内田樹のレビュー一覧
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内田樹篇の平成を振り返るエッセイ集。最初に内田氏が言っているように、自由に書いてもらったので統一感はないが、それぞれの書き手の専門分野に応じて、いろいろな平成の断面が見える。中には内田氏ファンである読み手の存在を忘れているのではないかと思われるものもあったが、総じて興味深く読めた。面白かったのはブレイディ氏の英国的「ガールパワー」と日本的「女子力」が全く真逆の意味になるという指摘だった。前者は、女が、女たちの支持を得て女たちをインスパイアすることだったが、後者は、女が、男たちの支持を得て男たちに愛されてほかの女たちより上に立つことだという、なるほど、双方の国民性の一端を垣間見せてくれている。
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250文字ぎちぎちのフレーズ記録を10本近く残してしまった。相変わらず胸に響く「訓え」の数々。内田樹を信頼する気持ちは、出逢って20年ほど経つけど変わらない。寄稿の寄せ集めなので1冊の本としてはという意味で⭐︎4つですが、本当にいつも「知」をありがとうございます。p327「間違えてほしくないが、『冷静さを保つ』と『鈍感である』ことは違う。」p328「なにか異変を感知したら、『ほう、いつのまにこんなことが』と目を丸くしてみることである。驚くことを楽しむのである。それくらいの構えでいないと2019年を冷静にやり過ごすことはできないだろう」
この後、コロナだったんだな……。
あとがき、中央年齢高いt -
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・戦前日本の指導者層が退出せず、戦後も引き続き指導者層にとどまったことから、アメリカに対してモノが言えなくなった。以降、「永続敗戦」の歴史が始まっているとする。
・戦後日本がとった戦略は、「対米従属を通した対米自立」であるとする。これを「のれん分け」と表現するのが非常にうまいと思った。
・敗戦をうまく総括できないことから、東アジア諸国との関係もいまだにこじれる要因となっている。東西冷戦や日本の突出した工業力等を背景に、東アジアは日本に文句も言えなかったが、1990年くらいから潮目が変わってきた。
・終戦時に15歳前後で、間もなく徴兵という世代は、祖国のため米国に必ず勝つという思いを胸に終戦後は -
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『13歳のハードワーク』がいちばん興味深くわかりやすい内容。これを最初の章に持ってくるべきでした。本当に中学生に読んでほしいと思うなら、まず読みやすい文章から載せるのがいいと思います。「こんな難しいこと書いてるオレってすごいでしょ、みんなついてこれる?」って思ってる大人の文章から始められると読もうとする気持ちがなくなります。
中学生は小説以外の文章を読む機会が少ないし、意外とまじめなので本は常に最初から読もうとします。興味のあるところから読もうとは思いません。
そしてこれを書いているおじさんたち、子どもがいるなら精一杯育児に関わったでしょうか?中学生、高校生の息子、娘にしっかり向き合ったとい -
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タイトルがバタくさいのであまり期待してなかったが、とても参考になった。特に人口問題の捉え方については新鮮だった。今から100年後に日本の人口は5000万人になってしまうようだが、5000万人というのは明治時代の終期と同じであり、江戸時代の日本の人口は3000万人だったのだ。その人口で江戸時代には200以上の藩がそれなりに存続し、日本全国の隅々にあったそれぞれの藩に文化や名産品があったのだ。
人口減少が問題なのではなく、一局に人口が集中して地方が切り捨てられていくことこそ問題なのだ。資本主義は効率性を追求し、お金儲けのためには儲からない地方ではなく、都心に人口を集め効率的に稼ぐことを狙う。藩 -
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「分からないことがあっても気にならない」
・分からないとこがあっても気にならない。若い人ほど分からないものをそのままにする傾向が増している。分からないものを分からないままに維持して、それによって知性を活性化させるという人間的な機能が低下しているような印象を受ける。例えば分からない言葉を調べずにそのままにするなど。そういった人々は世界の意味が分からず穴だらけで世界を見ているのではないかという不安を覚える。分からないことにストレスを感じない。
「等価交換が染み付いている」
・現代は子供も消費者として始まっており等価交換が染み付いている。昔の子供は労働者として家事手伝いから始めて家族に役に立つこ -
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“「登場人物に共感できるかどうか」を基準にして本の良否を決めていたら、ドストエフスキーなんか誰も読みませんよ。「共感ベース」というは言い換えれば、「自分にわかるもの、自分がすきなもの」には価値があり、そうでないものは無価値だという自己中心性のことだと思います。”(p.153)
“僕自身は「ほんとうの自分」などというものにぜんぜん興味がありません。そんなもの、どうだっていい。そもそも昨日の自分と今日の自分が同じ人間だったら、生きている甲斐がないじゃないですか。”(p.133)
“翻訳の本質は「憑依」だと思います。他者の思考や感情の流れに同調・同期してしまうこと。この「自分を手離す」という -
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この類の本を読んだのは初めて
時折、読みながらウトウト(笑)
「寝ながら読む」みたいになってた。
けど、読み切ったのは
「うわ、確かに、そうかも」ってこの語彙だけをもって、読めるくらい例え話をしてくれてるからかな。
尊敬する人とか、逆に苦手意識のある相手...世の中は自分とピッタリ合う人は居ないから、色んな感情になって人疲れすると思う。
でも、構造主義の中で捉えると、「そんなもんか」と広い視野で見ることができるなと思った。
だから印象に残ったところは↓
物事の考え方の幅を広げてくれたところだと思う。
そんな印象深いところは
① バルト
「語法」→「エクリチュール」
「教師のエクリチ