浅田次郎のレビュー一覧
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ネタバレ西太后やラストエンペラー、更にその弟の存在は知っていたけれど
張作霖のことは知らなかった。
信長と秀吉は知っているけれど、明智光秀は知らないみたいな感じだろうか。。。
汽車の擬人化には驚いた。
春児の登場も嬉しい。占い師がまだ存命にはたまげた。
ウィキだから、正確さは分からないけれど、息子は大分切れ者だったようで。
前作でその友人が謀反を起こしたことがサラリと述べられていて
前作の張作霖の強烈さに比べ、済んだことだからか、さらりさらりという印象を受けたけれど、
(本人も息子への代替わりを意図していたし、察していた描写だったけれど。汽車の最期は悲しかったが)
そこから今後中国がどうなるのか -
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恋人からの結婚承諾の条件として、日本を体験してきてほしいと要請されたアメリカ青年のラリー。
彼の目を通して語られる日本文化論ともいえるエンターテイメント。
著者は、日本で暮らす外国人に取材を行い、この作品を仕上げたそうだ。外国人から見た日本は、このようなのかと、改めて感じったものだ。もちろん、ユーモアを交えた著者の恣意が入って入るだろうが。
外国人用のガイドブック(実在のもの?)として、ポジ・ガイドブックとネガ・ガイドブックの内容が記述され、その解説に、いかにも!と、納得も。
主人公の旅の終わりに、もう一つ仕掛けがしてあり、著者の巧みな小説手法を見る思い。 -
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「ハッピー・リタイアメント」
ハッピーなリタイアメントしたくありませんか?
しがない財務官僚・樋口と愚直だけが取り柄の自衛官・大友が突如転属を命じられた全国中小企業振興会、通称JAMSは、天下り組織だった。豪華な部屋(誰もこないから昼寝と読書に使い放題)を与えられ、特にするべき仕事をしなくてもお金を貰える天国の様な組織(ただし、マッカーサから寵愛を受けたお局がいる)に転属させられたことに戸惑う二人。
「ここは天下りだから仕事はしなくていい(だから納得してくれ)」と必死に教育する教育係の立花は、ある日突然、二人にこう告げる。一緒に仕事をしないか?と。果たしてそのミッションは汚職か横領か善 -
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ある日、主人公は国立博物館に出かけた。目的は宝刀。閉館30分前の到着であった。千年の鉄色の前に30分は瞬く間に過ぎ、後ろ髪を惹かれる様に立ち去ろうとしたとき、目に留まったのは小竜景光、楠木正成の佩刀であった。あまりの美しさに目を奪われ閉館時間を無視することに決めたとき、ふいに横合いから名前を名を呼ばれた。振り向けば、旧知の小日向、現、三十四世徳阿弥家(刀剣の鑑定家元)であった。 小日向は、主人公をある会合に誘う。その会合は、沙高楼と呼ばれるビルの一室で開催される。 小日向曰く「高みに上り詰めた人は、誰もが必ず決して口にすることが出来ぬ秘密を持っているものです。そうした毒を吐き出す集いがここで催