原田マハのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
一人の男と一匹の犬が、旅の果てに辿り着く物語。
あまりにも純粋で切ない愛の形に、静かに胸を締め付けられます。
作中で印象的なのが、「もっと、恐れずに、愛すればよかった」という後悔の言葉。失われていく時間の中で、この一文がどれほど重く響くことか。
私たちは傷つくことを恐れたり、何かを言い訳にして、目の前にある愛から目を逸らしてしまうことがあります。何も求めず、ただ寄り添い続ける犬の姿を前にすると、その後悔はいっそう切実なものとして迫ってきます。
手に入るはずのない星を、それでも見上げ続ける「星守る犬」
報われなくとも、ひたむきに愛し続けること。その健気さこそが、孤独の中にいた主人公にとって