浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
交霊会で霊に帰らないと言われるより、
読み終えたときのほうが怖かった。
ゆうちゃん、何人の女を捨てたんだろう。
梓はゆうちゃんが忘れてしまった誰か、
と思うことにした。
キヨの話は泣けた。
時代背景、下町の人情に
差別、戦争の傷跡。
人間のいいとこも卑しいとこも
この話で学んだ気がした。
けれど、そのあとの話は哀しい。
ゆうちゃんにがっかり、したし。
たくさんの女の気持ちを
蔑ろにしてしまったのだろうか。
愛しい百合子は
本当に忘れているのだろうか。
梓たちがゆうちゃんを懲らしめるために
窓の外にいた彼女を
招き入れなかったのではないか。
なんて、いろいろ想像するけど。
でも、百合子に -
Posted by ブクログ
浅田次郎さんの小説を読むのは三冊目くらいだけど、女の人より男の人の支持者が多いような気がしている。少なくとも私の周りで浅田次郎さんが好きだと言っているのは全員男の人。
というのも、この短編集を読んで少し解った気がする。
あらゆる意味での“男のロマン”が詰まっているように思えたから。
表題作はまさに“男のロマン”。
コンビナートの荷役を30年近くしている冴えない40代の独身男の元に、ある十五夜の晩、ひょんなことから美しい20代の女が転がり込んでくる。
というプロローグからロマンが溢れているように思えるし、主人公の男はこれでもかというほど純朴で、美しい女は気が強い、というところもまさに。
その -
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ネタバレ芹沢派がこんなに持ち上げられてる新撰組小説は、初めて読みました。タイトルの割には、芸妓・糸里の話は多くなく、新撰組に、異なる立場で関わる、数人の女性からみた新撰組の話。
芹沢派がこんなに詳しく書かれているのも初めてなので、平山五郎や、平間重助の人となりなど、興味深々で面白かった。
でも、芹沢鴨による大和屋焼き討ちは、会津藩の指図だったとか、相撲の興行費は試衛館に送っちゃったとか、本当?って言いたくなる。
あと、気になるのは、永倉新八の話し方。いや、細かいけど、永倉も土方も「僕」って言ってるけど、他の小説では、「俺」とか「私」と言ってるし、「僕」は、長州の言い方だと書いてあったので、違和感 -
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映画化された『壬生義士伝』はわたしが好きな小説のひとつであるが、今回取り上げるこの小説もまた、新選組の活躍を描いた3部作のひとつである。とはいっても、主人公は書名にもあるように、「輪違屋」という置屋に勤める「糸里」という遊女。『壬生義士伝』では、吉村貫一郎というマイナーな隊士にスポットライトを当てた著者が、今度は遊女という視点から新選組を描いており、まずこの着想がおもしろいと思った。ただ、内容としてはそこまで評価できるかどうか疑問である。たしかになかなかおもしろみはあるのだが、島原という「ムラ」の論理をひたすら振りかざされたところで、いかに立派な人物であったとしても、そこまで肩入れすることはで