浅田次郎のレビュー一覧

  • プリズンホテル 1 夏

    Posted by ブクログ

    わざとらしさと暴力的表現が鼻について嫌だったけど、気付くと登場人物に惹かれている自分がいてびっくりした。気軽に読める面白い本。ただ、シリーズ本を読もうとまでは思わない。

    0
    2021年10月03日
  • 見知らぬ妻へ

    Posted by ブクログ

    初めての浅田次郎著。せつない短編小説の数々に心打たれる。非現実的な世界観の中で、人としての現実的な日々の苦悩や悲しみ、純粋な人間愛などが描かれている。個人的には、スターダスト・レビューと金の鎖が良かったかな。

    0
    2015年01月25日
  • 赤猫異聞

    Posted by ブクログ

    赤猫とほ、放火犯の俗称。総じて、火事を指すとのこと。火事により伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった博打打ちの繁松、旗本の七之丞、夜鷹のお仙。三人戻れば、無罪。ひとりでも逃げれば全員死罪。

    本の解説を読んだときに、太宰治の走れメロスのお話に似ているかと思いましたが、全く違いました。話は、その後から始まり、その出来事に関わった人から話を聞くと言う流れで進んでいきます。逃げた三人も、すっかりひとが代わり、時代の成功者となっている。時代的には江戸から明治にかけて。250年にわたる徳川の世の中が終わり、全ての常識が変わろうとした時代。だからこそ、ヤクザが大財閥の社長になったりできたんだろうなと思います。

    0
    2015年01月24日
  • 黒書院の六兵衛 (下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おすすめ度:75点

    江戸城に10カ月の間、言葉も発することなく、ひたすら座り続けた六兵衛。その10か月の間に時代は大きく変遷し江戸から明治となった。六兵衛はひたすら座り続けるという行動で武士道の本髄を示した。
    「物言えばきりがない。しからば、体に物を言わせるのみ」

    0
    2015年01月22日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

    Posted by ブクログ

    おすすめ度:70点

    2010年5月14日~2013年4月17日 日本経済新聞朝刊連載。
    謎の男が江戸城内に座り続ける。あらゆる周りの人間たちが、話しかけ、働きかけるが、頑として動かない。この人物はいったい何者なのだろうか?

    0
    2015年01月22日
  • 降霊会の夜

    Posted by ブクログ

    出だしだけ読んで、別本に入っちゃったもんで、ちょっと戻ってしまった。
    面白くなかったけど、半分から入り込んだ♪
    最後はこうなりますか・・・(-_-;)
    出来事の側面性というのか、それぞれの思い込みと思い入れ。。。まぁ、それも作者のあるお話やから・・・・

    0
    2015年01月10日
  • 赤猫異聞

    Posted by ブクログ

    まるで横で語り部が語りかけてるような心地よい感覚.和風走れメロスと言ったところだろうか.浅田さんらしい,人情深く,とても面白かった.
    以下あらすじ(巻末より)
    時は、明治元年暮。火の手の迫る伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった訳ありの重罪人たち―博奕打ちの信州無宿繁松、旗本の倅岩瀬七之丞、夜鷹の元締め白魚のお仙。牢屋同心の「三人のうち一人でも戻らなければ戻った者も死罪、三人とも戻れば全員が無罪」との言葉を胸に、自由の身となった三人の向う先には…。幕末から明治へ、激動の時代をいかに生きるかを描いた、傑作時代長編。

    0
    2015年01月07日
  • 競馬どんぶり

    Posted by ブクログ

    書かれたのが16年前なので今とは事情が変わってるかもしれないが、とりあえず四季報、四季報。同じ話が度々出てきたがその分頭に残ったので結果的にはよかった。

    0
    2014年12月22日
  • 降霊会の夜

    Posted by ブクログ

    さして主人公に非は感じないけど、人は知らないうちに傷つけて生きていくんだな、って思った作品。
    でも、結局主人公にとってなんのための降霊だったのかよくわからん。

    0
    2014年12月17日
  • 薔薇盗人

    Posted by ブクログ

    「あじさい心中」「死に賃」「奈落」「佳人」「ひなまつり」「薔薇盗人」6編からなる短編小説。

    表題にもなっている「薔薇盗人」は、主人公(洋一)が遠い船上にいる父へ書く手紙の方式をとっており、小学生の純粋無垢な文章と内容の裏側に潜む大人の怖さに引かれる。小説ならではの面白さがあった。

    0
    2014年12月12日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

    Posted by ブクログ

    ・あらすじ
    粋な犯罪者たちのはなし。江戸時代(てきとう)
    ・かんそう
    綺麗。かっこいい男と女。浅田次郎節が効いてるね。

    0
    2014年12月09日
  • ハッピー・リタイアメント

    Posted by ブクログ

    ノンキャリ天下りの財務官僚と自衛艦プラス夢破れし老嬢の、ギャグクライムノベルか。屈託のない世界の姿が、ハッピー。

    0
    2018年10月14日
  • 終わらざる夏 下

    Posted by ブクログ

    得体の知れぬ動物の皮を食べた様な感覚だった。どういう感想を持てばいいのか自分で決められない。
    当初の浅田次郎の大ファンなので、変わってきた昨今がさみしいです。

    0
    2014年12月02日
  • 黒書院の六兵衛 (下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    上下巻。

    大政奉還が行われ、江戸城を天朝に明け渡す準備に明け暮れる中、一人の武士が物言わぬまま居座り続ける。

    泰平の世が長く続いたせいで、廃れに廃り切った武士道を本来の姿へ取り戻すかのごとく、江戸城に居座り続ける六兵衛。六兵衛とはいったい何者か、いや、六兵衛にすり替わったこの男は何者か。彼の一挙一動に振り回されながら、正体を探ろうと様々に推理していく過程は面白かったが、なにせ長い。城内の仕来りか、人物の入れ替えがあっても皆が見て見ぬふりを決め込み、特に上巻は一向に話が進まないのに少々焦れてしまった。下巻で、実は徳川慶喜その人か、天朝の差し金か、みたいな大仰な話が出てきて、俄然調子が乗って来

    0
    2015年05月05日
  • 月島慕情

    Posted by ブクログ

    鉄道員にひどく感動し、同じ短編集ということで期待して読んでしまったせいか、鉄道員には及ばないという印象を受けた。読み手によって、自分の経験と重なる所が大きければ、月島慕情の方が良いという人もいるかもしれない。良かったのは「冬の星座」。

    0
    2014年11月16日
  • 一刀斎夢録 上

    Posted by ブクログ

    今まで読んできた時代物とは打って変わってかなり文学っぽい歴史小説。登場人物の心情や町々の風景など、描写が上質な絹のような鮮やかさと滑らかさで、幕末の大転換期、無骨な志士の姿を描くにはいささかイメージに合わない筆致に感じられた。それでも一刀斎の見てきた江戸から明治への時代の趨勢や、新選組隊士の人柄は生き生きとしていて、昔語りの中の歴史が実際の出来事として現実味を帯びていくようだった。
    最近剣術を習い始めたこともあり、剣に対する一刀斎の心構えや信念はとても参考になった。

    0
    2014年11月09日
  • 黒書院の六兵衛 (下)

    Posted by ブクログ

    まもなく天朝様が江戸城に玉体を運ばれる。御書院番士はそれでも無言で居座り続けた。常の勤番所から、松の御廊下の奥へ詰席を格上げしながら。品格ある挙措と堂々たる威風は、幕末という時代が多くの侍に忘れさせた武士道の権化に映る。名も勲も金もいらぬ。すべてをなげうって武士の良心を体現した成り上がり者の希みとは、いったい何なのか―。

    0
    2014年11月08日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

    Posted by ブクログ

    二百六十年の政にまもられてきた世がなしくずしに変わる時。開城前夜の江戸城に官軍の先遣隊長として送り込まれた尾張徳川家の徒組頭が見たのは、宿直部屋に居座る御書院番士だった。司令塔の西郷隆盛は、腕ずく力ずくで引きずり出してはならぬという。外は上野の彰義隊と官軍、欧米列強の軍勢が睨み合い、一触即発の危機。悶着など起こそうものなら、江戸は戦になる。この謎の旗本、いったい何者なのか―。

    0
    2014年11月08日
  • シェエラザード(下)

    Posted by ブクログ

    上巻がテンポよく進んでいくのに比べ、下巻は終わりの方になるにつれ、話がくどくなっていく印象。無理矢理ページ数を増やしたのかな、と思ってしまった。少し読んでいて疲れました。
    とはいえ、この本のストーリーは面白いと思う。

    0
    2014年11月07日
  • 月下の恋人

    Posted by ブクログ

    現代ファンタジーといった趣の短編集で、読み手の想像力に委ねられている部分が多いと感じた。
    「忘れじの宿」などは、自分だったら配偶者から今わの際に「忘れて」と言われたらどうするだろうかと、自分に重ね合わせて余韻に浸ることができたけど、「情夜」や「黒い森」などは真相はどうだったのか、気になって設定を楽しめない。
    特に「黒い森」の小夜子、一体何者だったのだろう?

    0
    2014年11月04日