浅田次郎のレビュー一覧

  • 歩兵の本領

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    2001年の単行本なので、16年後に読んだことになる。
    既に90件のレビューも有るのでメモ程度に。
    ・1970年代の自衛隊を舞台としている。
    ・"戦後"を引きずっており、鉄拳制裁当たり前。苛めは
      今でも有るらしいが...。
    ・作者の浅田次郎氏が、自身の経験談を踏まえて書いた作品(つまり同年代に自衛隊にいたわけだ)。
    ・殺伐としながらも時代の流れに取り残されたような切ない
      小作品から始まり、段々と殺伐さ熱さを増し、次に整然
      としつつも暖かさを感じさせる。
    ・かみさんが持っていた本で、自分なら選ばなかった本だと
      思う。その分、新鮮だった。
      この作家の本も、実は初めて読んだ。

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    2017年02月27日
  • 中原の虹(2)

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    半世紀にわたり、落日の清王朝を1人で支えた西太后(シータイホウ)が人生の幕を閉じようとするころ、張作霖(チャンヅオリン)や袁世凱(ユアンシイカイ)は着々と力を蓄えていた。死期を悟った西太后が考え抜いて出した結論は、自らの手で王朝を滅ぼすということだった。次の皇帝として指名したのは、わずか3歳の溥儀(プーイー)。その悲壮な決意を前に、春児(チュンル)は、そして光緒帝は――。

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    2017年02月25日
  • 中原の虹(1)

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    「汝、満洲の王者たれ」予言を受けた親も家もなき青年、張作霖(チャンヅオリン)。天命を示す“龍玉”を手に入れ、馬賊の長として頭角を現してゆく。馬と拳銃の腕前を買われて張作霖の馬賊に加わった李春雷(リイチュンレイ)は、貧しさゆえに家族を捨てた過去を持つ。栄華を誇った清王朝に落日が迫り、新たなる英雄たちの壮大な物語が始まる。

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    2017年02月16日
  • パリわずらい 江戸わずらい

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    ま、いつもの調子で。

    いつごろのエピソードなのか?
    けっこう以前のような気もするが。
    時期の特定を、絶妙に推察させないトコロがミソだな。

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    2017年01月30日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

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    松蔵の語りで続いていくのにどんどん読める。おこんの話が特に好い。女の格好良さとか愛し方ってこういうことかもしれない。

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    2016年11月24日
  • 降霊会の夜

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    ネタバレ

    雨宿りのお礼にと誘われた降霊会で、忘れようとしてもいつもどこかに残っていた幼き頃の友への後悔と青春時代の恋と向き合うことに。

    戦後復興の時代の格差社会。裕福で善良な家族に囲まれて育ったゆうちゃんが出会った陰鬱で口数の少ない恵まれない境遇のキヨ。帰る方向が同じだから友達になったけれど、子供ながらに感じるキヨとの差異。あの時自らも幼い自分に何かが出来たのだろうか。
    キヨとの話はとてもやるせなくて、霊と語ることで、ゆうちゃんがどう思うのか気になり引き込まれました。

    後半はゆうちゃんの学生時代の恋愛の話。学生運動がどんなものか分かりませんが、その時代なりのかっこよさのようなものを押し付けた自分勝手な恋愛。別れ際に百合子から残された『私、死ぬわ』という言葉。その百合子への未練と後悔。

    ゆうちゃんを想っていた女の子の霊なども降りてきますが、後半は私はたんたんと読める感じでした。
    もう少し降霊会を開いた梓さんやメアリーとジョーンズ夫人の話も読みたかったかな。

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    2016年11月22日
  • 天切り松 闇がたり 第二巻 残侠

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    連作短編。

    【残侠】・【切れ緒の草履】
    ・・・“侠”と書いて“おとこ”と読む(笑)。腕っぷし抜群のドン・キホーテか。

    【目細の安吉】
    ・・・親分格好良し♪

    【百面相の恋】
    ・・・その後の二人がどうなったのか。
    気になり過ぎる!!!!!!!

    (ほか、略)
    シリーズものの短編周を2冊たて続けに読むと・・・(つまり、同一世界観の物語を、ほんの数日で10編以上読むことに)・・・さすがに食傷するということに気がつけた(苦笑)。

    好きなシリーズとなったことには違いが無いので、少し間を開けてからまた、続巻を読もう。

    ★3つ、7ポイント半。
    2016.11.18.古。

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    2016年11月22日
  • 椿山課長の七日間

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    北海道在住なもので、スタットレスタイヤ交換にえらい時間を要するわけで・・・ガソリンスタンドで3時間待たされた間にこの本を読む。こちらを読んで思い出したのが、筒井康隆の死後の世界と交信するという短編小説。死後の世界がすばらしいと死者たちが宣伝するものだがら、現世の人々が競って自殺をするという怖いお話し(題はわすれた)小説『椿山課長・・・』は筒井康隆の短編ほど強く記憶にのこらないだろうな。凡庸

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    2026年06月10日
  • 姫椿

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    浅田次郎の短編集。個人的感想だがこの人の作品は時間のプレイバックが印象的。過去と現在で自分の置かれている状況が変わっても、人はどこかで過去を忘れられない。例えば昔の友人や恋人の話など。ふとしたことで自分の昔がよみがえる。
    肯定的にいえば、過去は否定されるものではなく現在につながる時間の連続。「色々あるけれど、まぁ今を頑張りましょうよ」そんなことを伝える小説(のような気がする)。

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    2017年01月09日
  • 憑神

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     幕末時代小説、嫁ぎ先の策力で出戻った貧乏御家人別所四郎がひゅんなことから貧乏神、厄病神、死神の3人に憑りつかれるというお話し。

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    2016年10月26日
  • 一刀斎夢録 下

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    好みが分かれそうな物語。

    とにかく終盤が何ともいえない……

    他の作品を見て、新撰組が好き、斎藤一が好きだという視点で観ると、苦みのある展開かもしれません。

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    2016年10月24日
  • 王妃の館 上

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    浅田次郎のドタバタ・コメディ。最初は設定が荒唐無稽過ぎて入り込めなかったが、コンシェルジェがルイ14世の物語を紡ぎはじめた辺りから面白さ増大。語り手はいつの間にか登場人物の小説家にバトンタッチして、最後は予定調和の大団円…ではあるのだが、ちょっとラストは安易に流れ過ぎていて今一。今一〜面白い〜今一という流れの一冊であった。まあ、暇潰し以上のものを期待してはいなかったけど。

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    2016年10月23日
  • 天切り松 闇がたり 第五巻 ライムライト

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    時代が進んで安吉一家も衰えたかと思いきや、さらに凄みを増している活躍をする。表題作も面白いけど、やっぱり安吉親分のスゴ技が堪能できる1話目が面白いな。

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    2016年10月15日
  • 終わらざる夏 下

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    戦争については知らない事ばかり。
    でも戦争を知ると益々戦争と言うものが分からなくなる。

    「シベリア送り」と言う言葉は知っていたものの、その経緯までは知らず本当に初めてその事実を知りました。

    本当に戦争とは何なのだろう。

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    2016年09月23日
  • マンチュリアン・リポート

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    「蒼穹の昴」から連綿と続く中国シリーズの、目下最終巻。張作霖爆殺事件の真相を探る歴史ミステリーの体裁をとってます。

    昭和史の闇に対する浅田氏の見解、という視点で読めばなかなかに面白いのですが、清朝末期のありのままを壮大かつ意外な切り口で世に出した本シリーズのラストがこれか、と思うと正直…。きかんしゃトーマスとトップハム・ハット卿の漫才が始まった時には本当にどうしようかと思いました。

    西太后、光緒帝、李鴻章、袁世凱にトーマス・バートン…魅力的なキャラクターが軒並み退場してしまうと、こんなものなのでしょうか。そして史了どこ行った?ずっと読み続けてきてこの結末は、寂しさを禁じえません。

    「蒼穹の昴」と「中原の虹」の間に「珍妃の井戸」があったように、本書も幕間である事を期待したいものです。もっとも、この先続けても雄大さは感じられるのかなあ…。

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    2016年09月18日
  • 姫椿

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    幻想的だったり、ブラックだったり、ひんやりしたり、胸にじんわりきたり・・・テイストの違う短編が8つ。
    中でも、「ーーマダムは完璧な女だった。」で始まる「マダムの喉仏」は秀逸。

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    2016年09月18日
  • 天切り松 闇がたり 第四巻 昭和侠盗伝

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    シリーズ第5巻の「ライムライト」を本屋で手に取り、あれ、これも読んでないはずと買ったのだが。

    主人公の天切り。前にも偉い軍人の家の天切りは読んだな。語り口は面白いけど、少々マンネリかななどと思ってたら。
    「日輪の刺客」「惜別の譜」。ダメじゃん。読んでるよ、コレ。
    その後も、読んでるんだけどなあ~。でも、この後の展開が全然思い出せない、という情けない読書になった。

    金モール下げた参謀達が陸大で軍事しか習っていない、新聞も雑誌も読まないとか、2.26事件の当時、世間はアメリカかぶれが流行だったとか、へ~と思う処があった。著者の「メトロに乗って」とか小林信彦さんの本にもあったけど、本書の立て板に水のモガ・モボの描写に生き生きした実感がある。著書は服飾関係も得意だったね。

    僕は耄碌してしまったのかと嘆きつつ、もう一回楽しめたと思うことにした。
    怪盗達の粋で鯔背な仕事ぶりにほれぼれしつつ、ほろ苦さを感じつつ、第5巻に向かう。

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    2016年09月05日
  • 終わらざる夏 中

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    終戦間近、不気味に物語は続いています。
    兵隊として戦うのも勿論凄まじいものがあるけれと、終わりへと運ばなければいけない人たちもまた大変そうだ。
    兵隊と一括りにして言ってしまったけれど、
    その一人一人は親であり、子であり、夫であり、兄であり弟であるのだなと改めて実感。

    戦争は知れば知るほどわからなくなる。

    下巻へ続きます。

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    2016年08月31日
  • ハッピー・リタイアメント

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    財務省出身慎ちゃんと自衛隊出身ベンさんがとある先でとある女に出会い、とある仕事をやるお話。

    内容そのものは痛快だったり「そんな都合よくいくかい!」と呆れたり、まぁあまり不愉快にはならなくて済むお話ですが、後書きが勝間和代さんで、いわく「天下りの構造についてなかなかどうして正確に描いている」と。
    なるほどそう思うと世の中の構造ってけっこうアホなつくりなのだなぁなんて思えたりして、おもしろい。
    ただし小説としては一体何を追ったお話なのかつかめなかった。読みやすさはピカイチ。

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    2016年08月30日
  • 勇気凛凛ルリの色 ひとは情熱がなければ生きていけない

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    情熱を持つことの大切さを、著者のウィットな言い回しで伝えてくれます。
    「訓練は誰にも等しく厳しいものであるが、苦痛を苦痛とのみ感ずる人間と、苦痛の中に歓喜や矜持を見出す人間とが明らかにいる」(P26)、「軍隊は、死なない、落ちこぼれない、脱落しないことが重視される底上げの教育。一方、一般社会の教育というのは、突出して優秀な人物をつくろうとする、引っ張り上げる教育」(P179)、印象に残る一節でした。

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    2016年08月03日