はやみねかおるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書は、お風呂にまつわる22篇の短編小説・エッセイ((小説18篇、エッセイ4篇))からなるアンソロジーです。
タイトルに「5分後に」とあるように、1篇5分ほどで読み終えられます。
大変恥ずかしながら、わたしは風呂キャンセル界隈のひとりです。
疲れて帰ってくると、そのまま寝落ちてしまいます。
ですが、疲れた時こそお風呂に入らなくてはいけないという義務感は持っています。
なので、お風呂に入るモチベーションが湧かない日に1篇ずつ読んで、これで入浴できれば最高だと思って購入しました。
が、結論から申し上げますと、本書のおかげでお風呂に入れるようになったということはありませんでした。
お風呂に入るモチベーションが湧かないくらい疲れている日は、小説にも手が伸びなかったからです。
わたしが風呂キャンセル勢なのは、モチベーションの問題ではなく、お風呂に入る体力がないからだとわかりました。
このことを明らかにしてくれたのは本書の功績です。笑
というわけでわたしは体力のある日にまとめ読みしましたが、たぶん編者のかたは、お風呂に入るモチベーションが湧かない日に1篇ずつ読むことを想定しているのだと思います。
以下、感想です。
5分で読める短編小説と言えば星新一作品ですが、本書には星新一作品ほどウィットに富んだ小説は見当たらないかなと思いました。
宇宙が舞台になっているなど、設定が奇抜な作品はいくつかあったのですが。
(ちなみに、宇宙が舞台の小説は3篇もあります。宇宙というお風呂に入りづらい環境を描くことで、逆説的にお風呂の素晴らしさを強調する意図でしょうか。)
どちらかというと、平凡な1日が描かれていて特に衝撃的なオチがあるわけでもない作品のほうが印象に残りました。
特に日向夏『回復の泉』なんかは、RPG風の軽妙な筆致が良かったですね。
「5分後にお風呂に入りたくなる!」の謳い文句からは、お風呂の素晴らしさを称賛する作品ばかり並んでいそうな印象を受けますが、お風呂に入らなくてもよくなったと主張する人を描く作品、更には「人類を風呂から解放する」と高らかに宣言する作品まであるのも非常に面白いところです。
(ネタバレ防止のために、具体的な作品名を挙げるのは避けます。)
本書が風呂キャンセル界隈の人のモチベに効くかはわかりませんが、お風呂というテーマがここまで多様な作品を生むことに感動できるのは間違いないです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
くたくたに疲れて帰った日、ショート動画でだらだら時間を溶かしてしまう日。
「お風呂に入らなきゃ」と頭ではわかっているのに、入る覚悟が決まらない!
あなたに効く小説、ここにあります。
『わたしは本当にばかだ。あの会社を蹴ってしまうだなんて。
けれど、わたしが何度も頭を下げて選んでいただくなんておかしい。いま、こちらが未来を選んでいるはずだった。もっと気高くいなければ。わたしは落ち込んで醬薇風呂に入るような女なのだから。』
【個人的な感想】
お風呂に入りたい!とはならなかったが、色々な方の作品が読めて面白かった。
特に、この2作品が好きだった。
・無力 小原晩
・薔薇風呂の日々 くどうれいん -
Posted by ブクログ
とにかく1日の疲れが最高値に達した時のお風呂に入らなきゃっていうのが億劫過ぎる。
で、入んなきゃ〜入んなきゃ〜って思ってる間にうたた寝。
こんな生活が多いので、本の帯の文句にどんぴしゃり。
くたくたに疲れて帰った日、ショート動画でだらだら時間を溶かしてしまう日。
「お風呂に入らなきゃ」と頭では分かっているのに入る覚悟が決まらない!
→まさに私のこと。
なので気になって買いました。
お風呂にまつわるいろんなジャンルの話が読めて楽しかったけど、一つ一つが短いから何となく物足りなかったかな。
でも、お風呂に入った時の開放感、安堵感、そういうのに改めて気付かされたというか。もうさっさとお風呂に入ろうって思えました。
入っちゃえば気持ちいいんですよね。
いいなと思ったのは日向夏さんの『回復の泉』です。 -
Posted by ブクログ
「怪盗クイーン」バースディパーティ後編。
OPENINGのモーリッツ教授の特別授業で、『記紀』に対して姉妹編の『羅羅』が存在するとか風呂敷広げてます。いや、サンリオのキキララのネタって誰がわかるんだい!というツッコミから始まりました。
これ以外にも、多くのネタが仕組まれているのがはやみねかおる作品の特徴でもあります。その全てはわからないにしても、気づいた時にニヤリとするのは良い。あれかな、隠れミッキーみたいな感覚です。
講談社文庫『夢水清志郎』シリーズではミステリ小ネタ集として、巻末に作中に散りばめられた小ネタを紹介しているページがあります。こういう些細なところから、他の作品に触れることもあるし、この一節が作品のあそこのつながるんだ、という喜びに触れることもある。その快感はたまりません。
ミームになっているものだけで楽しむのもいいけど、その元ネタを探りに行くのもまた楽しいものだと思います。ミームのブームに乗っかって消費するだけでは勿体無いよ。
ちなみに『羅羅』はちゃんと物語のキーアイテムとして登場しますし、さらにさらに特別ゲストの登場します。スターシステムも作品によっては完備しているわけです。いずれ、はやみねかおる作品大集合みたいなことも目論んでいるのかもしれないなぁ。赤い夢ってそういうことだったりするのかしら。
ジョーカーの人生に彩りと幸福を与えてゆきたい、というのがクイーンの欲望なんだと再確認する物語でありました。
なんだかんだといいながら、ジョーカーのことが大好きだということも再確認。
結局、RD含めたあのトリオの仲良しっぷりを見せつけられるいつもの王道展開。
まったく、楽しませてくれます。
しかし、RDにパートナーというか恋人ができるとは思いもよらない。RDにすらいるのに、お前・あなた・自分ときたら、という文言で心折られそうな人たち多いですな。ゲルブとか。
仙太郎には、コンビニ王になった頃に運命の人が来ると思います。時空の果てから、きっとね。