浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「あなたは死ぬ時、“わすれないで”といいますか。“わすれて”といいますか。」と店頭のポップにあった言葉が目に入って購入。
短編集で、全編通して「別れ」がテーマになっているように感じた。
店頭のポップは「忘れじの宿」からとられたものであった。
病死した妻から「わすれて」と言われたものの、死後も忘れられずに13回忌を迎えた主人公。周囲からの薦めもあり、とある女性との交際を考えるようになるも、妻が忘れられずに一人旅に出る。そこで宿泊した「忘れじの宿」で苦悩の末、妻の言葉をたよりに記憶を消して、結果としていま近くにいる女性と交際へ向けて歩みだす。
果たして自分だったらどうするか、と夫と一緒に考えたり -
Posted by ブクログ
バクチは時間の無駄って言われることもあるし、自分も時間もお金も無駄とはわかっているものの、「飽食終日、心を用ふる所無きは、難いかな。博奕という者あらずや。之れを為すは、猶ほ已むに賢れり。」(ボンヤリと日々を過ごしているくらいならバクチというものがあるのではないか。何もしないよりはましだ)って「論語」で孔子ものたまっているって言う本、ではないんだけど、これが1番記憶に。自己防衛もあるんだろうけど。
あとは、24時間という時間の使い方。
3×8=24
睡眠、仕事とあと一つ。この8時間に自分のやりたいこと(浅田次郎は読み書き)につぎ込むっていう努力が大事。
こういうので、興味が持てたら、ぜひ読ん -
Posted by ブクログ
浅田次郎氏の大政奉還、江戸城受け渡しの頃のお話。
「武士は食わねど高楊枝」とはよく言われますが、本当にそうだったらしく格を誇るために借金してまで家来を抱え、代々家を残すことに尽力されていた。
そんな中幕府が倒れる。
今で言うと働いていた会社が倒産することにも近いのかも。
まあ、それと比べるレベルの話ではないのだが、そんな中江戸城に居座り続ける六兵衛。
無血開城を達成するために、力ずくで排除することはならぬと言う無理難題を抱え、加倉井隼人はあの手この手で出ていってもらえるよう説得を繰り返す。
なぜ居座り続けるのか?
その理由が徐々に解明されていくのだが…
奥が深く一度で理解するのは難しい