の人生の音楽を前向きに作り上げるなんて、洒落た生き方だ。

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    2021年03月04日
  • 中原の虹(2)

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    もちろんこれは小説なのだけれど、西太后の印象を操作して貶めて自分達に有利になるようにする、というイメージ戦略は、いかにも植民地として中国を狙っていた欧米諸国(日本も同じ穴の狢だけど)がやりそうなことだと納得してしまう。もしかしたら西太后の実像はこちらにより近かったのかも?と思ってしまうと、彼女の最期の描写は胸に迫るものがある。西太后も光緒帝も気の毒すぎて…
    更に、日本がしたことを考えると、いたたまれなくなる。中国が列強の植民地になった場合の日本の立場を考えると切羽詰まるのも理解はできるが…うーん…
    近代史もちゃんと子供に教えた方がいいと思う。起きたことを受け止め、検証し、同じことを繰り返さない

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    2021年02月23日
  • 輪違屋糸里(下)

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    芹沢鴨暗殺までの新撰組ってほんとろくなことしてねえよな、という熱量の低い感想しか出てこない。鴨の暗殺もなんかアホらしいし。
    著者は農民が侍を倒すという補助戦で芹沢暗殺解体してみせた。そして、一つの集団における農民と侍の対立を描くにはどちらにも肩入れしない平等さが必要であり、新撰組にとって究極の他者である女の視点が採用された。本作で著者が必要に何人かの女の視点で新撰組を眺めるのは、構図を鮮明に見せるためだろう。新撰組という異様な半グレ集団に対峙するとき、それぞれ出自や生活環境の異なる女たちは、連帯意識を持たざるを得ない。女たちは最初から、新撰組の人々が追い求めていた、農民としてのコンプレックスを

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    2021年02月12日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    salyuさんが好きで、この映画の主題歌「プラットホーム」繋がりでこの作品に出会いました。主題歌→映画→小説の順でこの作品を読みましたが、古きよき昭和の時代に生きた父の生き様に触れ、徐々に父に対する見方が変わってくる主人公の様子に興味をもちました。
    愛する彼女が選んだ結末がなんとも切ない。。。

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    2021年02月11日
  • 輪違屋糸里(上)

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    新撰組は悲運の武士たちみたいなロマンチックなイメージだけど、町人の立場から書くとただただ迷惑な存在で、しかも廓の中から見た彼らはひたすら陰惨な内ゲバを繰り広げる不気味な存在となる。彼らの悲劇は時代の波に乗れずに翻弄された末の破滅にあるためだと思う。時代を動かそうとしていた武士たちと関わりのない街場の地べたから見ると、人を斬っちゃあ拷問しているくせに当時の武士の本質である行政完了の地位も持たない訳の分からないいわば半グレのような存在でしかない。百姓だったり脱藩者だったりといった隊士のコンプレックスに焦点を当てることができたのは、女性に対してそれを語らせるという手法を採ったことの功績だと思う。他方

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    2021年02月10日
  • 蒼穹の昴(3)

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    2021.2.1
    チュンルのこれまでの積み重ねが実を結んで嬉しい。真面目と勤勉を継続する事がどれだけ大切で難しい事なのか分かる。
    先も読めない展開に目が離せません。

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    2021年02月02日
  • 椿山課長の七日間

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    とても興味をそそる展開だなと思いつつも、なんだかストーリーにどっぷりとは入り込めないやうな、、、微妙な感じでした。。ところどころに、うーんしっくりこないなぁと感じる場面がいくつかあったからかなぁ。

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    2021年01月07日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    【おもかげ】の発売情報を読んでいたら、この【地下鉄に乗って】のことに触れられていて、興味を持ち、
    タイムスリップものとの前情報で、SFやファンタジー的な小説が苦手な自分にはどうだろうな・・・と思いながらも、読んでみた。

    地下鉄の描写と街の描写があるから、地下鉄の出口から上がると、最初は、そこから広がる現在の街の風景が頭の中に自然と広がるのだが、
    そこにタイムスリップした真次の目に映る、1960年代や戦後の街の描写が重なると、自分までタイムスリップしてしまったような心細さを感じてしまう。
    目の前に広がる当時の街並みは、時代の暗さを反映してか(特に戦後は)モノクロ。どこか、ほの暗くて、寂しいよう

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    2021年01月05日
  • わが心のジェニファー

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    ラリーが途中で
    日本人の魅力的な女性と
    ねんごろになっちゃう展開
    その上 ジェニファーにまで
    懺悔ともとれる手紙を送るにあたって
    男の都合のいい夢に
    うんざりしてきます

    ラリーがお子様に思えて
    いらっとしますね

    ラリーが北海道で出会う
    運命の出会いの良さが
    かすんでしまうわ

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    2021年01月02日
  • 月のしずく

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    ずっと積読にしていた本と思ったが、読んだことあった。

    浅田先生の「鉄道員(ぽっぽや)」の頃の短編集。
    「月のしずく」千葉の姉ケ崎だったら、多少土地勘もあるのに、既読に気が付かなかった。「聖夜の肖像」で、稍々記憶があるなあ。4作目の「瑠璃想」は、覚えていた。他の作品もしっかり覚えていたものも、全然記憶のないものも。
    記憶のない作品も浅田節に慣れてしまっているのと、目の衰えで、一文字一文字を追わず、大体の文意を追うような読書になった。

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    2020年12月03日
  • 姫椿

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    小説って、フィクションではあるけれど、誰かの人生を覗き見ているような気持ちになるが、これが正にそうだった。

    どこかに、こういう日常を送っている人がいそうだな、とちょっとほっこりした気持ちになった。

    トラブル・メーカーのオチには、思わず「まじか!」と言ってしまったし、シエではちょっとウルっときて…
    確かにちょっと今の時代からズレているかも知れないけれど、逆にそれが良かった。

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    2020年11月23日
  • 新装版 お腹召しませ

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    幕末から明治初めの武家社会を舞台にした短編集。短編には、それぞれにエッセイが収録されている。
    それを読む限り、この小説は、著者のお祖父さんが、話して聞かせてくれた話を元にしていて、フィクションでありながらも、ある部分ではノンフィクションのような。
    短編でサクサクと読め、簡潔に話が終わるのは、それでそれで読みやすく面白かったが、もう少し長い話として読んでみたいと思った。

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    2020年11月23日
  • マンチュリアン・リポート

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    本作といい『珍妃の井戸』といい、
    このシリーズ幕間の作品は他国の侵略という目線が大いに採用された中国近代史になっています。
    そのぶん日本人としては読むのが辛い……

    これはフィクションだから史実と混同してはいけないのだけれども、
    フィクションは時に史実より雄弁にわたしたちへ語りかけてくるなあと、それが文学の力だなとこの頃思います。

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    2020年10月10日
  • アイム・ファイン!

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    浅田次郎のエッセイ本です。
    小説の中でも「壬生義士伝」は個人的好きな小説ランキング上位ですが、著者の書籍はハズレもなく好きな作家のひとりでもあります。
    風体から勝手に落ち着いた感じのいいおじさん、というイメージを持っていましたが、違いました。

    ラスベガス通いのギャンブル狂?、クルマ好きのスピード狂?、元はリーゼントなど、ものすごくヤンチャな人なのだとわかりました。
    人となりを知ることができるエッセイですので、著者に興味がある方にお勧めします。

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    2020年10月05日