浅田次郎のレビュー一覧

  • 月島慕情

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    鉄道員にひどく感動し、同じ短編集ということで期待して読んでしまったせいか、鉄道員には及ばないという印象を受けた。読み手によって、自分の経験と重なる所が大きければ、月島慕情の方が良いという人もいるかもしれない。良かったのは「冬の星座」。

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    2014年11月16日
  • 一刀斎夢録 上

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    今まで読んできた時代物とは打って変わってかなり文学っぽい歴史小説。登場人物の心情や町々の風景など、描写が上質な絹のような鮮やかさと滑らかさで、幕末の大転換期、無骨な志士の姿を描くにはいささかイメージに合わない筆致に感じられた。それでも一刀斎の見てきた江戸から明治への時代の趨勢や、新選組隊士の人柄は生き生きとしていて、昔語りの中の歴史が実際の出来事として現実味を帯びていくようだった。
    最近剣術を習い始めたこともあり、剣に対する一刀斎の心構えや信念はとても参考になった。

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    2014年11月09日
  • 黒書院の六兵衛 (下)

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    まもなく天朝様が江戸城に玉体を運ばれる。御書院番士はそれでも無言で居座り続けた。常の勤番所から、松の御廊下の奥へ詰席を格上げしながら。品格ある挙措と堂々たる威風は、幕末という時代が多くの侍に忘れさせた武士道の権化に映る。名も勲も金もいらぬ。すべてをなげうって武士の良心を体現した成り上がり者の希みとは、いったい何なのか―。

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    2014年11月08日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

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    二百六十年の政にまもられてきた世がなしくずしに変わる時。開城前夜の江戸城に官軍の先遣隊長として送り込まれた尾張徳川家の徒組頭が見たのは、宿直部屋に居座る御書院番士だった。司令塔の西郷隆盛は、腕ずく力ずくで引きずり出してはならぬという。外は上野の彰義隊と官軍、欧米列強の軍勢が睨み合い、一触即発の危機。悶着など起こそうものなら、江戸は戦になる。この謎の旗本、いったい何者なのか―。

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    2014年11月08日
  • シェエラザード(下)

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    上巻がテンポよく進んでいくのに比べ、下巻は終わりの方になるにつれ、話がくどくなっていく印象。無理矢理ページ数を増やしたのかな、と思ってしまった。少し読んでいて疲れました。
    とはいえ、この本のストーリーは面白いと思う。

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    2014年11月07日
  • 月下の恋人

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    現代ファンタジーといった趣の短編集で、読み手の想像力に委ねられている部分が多いと感じた。
    「忘れじの宿」などは、自分だったら配偶者から今わの際に「忘れて」と言われたらどうするだろうかと、自分に重ね合わせて余韻に浸ることができたけど、「情夜」や「黒い森」などは真相はどうだったのか、気になって設定を楽しめない。
    特に「黒い森」の小夜子、一体何者だったのだろう?

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    2014年11月04日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

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    ネタバレ

    江戸開城時のミステリアスなトラブルのお話。

    尾張藩加倉井さんと御書院番士的矢六兵ェ衛という架空人物たちの顛末に勝海舟や福地源一郎などの実在人物が絡んで時代小説派だけでなく歴史書小説派にも納得の展開です。
    歴史的背景をもとにユーモラスに描くのは「一路」でもおなじみの手法ですが、時代ミステリーを絡めたのは新選組シリーズとの融合とも思えます。
    ミステリーの落ちで評価が分かれるような気がしますので下巻に期待します。

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    2014年11月02日
  • 月下の恋人

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    ネタバレ

    「あなたは死ぬ時、“わすれないで”といいますか。“わすれて”といいますか。」と店頭のポップにあった言葉が目に入って購入。
    短編集で、全編通して「別れ」がテーマになっているように感じた。

    店頭のポップは「忘れじの宿」からとられたものであった。
    病死した妻から「わすれて」と言われたものの、死後も忘れられずに13回忌を迎えた主人公。周囲からの薦めもあり、とある女性との交際を考えるようになるも、妻が忘れられずに一人旅に出る。そこで宿泊した「忘れじの宿」で苦悩の末、妻の言葉をたよりに記憶を消して、結果としていま近くにいる女性と交際へ向けて歩みだす。
    果たして自分だったらどうするか、と夫と一緒に考えたり

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    2014年11月02日
  • 終わらざる夏 下

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    浅田次郎らしい味のある作品だった。戦争のおろかさを前面に出した作品で、共感できるところも多い。登場人物が多くたくさんの視点で戦争をとらえているが、戦争推進派の人の理屈が織り込まれるともっと深いストーリーになったと思うのだが。

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    2014年10月27日
  • シェエラザード(上)

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    単行本で読みました。面白かったです。筆力を感じました。ただ、女性の書き方がちょっと苦手です。大げさで芝居がかった男の考えた女って感じで読んでいてムズムズしました。女性作家の書いた男を男の人が読むと同じように感じるのでしょうか?「こんな男いねーよ」とかね。

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    2014年10月27日
  • ま、いっか。

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     浅田次郎さんの作品はそう多くは読んでいないのですが、大好きな作家さんの一人です。
     そんな、大好きな浅田さんのショートエッセイ集。

     しがないオジサンの愚痴のような話から、海外旅行のこと、子供時代の原風景、日本人の美学まで。
     ちょっと説教くさいなぁ、と思いつつも、ところどころ笑わせてくれる面白く含蓄に富んだオジサンエッセイです。

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    2014年10月22日
  • 沙高樓綺譚

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    人には決して言えないことを沙高樓に集まった人たちが順に吐露し聴かせる。それぞれの語り部がどんな話をしてくれるのか?
    独立した話の短編集であるが、設定が百物語の形式で進んでいく。それぞれの話は面白いがやっぱり最後のヤクザの話が一番リアルに思える。続編も出ているようなので近々読んでみたい。
    高校のときに読んだアイザック・アシモフの「黒後家蜘蛛の会」のようなミステリではないが、雰囲気は同じ。

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    2014年09月20日
  • 君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい

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    バクチは時間の無駄って言われることもあるし、自分も時間もお金も無駄とはわかっているものの、「飽食終日、心を用ふる所無きは、難いかな。博奕という者あらずや。之れを為すは、猶ほ已むに賢れり。」(ボンヤリと日々を過ごしているくらいならバクチというものがあるのではないか。何もしないよりはましだ)って「論語」で孔子ものたまっているって言う本、ではないんだけど、これが1番記憶に。自己防衛もあるんだろうけど。

    あとは、24時間という時間の使い方。
    3×8=24
    睡眠、仕事とあと一つ。この8時間に自分のやりたいこと(浅田次郎は読み書き)につぎ込むっていう努力が大事。

    こういうので、興味が持てたら、ぜひ読ん

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    2014年09月17日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

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    上巻を読み終わりました!
    なぜ六兵衛が城に居座っているのか謎のままですが、下巻のお楽しみということですね…

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    2014年09月14日
  • 終わらざる夏 下

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    戦闘開始後が意外とあっさり。直接的な描写をあえて避けることで余韻を残した。昨今のウクライナ情勢と被ってリアルな怖さも。ただ、ソ連軍将校の夢だけは全く余計で、必要ないと思った。

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    2017年03月04日
  • 終わらざる夏 上

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    見落としてはいけない、沖縄陥落以降の北方守備隊の話。あり得ない召集にもかかわらず前向きな主人公たちに胸が痛む。

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    2014年08月21日
  • 絶対幸福主義

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    競馬とカジノの話がメイン。ちょっと前向きな気持ちになれた気がするけど、勇気凛々とかよりもさらっと読める分、ちょっと物足りない。
    でも、おもしろかった
    14.8.4

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    2014年08月05日
  • 降霊会の夜

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    主人公が男性だったからか、時代が違い過ぎるからか、あまり主人公に感情移入出来なかった。話の構成や各関係者の独白は良かったと思うけど、どうも惹かれないのは多分そのせいか。男って、理屈っぽい割には妙にロマンチストよね。

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    2014年07月31日
  • 月下の恋人

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    最愛の伴侶を残して逝く時、

    「わすれないで」
    「わすれて」

    どちらを言うべきなのだろう?
    でも、わたしならどちらも言わない。

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    2014年09月27日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

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    粋な人達の、粋なお話。

    面白かったし、登場人物は魅力的で、語られるお話も切なく気持ちの良いものだった。

    ただ、まだ読書歴も浅く知識も乏しい私には、少々読みにくい部分もあった。
    普段あまり見かけない漢字が多く、風景描写も知らない為に想像できないことが多々あり、雰囲気のみで読んでいた感は否めない。

    母の勧めで読んだのだが、続きのシリーズは、もう少し色々な本を読んで修行をつんでから読みたいと思った。

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    2014年07月19日