浅田次郎のレビュー一覧

  • マンチュリアン・リポート

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    蒼穹の昴、中原の虹を読んでから年数が経ち過ぎてたけど、それでも懐かしい気持ちが蘇った。予想していたより断然読みやすい展開なのはさすが。

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    2016年06月29日
  • 沙高樓綺譚

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    「沙高楼」というサロン?で角界の名士たちが語る5つの物語。
    外では話せない秘密、墓場まで持っていくべき秘密を「沙高楼」という幻想的な世界観の中で語るという設定。
    ブラックっぽい話もあれば、お化けの話もあります。

    語られる物語は以下の5つ
    小鍛冶
    糸電話
    立花新兵衛只今罷越候
    百年の庭
    雨の夜の刺客

    「小鍛冶」は刀の真贋を見極める鑑定士の話。本物と間違いないと思っていた刀の作者は実は..といった話
    「糸電話」は一途に思いを寄せる女の話。語り手は精神科医。その女の行動は精神科医への恋心なのか、それとも復讐なのか..
    「立花新兵衛只今罷越候」は幽霊もの。池田屋騒動の映画撮影に紛れ込んでしまった立

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    2016年06月25日
  • オー・マイ・ガアッ!

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    ラスベガスで一台のスロットマシンに何十億円という大当たりが発生した。しかし大当たりを発生させた瞬間のマシンには、人生の最後を賭けた3人が取り囲み、それぞれ権利を主張する。誰に権利があるのか? 3等分することはルール上許されない。一体どうする。カジノ側も判断できない状況に、3人は見事な解決方法を考え出すのだが・・。話はそれだけにとどまらない。カジノ側やマシンシステムを運営する元マフィア、そしてアラブのオーナーまでを巻き込んだドタバタ劇がスタートする。
    たまにはこのような肩のこらないドタバタ劇も良いものだ。

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    2016年06月15日
  • 王妃の館 下

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    感想は上下合わせてのものです。
    なんというか・・・結構わかりやすいエンタメ小説!って感じ・・・その割には途中途中で挟まる17世紀の話が結構重かったりもするんですが。
    良くも悪くも「こうなるんだろうな」という感じに予定調和的に話が進み、なんだか無理やりに綺麗に終わったというか終わらせたというか。要所要所にバカバカしさが見え隠れするお話なので「これはそういうものなんだ」と割り切ったほうが楽しめるかと。

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    2016年06月07日
  • 終わらざる夏 上

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    太平洋戦争末期の話。
    思っていたよりも穏やかな空気が流れている作中。
    中、下巻でどうなるか。
    このまま穏やかにと願うけれど、きっとそうはならないのだろうな。

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    2016年06月03日
  • 日輪の遺産

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    ネタバレ

    ポツダム宣言受諾を決めた大戦末期の日本。
    敗戦後、いずれこの国が再び独立国家として立ちあがるための資産を極秘に隠匿する密命を与えられた若き近衛師団少佐と大蔵官僚、その任務を遂行する人員として選ばれた負傷兵と若き少女たちの物語『日輪の遺産』を読みました。

    らじは浅田次郎さんが好きだからけっこういろいろと読んでいるんだけど、この本は内容は違うけれど『地下鉄に乗って』みたいな文体と雰囲気だったよ。

    つまり、浅田さんの小説はベタで直球なところと本当に悪い人がいないところが好きなんだけど、まだちょっと思いっきりベタな内容を究極のベタにまでは描けずにいて、余韻が少し薄い感じ。
    やっぱり初期の作品なんだ

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    2016年05月31日
  • 一刀斎夢録 上

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    ネタバレ

    H28.3.19-H28.4.29

    (あらすじ)
    「飲むほどに酔うほどに、かつて奪った命の記憶が甦る」‐‐最強と謳われ恐れられた、新選組三番隊長斉藤一。明治を隔て大正の世まで生き延びた”一刀斎”が近衛師団の若き中尉に夜ごと語る、過ぎにし幕末の動乱、新選組の辿った運命、そして剣の奥義。慟哭の結末に向け香り立つ生死の哲学が深い感動を呼ぶ、新選組三部作解決編。

    (感想)
    「壬生義氏伝」「輪違屋糸里」につぐ、新選組三部作の最終作品。浅田次郎さんらしく、きちんとした知識に基づく大正時代の描写だと思うのでそのあたりは安心して読めます。
    ただ、梶原中尉や、斉藤一の語りでの描き方といった物語の進め方そが個

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    2016年05月22日
  • 君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい

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    各書での細かいエッセイをまとめて何とか一冊に出版したような本。他のエッセイと比べると少し落ちると思う

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    2016年05月21日
  • 月島慕情

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    シューシャインボーイが好きすぎて、元々は母親の本だったのを自分のものにした(笑)
    菊治が戦争孤児だった一郎に対して「頼みの綱はお前だけなんだ」と言った本当の意味が分かった時、号泣しました。

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    2016年08月08日
  • 薔薇盗人

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    ネタバレ

    人々の様々な形の愛を描く短編集。
    浅田次郎お得意の感動系を期待していたが、シュールな展開に物もあったりと、少し期待はずれ感はあったが、心が洗われる物語が多かった。

    特に好きなのは「死に賃」と「ひなまつり」の2つ。
    「死に賃」戦後の動乱の時期を勝ち残った社長が同じ時代を生きた級友から莫大な料金を引き換えに自分が死ぬ間際の苦痛を取り払ってくれるサービスがあると話を聞く。
    その級友が亡くなり、自身も急な病に倒れたときそのサービスを使おうとするが。。。。
    最後の意外な展開に加え、献身的な愛の形が露になったとき思わず泣けた。

    「ひなまつり」東京オリンピックが始まる昭和の時代、シングルマザーの家庭に育

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    2016年05月05日
  • 黒書院の六兵衛 (下)

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    長かった…
    途中リタイアしそうになった

    的矢六兵衛が誰なのかという話でわなく 最後の武士として10カ月の勤番を終えたのですね

    「おぬしには言いたいことが山ほどあるはずじゃ」
    「物言えばきりがない。しからば、体に物を言わせるのみ」

    なんだか最後かっこよかったです 伊豆栄のうなぎ食べたい‼

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    2016年05月05日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

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    前から気になっていた本

    黒書院って お城の図書室だと 思っていた(´д`|||)
    お殿様の親衛隊のことだったんですね

    上巻はじめのほうは お城のしきたりとか 加倉井の事情とか説明が多くあって かなり入り込めなかったが(めんどうだった)
    なんと!
    お城の地図が 後ろのページあった➰‼こういうの好き(^^)

    ここからは 六兵衛の人となりや様子もどんどん見えてきて

    下巻に期待ですね!

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    2016年04月16日
  • 憑神

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    時は幕末の江戸
    貧乏御家人の彦四郎。
    酔っぱらってたまたま拝んだ小さなボロボロの祠

    これがとんでもない神様がおわす祠だった・・・

    裕福な商人のなりの貧乏神
    立派な体躯の横綱力士風の疫病神
    いたいけな童女の死神

    おたおたしながらも、「武士としての自分」を貫き通そうとする主人公が、間抜けながら格好良く見えてしまう

    軽快な文章で読みやすい

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    2016年04月13日
  • 輪違屋糸里(上)

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    ネタバレ

    新撰組を周囲の女性(芸妓、商家の女将、壬生村の女房)の視点から描いた作品。上巻は壬生に拠ったあたりから、蛤御門の変まで。
    芹沢派も含めて、単純な悪役を置かない感じが良い。

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    2016年03月12日
  • 王妃の館 下

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    まざりきったクリームはほどよく角の立った状態に。

    (以下抜粋)
    ○「どうしておまえは、そんあにやさしいの。
     どうして何でも、自分のせいするの。
     どうして他人のことばかり、そんなふうに心配するの」
     「どうして、って、べつにたいそうなことはしてないよ。
     自分にできることをやってるだけさ」(P.54)

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    2016年03月06日
  • 一刀斎夢録 上

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    新撰組関係の本を初めて読んだ。諸説あるとは思うけれど、これはこれで興味深い内容。これからもっと歴史小説を読みたいキッカケになりそう。

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    2016年02月24日
  • 勝負の極意

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    第一部の「私はこうして作家になった」は、二足のわらじを履いてきた著者が、何故そうなったのかやその日々について書いており、興味深く読んだ。
    第二部の「私は競馬で飯を食ってきた」は、競馬をするための心構えや著者の馬券の買い方など、競馬好きには大変面白い内容なのではないかと思う。
    競馬を知らなくとも楽しめると書かれていたが、若干ではあるが出てきた専門用語の意味が分からず、また専門的な話で競馬を知らない人には、猫に小判といったところかも知れない。
    もっとも第二部が本書のメインであるだろうし、タイトルからして、その内容は想像に難くないことを考えると文句は言えない。
    というわけで、競馬ファンにはオススメの

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    2016年02月15日
  • 競馬どんぶり

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    競馬本で、ギャンブルの側面に焦点を当てた本というと、たまたまはまった成功例、役に立たない胡散臭い予想法、無機質なデータの羅列…といったもので、ギャンブル面での競馬の面白さを伝える上では欠陥品が多い。

    しかし、この本は筆者が長きに渡り競馬に真面目に取り組んできたというのがわかる。人間味溢れた、そして一本筋の通った競馬、ギャンブルに関するアドバイスが載っている。競馬との付き合いは長い私であるが、なるほど参考にしてみよう、とはいかないまでも、競馬に取り組む上で頭の片隅に置いておきたい助言がぽつぽつあった。

    競馬を知らない人には訳の分からない内容だと思うが、競馬を好きな人は、楽しく読めるし、学ぶと

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    2016年02月14日
  • 月のしずく

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    『月のしずく』他、短編全7話。
    浅田次郎作品という事で手に来てみたものの、いささかストーリーが出来すぎてる感が否めず。内容もクサいやり取りが多く、結末も意外性が乏しい気がする。次の作品に期待したい。

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    2016年02月13日
  • 赤猫異聞

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    明治初期の粋な(鯔背な)人々の話。描写が本当に美しい。風光明媚を愛した昔の日々を肌に感じます。面白く読めましたが、記憶に強く残る、というほどでもなかったかなぁ。

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    2016年02月06日