池波正太郎のレビュー一覧

  • 剣客商売十一 勝負

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    その試合「負けてやれ」。秋山大治郎が義父・田沼意次から一刀流の道場を構える谷鎌之助との試合を命じられた経緯を報告すると、小兵衛は即座にそういった。鎌之助はその試合に仕官がかかっていたのである。勝負を前にして苦悩する大治郎には、まもなく初めての子が授かろうとしていた……。
    初孫・小太郎の命名をめぐる小兵衛の意外な一面など面白さがいよいよ冴えるシリーズ第11弾。

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    2021年05月10日
  • 剣客商売十 春の嵐

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    「名は秋山大治郎」とわざわざ名乗って辻斬りを繰り返す頭巾の侍。しかも狙われるのは、幕閣の中枢で対立する田沼意次と松平定信の家臣ばかり。意次の娘・三冬の夫である大治郎は窮地に追い込まれ、身の証を立てるため、家から一歩も出ない暮らしを余儀無くされる。小兵衛は、四谷の弥七と傘屋の徳次郎だけを頼りに必死の追跡を始めるのだが……。
    シリーズ初の特別長編、第10弾。

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    2021年05月10日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    「親の敵……」夜の闇につつまれた猿子橋のたもとで、秋山大治郎は凄まじい一刀をあびせられた。曲者はすぐに逃げ去り人違いだったことがわかるが、後日、当の人物を突き止めたところ、秋山父子と因縁浅からぬ男の醜い過去が浮かび上がってくる「待ち伏せ」。
    小兵衛が初めて女の肌身を抱いた、その相手との四十年後の奇妙な機縁を物語る「或る日の小兵衛」など、シリーズ第9弾。

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    2021年05月10日
  • 剣客商売八 狂乱

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    足軽という身分に比して強すぎる腕前を持ったがために、うとまれ、踏みにじられ、孤独においこまれた男。秋山小兵衛はその胸中を思いやり声をかけてやろうとするのだが、一足遅く、侍は狂暴な血の命ずるまま無益な殺生に走る……表題作「狂乱」。
    ほかに、冷酷な殺人鬼と、大治郎に受けた恩義を律儀に忘れない二つの顔をもつ男の不気味さを描く「仁三郎の顔」など、シリーズ第8弾。

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    2021年05月10日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    盲目の武士をやさしくいたわる托鉢僧――旅の途中で出会った、年老いた二人連れが何故か秋山大治郎の心に残った。江戸に帰った大治郎は、偶然試し斬りされかかった件の老僧を助け、二人が二十八年におよぶ仇討ちの敵同士であることを知る。人知をこえたその絆の不思議さを描く「隠れ簑」。
    小兵衛が小金持ちの隠居と見られて盗賊に狙われる「徳どん、逃げろ」など、シリーズ第7弾。

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    2021年05月10日
  • 剣客商売六 新妻

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    秋山大治郎のことを思いながら夕暮れの根岸の里を歩んでいた佐々木三冬は、背中を斬られて逃げてきた女に小さな品物を託される。それが密貿易に係わるものだったため、三冬はその一味から狙われ、捕らわれて地下蔵に押し込められる。
    鬼神のごとくなって探し回った大治郎が奇蹟的に三冬を救出すると、父・田沼意次は、いきなり三冬を嫁にもらってくれと頼むのだった。シリーズ第6弾。

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    2021年05月10日
  • 剣客商売五 白い鬼

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    秋山小兵衛の若き日の愛弟子が斬り殺された事件と、江戸市中の三か所で女が殺され、陰所と左の乳房が抉られていた事件。二つの事件の接点に浮かび上がった異常な殺人鬼の正体を、復讐の念に燃えた小兵衛が追う「白い鬼」。
    試合に負けたらその相手の嫁になるという佐々木三冬の話にうろたえる大治郎を描く「三冬の縁談」。もう一人の女剣士「手裏剣お秀」の登場など、シリーズ第5弾。

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    2021年05月07日
  • 剣客商売四 天魔

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    音もなく小兵衛の前に現れ、「秋山先生に勝つために」、八年ぶりに帰ってきたとうそぶく役者のような若侍の正体は? 次々と道場を襲い相手を一撃のもとに殺していく魔性の天才剣士と秋山父子との死闘を描く表題作。
    愛弟子に〔なれ合い試合〕の許しを求められ、苦衷を察して許可を与えた小兵衛が、皮肉にもその試合の審判を引き受けることになる「雷神」など全8編。シリーズ第4作。

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    2021年05月07日
  • 編笠十兵衛(上)

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    主役の月森十兵衛、これにまたまた赤穂浪士の話が絡んできた。別の切り口で討ち入りの物語が語られる予感。

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    2021年05月01日
  • 剣客商売三 陽炎の男

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    若衆髷をときほぐし、裸身を湯槽に沈めた佐々木三冬に、突然襲いかかる無頼の浪人たち。しかし、全裸の若い女は悲鳴もあげず、迎え撃つかたちで飛びかかっていった。
    隠された三百両をめぐる事件のさなか、男装の武芸者・三冬に芽ばえた秋山大治郎へのほのかな思いを描く表題作。香具師の元締のひとり娘と旗本の跡取りとの仲を小兵衛がとりもつ「嘘の皮」など全7編。シリーズ第3作。

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    2021年04月27日
  • 旅路 下

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    ネタバレ

    波瀾万丈の女の一代記。井伊藩の家来である夫を同輩に殺され、そ 若い郎党と敵討ちの旅にでる。その途上で無頼漢に襲われ貞操の危機に遭うも剣の達人の如き老人に救われ、江戸での穏やかな生活を斡旋される。しかし平穏とも思えたその生活も仇の出現により、自らそれを絶つ。そしてはたまた貞操の危機に遭うも若い剣士にも救われ、敵討ちの助太刀をしてもらうことに。いつしかその剣士と恋仲になり所帯を持つことを約束するが、その剣士は仇に返り討ちにあい亡くなる。絶望の中、ふとしたことで仇を見つけ、最初に救ってくれた老人の手助けがあり、敵討ちの本懐を遂げる。最後は尾張の豪商の後添えとなり、めでたし、めでたしが表の話であるのだ

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    2021年04月26日
  • 剣客商売二 辻斬り

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    冷え冷えとした闇の幕が裂け、鋭い太刀風が秋山小兵衛に襲いかかる。正体は何者か? 小兵衛・大治郎が非道に挑む表題作。江戸に出たまま帰らぬ息子を探しにきた信州の老剣客へ温かい手をさしのべる秋山父子――「老虎」。暴漢にさらわれた老舗の娘を助ける男装の武芸者・佐々木三冬――「三冬の乳房」ほか「鬼熊酒屋」「悪い虫」「妖怪・小雨坊」「不二楼・蘭の間」。シリーズ第2作。

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    2021年04月18日
  • まんぞく まんぞく

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    剣術に没頭する女剣士の話。剣客商売の佐々木三冬のように最後は女の幸せを掴む。今の時代、これを女の幸せと言ってはいけないのかな。

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    2021年04月05日
  • まんぞく まんぞく

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    あまりまんぞくしなかった。
    ジェンダー問題はともかく、真琴のキャラは都合により変えられてのキャラは都合により変わるし、平太郎の扱いは雑で薄く好感を持ちにくい。

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    2021年02月24日
  • 鬼平犯科帳(二十一)

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    事件が解決してからの平蔵

    「わしはな、佐嶋」
    「は‥‥」
    「もはや、すでに死んだつもりよ」
    「何と、おおせられます?」

    「この年齢になって、あれこれしたいと想うていた楽しみは、すべてあきらめたわ」
    「もっとも、若いころのわしは、他人の何倍も男のたのしみを味わってきたことゆえ、いつ死んだとて、おもい残すことの、先ずは無いと申すことよ」
    「いまのわしは、若いころの罪ほろぼしをしているようなものじゃ」

    いい生き方、羨ましい。男はこうでありたいものだ。

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    2021年02月19日
  • 剣客商売番外編 ないしょ ないしょ

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    運命に翻弄されながらも、健気に逞しく生きる、お福の波乱万丈な人生が描かれています。
    剣客商売・番外編という事で、勿論秋山小兵衛さんは登場しますし、小川宗哲先生も出てきます。
    話は、お福に関わった男性3人が一人のクレイジーな浪人・松永市九郎によって殺されてしまい、殺害された3人の仇をうとうとお福が決意し、小兵衛達の協力を得て思いを遂げるという展開です。
    殺された3人だけでなく、他にも病気などで関わる男性が何故か死んでしまうという、苦労の多いお福ですが、持ち前の芯の強さで乗り越えていきます。そんな彼女に周りの人たちも温かくバックアップしているのが救いですね。
    ただ、お福の最初の雇主の神谷弥十郎がお

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    2021年02月08日
  • 谷中・首ふり坂

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    時代小説10編と歴史随筆1編。真田物や鬼平の素になる短編あり、新宿の歴史を綴った「内藤新宿」もあり興味深かった。全体通し、岡場所や遊里が多く出てくる。現代とは極めて異なる江戸の風俗を垣間見る。2021.1.26

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    2021年01月27日
  • 鬼平犯科帳(十四)

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     池波正太郎 著「鬼平犯科帳 14」、2000.9発行。6話。第1話「あごひげ三十両」と第6話「さむらい松五郎」は面白かったです。あとの4話は、ストーリーが面白くないです。キレもなく、半太郎、平十、伊三次など助けるつもりの者が死んでしまっては読後感が悪いです。

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    2021年01月24日
  • むかしの味

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    昭和の時代飲の食べ歩きエッセイ。
    懐かしくもあり無くなった店も多い。この先の日本でどんな店を探そうかと考えた。

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    2021年01月22日
  • 鬼平犯科帳(十二)

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     池波正太郎 著「鬼平犯科帳 12」、2000.8発行、7話。本巻は、やや盛り上がりに欠ける気がしました。

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    2021年01月18日