浅田次郎のレビュー一覧

  • 姫椿

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    短編集です。

    どのお話も登場人物に不器用な男の人が出てくるな〜といった印象。
    割と女性に対する価値観が前時代的な男性も出て来るので、ちょっとモヤっとする人はするかもしれないです。ただあくまでも小説なので、そういう人が何をどう考えどう行動するのか、外から覗いてるような感覚で読み進めることができ面白かったです。

    不器用さのベクトルが人それぞれでそれもまた面白く、他の作品も読んでみたいなと思いました。

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    2021年10月26日
  • 椿山課長の七日間

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    おっさんが女性になる話!浅田次郎だし、きっと面白いに違いない!と思って、プリズンブレイクのようなコメディを期待して読みました。
    プリズンブレイクほどではなかったけど、所々笑える箇所もあり面白かったですが、おじいちゃん!おじいちゃんは極楽浄土じゃなきゃダメでしょ〜!!!

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    2021年10月24日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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     1994年刊。第16回吉川英治文学新人賞を受賞し、浅田次郎さんの最初期の「名作」と呼ばれている作品らしい。
     タイムトリップというSF的な装置を使ってストーリーが展開されるが、叙述や感受性は普通小説のものであり、リアルな日常性の感覚が確保されている。
     良い小説だと思って読んだが、最後の結末が自分にとっては今ひとつな気がした。
     この作家の作品をまた読みたいと思う。

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    2021年10月23日
  • 月島慕情

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    浅田次郎の短編集。短編だが、それぞれの話にしっかり物語がある。シューシャインボーイが良かった。作者自身による解説付き。

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    2021年10月21日
  • 新装版 お腹召しませ

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    製作裏話?も含めた短編集になっているが、裏話は、面白いけれど、無い方が物語の世界に浸れたかな、という気もする。

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    2021年10月19日
  • 天子蒙塵 4

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    最終的に満洲国が建国するところで終わる。が、まだまだ登場人物が色々登場してきて蹴りがついていない。これから第二次世界大戦、国共合作、共産党による国民党撃破による中国統一となるはずだけどまだ道のりは長い。きっと次がありますね。

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    2021年10月02日
  • アイム・ファイン!

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    JALで読んでいた。著者がこういうひとなんだ、とやや驚きました。安定して面白い。朝風呂で毎日2-3編読みました。

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    2021年10月02日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    個人的に東京の地下鉄のあの独特な雰囲気がとても好き。所々に古びた歴史の跡も残り、なんとなく感じるぼんやりした空気感、一期一会に行き交う人々の色合いが哀愁を誘う。
    そんな都会の地下鉄が物語の舞台となり、タイムスリップというファンタジーな設定がとても相性良く自分の心に染みた。結末は悲しく切ないけど。映画版もとても良かった記憶。

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    2021年09月14日
  • 王妃の館 下

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    普通の人々が気軽に外国へ行けるようになって四半世紀。こんなツアコンのドタバタ劇も当たり前の朝飯前。よーく解ろうものである。

    文豪がふらんす物語を大上段に書き読者が雰囲気を味わい浸った時代があったのだよね。いやいや松本清張が「黒の回廊」(ヨーロッパツアーものミステリー)を書いたころ(1970年代)だってこんなに庶民が簡単に外国へ行きはしなかった。高根の花だった。いいなー!とミステリーに浸りつつ、行かれやしない旅行を一緒に楽しんだもの。と時代錯誤、思い出はこの辺でやめて。

    浅田さんはこんな風のも書くのかと、王宮(シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ)のパロディとパリ観光案内っぽいのが面白かった。なぜかというと、パリへ行ったことのあるものにとって、ああ、あれね、あそこねとうなずけるので、これが現代の贅沢…といっても「影(ネガ)ツアーメンバー」の19万8千円コースだけどね。

    この対極の「光(ポジ)ツアーメンバー」の百五十万円コースとダブルブッキングされてドタバタ劇が展開するのだ。

    そして、きっと「ベルサイユのバラ」を読んでいたらよかったのかもとも思う。それこそフランスの王宮のことをもっと知っていたらパロディも冴えてわかったであろう。

    まあ、軽快すぎてちょっと泣きは短編ほどでなかった。読んでいた私もだれていたのかもしれない。

    しかし、日本人のツアー一行のキャラクターの設定は無理がなく、いるいるこんな人と思わされ、てだれであるよ。浅田さんはさすがである。

    特にベストセラー作家の描写はご自身のパロディかしらなんて思って、作家は早死にするというくだりに真実を感じぞっとして、身を削って書く「さが」の悲哀を感じた。それほんとだもの。しかし、読者としては渾身の傑作を望むもの。勝手だわ。

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    2021年09月14日
  • 長く高い壁 The Great Wall

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    日中戦争を舞台としたミステリー。従軍作家として北京に滞在していた売れっ子推理作家に下されたのは万里の長城で起きた事件の調査。

    関係者への聞き込みを進める際に、それぞれの軍関係者の一人称視点で語られる。事件の解き明かし自体は大したことはなく、事件の真相も安直すぎる。

    ただし、大正の軍縮時代と昭和初期に入ってからの大陸での戦争遂行状態で兵役というものが全く異なっていたこと、それに伴って世代によって兵隊の資質が異なっていたことを知れたのは収穫。

    また、士官学校出身の将校と、兵卒からのたたき上げの下士官の関係性を描いた作品は数あれど、最初の兵役満了後に一般社会人として生活をしたあと、予備役招集で再び大陸に送られた当時の日本人男性たちの姿の描写はリアルだった。このまま坂を転がり落ちるように太平洋戦争が始まり何百万人もの普通の男たちが戦争に絡め取られていく未来があったことが悲しい。

    一方で、日本軍、国民党軍、共産党軍が群雄割拠している状況にあっても中国の来週、それも食生活が豊かであったという描写は興味深い。

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    2021年09月13日
  • 長く高い壁 The Great Wall

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    実力・実績の著者ならではの、情景描写のクオリティだが、結城昌治の戦争小説の名作「軍旗はためく下に」の劣化版コピー作品と評価されてもしょうがない作品。少し残念であった。

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    2021年09月08日
  • わが心のジェニファー

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    あるアメリカ人が恋人の命に従い日本を旅するお話。うらやましい、温泉宿に行きたくなった。
    東京2020が決まりすぐ書かれたものらしく、異国人の目を通して日本の美点を再発掘しようというのが小説の目論見としてあると思う。
    軽薄な主人公に辟易するが軽妙なテンポでさくっと読める。

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    2021年08月25日
  • 新装版 五郎治殿御始末

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    ※2006年?購入、これより旧版
     2006.4.14読書開始
     2017.5.6BookOff売却済み

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    2021年09月05日
  • ブラック オア ホワイト(新潮文庫)

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    夢ネタ!イマイチ(笑)
    そもそも、夢ネタ系は嫌いなのですが、本作は、夢そのものを語るというもの。

    ストーリとしては、
    ブラックの枕とホワイトの枕で見る夢が異なる設定。
    エリート商社マンがスイス、パラオ、ジャイプール、北京、京都それぞれで見た夢を語ります。

    見る夢は美しい夢、悪夢。
    また、それぞれの地域で見る夢は、ラブロマンスであったり、インドの言い伝えであったり、戦争だったり..

    そして、徐々に夢と現実の境があいまいになっていきます。
    最後、京都のエピソードはミステリー感があって深かった..

    しかし、やはり、全体的にはふわふわっとした内容で、登場人物たちの関係や事象の結果など、あいまいなままでスッキリしません。
    こういう読者に判断・解釈をお任せするのは好きじゃないんです。

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    2021年08月15日
  • わが心のジェニファー

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    正直いまいち(笑)
    アメリカ人の青年を通しての日本文化論。

    日本再発見小説という帯の触れ込みや、日本が好きになるという触れ込み、涙と感動の人間ドラマという帯のメッセージに対して、あまりにステレオタイプ+ユーモア的で、逆に日本をコケおろしているようにも感じられます。

    ストーリとしては、
    日本びいきの恋人ジェニファーから、結婚するなら、価値観を共有するために、日本へ一人旅をしてくるように言われます。パソコンもスマホも持たず、ラリーは一人、日本を旅することに。
    彼の珍道中を通して、語られる日本
    成田から、東京、京都、大阪、別府、釧路と3週間の旅です。
    旅の所々でジェニファーに手紙を書くラリー
    興ざめなのは、女性とのロマンス系。ラリーの軽薄さが目立ちます。
    それを手紙に書くのか...

    そして、なによりいまいちなのは、最後の釧路。
    驚きの真相は、逆にあまりに安っぽい展開で残念。

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    2021年08月15日
  • 新装版 お腹召しませ

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    エッセイ+時代小説といった形の短編集の6編
    司馬遼太郎賞、中央公論文芸賞受賞作品
    幕末の武士の悲哀が描かれています

    ■お腹召しませ
    婿養子が公金を持ち出して失踪。
    その責任を取って、妻子や周りから切腹を迫られる主人公。
    その結末は?

    ■大手三之御門御与力様失踪事件之顛末
    与力の一人が勤番中に姿を消す。
    神隠しにあったのか?
    その真相は?

    ■安藝守様御難事
    藩主となって謎の稽古。
    その稽古の意味も分からず、本番へ
    その意味とは?

    ■女敵討
    女房が不貞を働いていると聞いて、国元に戻り女房とその男を成敗することに。
    国元に戻って、その二人の前でとった決断とは?

    ■江戸残念考
    鳥羽伏見の戦いから上野の山での終結
    幕府がなくなったときに取ったときにとった男の決断は?

    ■御鷹狩
    夜鷹を切り捨すてた若侍達
    しかし、その一人は、ある夜、夜鷹と出会って..

    それぞれの物語で、幕末の下級武士たちの悲哀を感じます。
    お勧め

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    2021年08月09日
  • 歩兵の本領

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    1970年代の自衛隊の物語。
    9編の短編連作集で、当時の自衛隊の若者たちの物語となっています。
    戦闘シーンではなく、彼らの日ごろの生活が赤裸々に面白く、楽しく、哀しく語られています。
    当時の自衛隊の世論での扱われ方がよくわかります。そして軍隊ではなく自衛隊であることの意味。

    ■若鷲の歌
    幽霊化と思いきや、その正体は..
    ■小村二等兵の憂鬱
    靴をなくしてしまった小村。その真相は
    ■バトル・ライン
    先輩を殺そうと決意するも..
    ■門前金融
    自衛隊員専門の金貸し
    ■入営
    入営した新隊員の困惑
    ■シンデレラ・リバティ
    外出時に会いに行った恋人、時間通りに戻れるか?
    ■脱柵者
    自衛隊から脱走..
    ■越年歩哨
    年越しに歩哨登板になってしまって..
    ■歩兵の本領
    除隊を決意した若者の自衛隊への決別

    でも、一番驚いたのは作者の浅田さんが元自衛隊員だったってこと!

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    2021年08月01日
  • わが心のジェニファー

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    ネタバレ

    主人公はアメリカ人の青年で、結婚を申し込んだ彼女から、「日本を旅してきて」と言われる。彼の中には、日本びいきの彼女から吹き込まれた「素晴らしい国・日本」の印象と、日本と戦争をした退役軍人の祖父から聞かされ続けた「油断ならん国・日本」の印象が混在する。
    彼女(わが心のジェニファー)を想いながら旅をする彼の、本音(心の中)と、建前(彼女への手紙の記述)のギャップが面白い。旅をしながらいろんな個性的な日本人と出会って、ちょっとロマンス(?)もあってこっけい。
    最後には彼女の提案や、祖父の日本嫌いの裏に、いろんな思惑があったことが分かり、なかなか感動しました。

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    2021年07月31日
  • 天子蒙塵 3

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    関東軍の謀略で父・張作霖を爆殺された張学良。蒋介石の国民党に東三省を渡し失意のうちに欧州に渡る。
    溥儀を執政に迎え満州を実質的に支配する関東軍に対しひとり馬占山のみが孤軍奮闘するが力及ばず。
    甘粕正彦、石原莞爾、川島芳子など満州を舞台に暗躍する役者達が続々登場。完結編が楽しみです。

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    2021年07月14日
  • 天子蒙塵 2

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    張作霖亡き後、息子の張学良は民国政府に服ろい、東三省(満州)には日本軍の後押しを受けて満州国が独立するが、ひとり馬占山のみが抗戦を貫く。
    溥儀は満州国執政に収まり婉容とともに関東軍の監視内に囚われた状況にあるが大清国の皇帝としての再興を目指す。
    そんな状況の中、春児、春雷、玲玲、文秀はそれぞれの立場で清国への忠義を尽くす。

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    2021年07月10日