浅田次郎のレビュー一覧

  • 霞町物語

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    浅田次郎、こんな青春時代を送ったのかー。江戸っ子、いなせ。今の東京人(本物はもう少ない)からは考えられない。時代がいいなぁ。ただ、男女関係については、Westside Storyみたいに、よそ者の女は遊び、っていうのがちょっと。女も自己責任の原則。この時代の女が頼り甲斐のある男と結婚したがるのは当然と思った。自分はこんな時代でなくて良かったと思うが、きっぷのいい、お祖母さんのように年を取ったら身を処すことができたらいい。

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    2013年03月19日
  • 霞町物語

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    作者の自伝的(?)連作短編集。カッコよすぎ、あるいはカッコつけすぎな部分が鼻につくところもあるけれど、家族について書かれた「雛の花」「卒業写真」あたりは、素直に良いと思える。読む人それぞれの家族を思いださせる作品ではないでしょうか?

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    2013年03月17日
  • 日輪の遺産

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    ある老人が、今際の際にたまたま知り合った男に一冊の手帳を託し命を遂げた。手帳に綴られていたのは、元軍人であった老人が敗戦目前に受けた密命をめぐる手記だった。戦後日本復興の財源として、南洋でかすめ取った財宝を隠す密命を受けた軍人と、何も知らされずにその手伝いをすることになった少女たち。遺された手記をもとに、『日輪の遺産』の在り処を探す男たちが辿り着いた真実とはー

    軍の内部機関とか時代背景、経済について、最低限の知識がないと、登場人物たちの関係性を読み取るのに少し苦労してしまう。途中まで読み進めてから、再度読み返す、ということが何度かあった。
    浅田次郎さんの書く文章は、どことなく色っぽく美しくて

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    2013年03月06日
  • あやし うらめし あな かなし

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    幽霊、幽体がでてくる短編7編

    「赤い絆」と「お狐様の話」は、浅田次郎の母方の生家(奥多摩の武蔵御嶽神社の宿坊 山香荘)に伝わる話を元にした話らしい。

    この世に想いを残した人たちの哀しみに満ちた本

    赤い絆
    虫篝
    骨の来歴
    昔の男
    客人
    遠別離
    お狐様の話

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    2013年02月23日
  • オー・マイ・ガアッ!

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    これを読んでラスベガスが見たくなって行ってしまいました!

    ストーリーはテンポの良いドタバタ劇でおもしろいです。
    しかしそれ以上に圧巻なのはラスベガスの描写力!
    心を惹きつけます!これでもかという程!

    実際天国みたいな所でした!読んでよかった!

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    2013年01月27日
  • 降霊会の夜

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    誰でも、苦い思い出や罪の意識、ざらりとした記憶がある。
    降霊という手段で、あの頃の人物が本当のことを語る、ミステリー。

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    2013年01月22日
  • 降霊会の夜

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    ネタバレ

    降霊会を通して戦後復興と高度成長期を描くホラー?小説。

    ストーリーテラーの浅田さんだけに、チープなホラーものでもなく、俯瞰的な時代小説でもなく、その時代の息吹を感じさせてくれます。
    戦後復興期、高度成長期に少年、青年時代を過ごした主人公がその時代に残したと意識する罪について、死者たちに語らせる構成はさすがです。
    幼い時や若い時にだれもが経験するであろう苦い思いも十分伝わりました。
    最後のオチはすごく意味深なような気がしますが、具体的に説明できないの自分の力不足が残念です。

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    2013年01月20日
  • 降霊会の夜

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    死んでしまった人の霊を呼び出していろいろと生きていた頃のことを語りあうという趣旨の本は、この本の他にもありますが、浅田次郎さんのこの作品は、なんだかとても切ない思いが残りました。

    主人公のゆうちゃんは、一夜の宿を貸した女性からご恩返しがしたいから、「会いたい人にあわせてあげます。」と、西の森の奥に住むジョーンズ夫人の元へ案内されます。
    ゆうちゃんには、封印している子供の頃の思い出がありました。小学三年生の1学期に転校してきたキヨという男の子。自宅が近いとあって登下校をするようになりますが、その家庭は不思議でいわくありげな家庭でした。。あまりかまうな。という家族の意見もあり、ゆうちゃんは1学期

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    2017年11月09日
  • 天切り松 闇がたり 第四巻 昭和侠盗伝

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    ―――ついに寅弥が我が子のようにいとおしんでいた勲にも召集令状が届く。
    国の無体に抗おうと、松蔵らが挑んだ企みとは?
    激動の時代へと呑みこまれていく有名無名の人々に安吉一家が手を差し伸べる五編。
    人の痛みを、声なき声を、昭和の侠盗が粋な手並みですくいとる。


    一応これが天切り松シリーズ最終巻かな?

    最初に収録されてる『昭和侠盗伝』では安吉一家全員がカッコいいです

    連作短編ではありますが、もうちょい大団円なラストがあっても良かったかな、という感じです

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    2012年12月30日
  • 活動寫眞の女

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    70年にわたり娯楽の王座に君臨してきた映画が新時代のテレビにその地位を譲り渡していく頃の京都を舞台にした話し。昭和13年に撮影所三号倉庫の梁から吊り下がって死んだ大部屋女優の伏見夕霞が霊となって現れる不思議な物語。読み進めるうちに伏見夕霞の悲しい運命や思いが分かっていき霊という現れ方に違和感が無くなってくる。主人公の三谷薫がいつ頃語ってるものなのかは最後まで不明だった。

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    2012年12月23日
  • 勇気凛凛ルリの色 ひとは情熱がなければ生きていけない

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    浅田さんの勇気凛凛ルリの色が好きで、今回も手にとりました。ひとつひとつは短いのに、ハッとさせられる言葉に必ず出会うのがすごいなぁ。と思っています。

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    2012年12月22日
  • 地下鉄(メトロ)に乗って(特別版)

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    地下鉄やバスは神秘の世界に通じる乗り物として、子どものころよく想像していた。本作品は、それをタイムマシンとして織りなす物語。設定が面白い。

    読後に何か物足りなさを感じてしまった。浅田次郎の作品は意図的なのか、個人の感情の複雑に重なった葛藤(コンプレックス)が表現されていない。
    悲しい作品や深刻な作品であるほどそれが気になってしまって、どこかで泥臭さからの逃げを感じてしまう。

    それが神秘的な優しい作品においては効果的。だから「鉄道員」の短編集の方が好きだ。

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    2012年12月05日
  • アイム・ファイン!

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    40編のショートエッセイで1編を読み終る度に次を読みたくなる。納得するもの、笑いが止まらなくなるものといろいろでした。

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    2012年11月11日
  • 地下鉄(メトロ)に乗って(特別版)

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    地下鉄が繋ぐ、過去と現在。
    出口の階段を上ると目の前に広がる、今はもうない街並。
    過去の風景の中で眩しい笑顔を見せる、若かりし頃の父。

    父の暴言が優しかった兄を死に追い込んだのだ、と憎しみを募らせ
    20数年間縁を切ったまま、父が病に倒れても見舞いに行く気など毛頭ない真次が
    兄の命日をきっかけに、地下鉄で過去の世界へと運ばれ、
    父が重ねてきた歴史を遡りながら
    時代に翻弄され、変わらねば生きられなかった父の哀しみを知り
    「僕らはただ、父のように生きるだけです」と静かな共感をもって歩き始める物語

    と書いてしまうと、とてもノスタルジックで美しい物語になってしまうのですが。。。

    その美しさが、自ら

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    2012年11月05日
  • 勝負の極意

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    浅田先生のコラム。書かれている経歴を読んで、先生の小説の源に納得させられた。あと、これを読んで競馬場に行きたくなった人もいるのではないでしょうか?

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    2012年11月02日
  • 活動寫眞の女

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    昭和四十四年、京都。大学の新入生で、大の日本映画ファンの「僕」は友人の清家忠昭の紹介で、古き良き映画の都・太秦の撮影所でアルバイトをすることになった。そんなある日、清家は撮影現場で絶世の美女と出会い、激しい恋に落ちる。しかし、彼女は三十年も前に死んだ大部屋女優だった―。若さゆえの不安や切なさ、不器用な恋。失われた時代への郷愁に満ちた瑞々しい青春恋愛小説の傑作。
    (BOOKデータベースより)

    ***

    む、難しかった…。
    昭和四十年代に、今は失われた昔ながらの映画。
    今の私には、この作品の良さを全て理解することは難しい。

    幽霊を愛する男、それを見守る主人公たち。
    清家と夕霞の人物像もあいまっ

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    2012年11月01日
  • オー・マイ・ガアッ!

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    人生の落伍者?達がラスベガスで繰り広げるドタバタコメディ。途中浅田先生流の論調が入ってそこは楽しめたけど、話の中身は普通でしょうか…
    最後は少々強引な展開だった様な気もします。

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    2012年10月31日
  • 勇気凛凛ルリの色

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    浅田次郎さんの人柄がわかる。

    かっこいいおっさん。

    はげたくないし、太りたくないけど、かくありたい。

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    2012年10月21日
  • つばさよつばさ

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    旅にまつわるエッセイをまとめたもの。読んだ浅田次郎の小説の題名が時折出て来て、取材部分も知った気がして嬉しくなった。最後の「星を狩る少年」は、大好きな内容。その他にも楽しくなったり考えさせられたり気軽に読めるエッセイ集です。

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    2012年10月16日
  • 降霊会の夜

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    浅田氏の青春回顧録か?と思える物語。自身がすっかり忘れている過去を考えることも…。後悔はないはずだが…。

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    2012年10月15日