【感想・ネタバレ】真田太平記(九)二条城のレビュー

あらすじ

淀君によって大坂城から一歩も外に出されたことのなかった秀頼であったが、豊臣家を思う加藤清正らの奔走によって、ついに二条城において家康との対面が実現する。しかし立派に成長した秀頼の姿は、あらためて家康に豊臣家取潰しの決意を固めさせ、甲賀忍びに清正毒殺の使命が下る。東西手切れに向かって情勢が緊迫化する中、その日を見ることなく真田昌幸は永眠する。

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シリーズ第9巻
遂に秀頼が上洛し二条城において家康と対面する。
清正が毒殺され、さらに真田昌幸が九度山で無念の死を迎えることに。

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2024年11月21日

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主要人物である父・昌幸が世を去り、ついに真田幸村が世に出る大戦の時が近づく!

淀君、秀頼の立場からすると、ここは彼我の実力の違いを測って、誇りや不安はさておき、国替えを飲むのが正解だったのだろう。
家康の、政略で相手を追い詰め、暴発した相手を戦争で潰す、というムーブは、関ヶ原の再現。
戦国武将としては、定石の一つなのかもしれない。

池波正太郎は、現実を見る信之と、浪漫を追う幸村を描き分け、どちらかと言うと、信之に肩入れしているようにも見える。
次の2巻はいよいよクライマックス!
一気に読みたい。

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2024年01月15日

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昌幸や清正、キーマンの死。
関ケ原以来静かに燃えていた埋み火がいよいよ再燃。
次回は大坂の陣。
歴史が大きく動き出す。

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2023年01月21日

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徳川家康と豊臣家の駆け引きが続く。
徳川家康の巧者ぶり、豊臣家の愚かな部分ばかりが目につく。
一方、真田家では真田昌幸の死が訪れる。
泰平だった世に不穏な空気が漂い始める。
豊臣家の対応如何で、このまま泰平が続くのか、戦に突入するのか。
次巻以降、豊富家が試される。

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2020年04月05日

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九度山蟄居中の話であるため、真田家というよりは江戸や大坂、忍びの話が中心で、そこに真田幸村や真田信之が絡むという感じ。

ただ本巻では重要人物が何人か世を去り、そこから事態が動いていく。終盤は再びきな臭くなっていく。

本巻である意味キーパーソンの一人とも言える片桐且元は、忠義者で人は良いが愚鈍な人物として描かれており、そこを徳川家康につけ込まれ、あたかも大坂の役のきっかけを作った一人という印象を与えるような書き方がされている。

もちろん、物語の中の話であって、史実ではどうだったか分からないが...

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2020年02月04日

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第九巻「二条城」

関ヶ原敗戦後、命を取り留め流刑地紀州で大人しく暮らす真田昌幸・幸村親子。
幸村は子供も増えました。
便宜上この小説では娘二人と息子一人を子供としていますが…もっと沢山いたようですね。暇だったんだろうなあ(苦笑)

さて、作者はこの時代の武将では加藤清正を評価しています。
若いころは武力だけの人だったのが、その後の経験が彼を育てた、知力、交渉力、築城に経済、すべてにおいて才能を磨いていった…と褒めています。
そして加藤清正は、自分こそが豊臣と徳川の橋渡しになると覚悟を持ちます。

豊臣の主は大阪城にいる秀吉の遺児の豊臣秀頼。
作者は「母の淀殿が秀頼が家康に暗殺されるのではないかと心配するがあまり広大な大阪城敷地内から出さず、そのために若いのに肥満気味なのが残念だが、
顔立ちは端正、体格は立派で、立ち居振る舞いは貴公子、書物の才能も優れている」としています。
それまで大阪城に引き籠りだった秀頼ですが、清正が強引に対面すると、天下の情勢を悟ります。
加藤清正や浅野幸長の必死の仲立ちにより、二条城にて家康と秀頼の対面が叶います。
京都に入った秀頼は、民衆から熱烈な歓迎を受けます!
もともとの秀吉人気のうえに、秀頼の立派な風貌にすっかり民衆は大喜び!

…それなら大阪城に引き籠らせてなくて、民衆に自己アピールしておけば民衆を味方につけられただろうに…。

家康は威風堂々たる豊臣に危機感を募らせます。

九度山の昌幸・幸村は、いつか大阪と関東の戦が起こる、その時は九度山を抜けて駆けつけよう…それを励みに生きていますが…

ほぼ立て続けに加藤清正、真田昌幸、浅野幸長が死去。
こうなると豊臣秀頼を世間と結ぶ者たちがいなくなり、そして結局大阪城引き籠りに。

真田の草の者たちも、家康を暗殺するか、戦場での正面対決を待つか意見が分かれ…
全国の忍びたちの在り方も変わりつつあります。
真田の草の者たちは息を潜めつつ力は蓄えていますが、他国には時代遅れになって老いていく忍びたちも。
この巻では料理人として入り込んでいる忍びたちが暗躍します。
普段は完全に料理人となり主君に仕えているけれど、実際の主君はまた他家の武将であり、命令がくれば忍びとして働きます。
そしてその命令を果たした後はまた料理人としての日々を過ごします。

この時代のいくつかの不審な死を作者は「忍びの仕業」としてうまく物語化しています。

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2017年05月27日

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ネタバレ

この巻で加藤清正がすごく好きになった!!

というのはさておき、
話はいよいよ関ヶ原後の大阪冬の陣に向けてのくだり。
真田家では父・昌幸があっというまに亡くなってしまった…
そして角兵衛のわがままっぷりに唖然…
こんなわがまま許していいのか!!と突っ込みたくなるけども。
あと家康の本性も垣間見れるのも。

とりあえず
お江と猫田与助との戦いがドキドキした
草のものはやっぱりかっこいい~です。

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2013年04月26日

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ついに時代がまた動き始めます。
なにもないときにも水面下で着々と根回しなどの準備を怠らない当時の武将達の政治力は凄いです。。

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2012年04月01日

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(全巻合わせての感想)
私の読書人生で、一番読んでいる時が幸せだった本。
狂ったように食べるのも寝るのも惜しんで、次へ次へと読み進み、あっという間に全巻読み終わってしまった。

何がとかじゃなく、ただただ読むのが楽しく幸せで読書の醍醐味を身にしみて体験させてくれた作品。

乗り物に弱い私がバスの中で読んでも唯一酔わなかった本で、後にも先にもその様な本には出会ったことが無い。

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2012年02月08日

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21歳のときに読んだ本。
時代物をきちんと読んだのはこれが初めてでしたが、サラサラと読めたので、
女の人にもおすすめです。

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2009年10月04日

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鬼平犯科帳などで有名な池波正太郎が描く真田昌幸・真田信之・真田幸村達真田一族の盛衰を圧倒的な迫力で描く大長編物語です。

この本を読めば真田幸隆の登場から上田の陣での昌幸達親子の活躍、大坂の陣での幸村の討ち死にそして信之の徳川時代の活躍と日本史でも燦然と輝く戦国真田一族の活躍が丸ごと楽しめます。

全12巻と大長編なのですが、説明より登場人物達の会話で物語が進んでいくので読書のリズムが切られることなくどんどん読み進んでいけますし、変に物語をはしょったりしていないので途中で話が分からなくなることもないです。

物語の中では真田忍軍の成り立ちや拠点とした城の役割、状況の変化により何故真田家が表裏比興の者とまで言われても使える相手を変え、家を存続させたのかがよくわかり、真田家に関する教科書にもなる内容ですので真田家に興味がある方は是非お読みください。

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2009年10月04日

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ほぼ全国は徳川の手に握られている様な現状で、それでも家康に屈したくはない淀君と秀頼の大阪方。
対してなんとしても徳川政権を後顧の憂いなき様にと目論む家康。
方広寺の梵鐘に刻まれた文字を反徳川とこじつけにして家康は力ずくで無理矢理の豊臣潰しにかかる。
本巻は大坂冬の陣突入直前まで。

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2024年03月16日

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主題ではないけど、故郷に縁の加藤清正公が高い評価を得ていて嬉しい限りだった。
「熊本城」がここまで称賛されるとは思わず、堪らんかった。

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2022年05月08日

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加藤清正が重用していた料理人、片山梅枝春。実は甲賀の忍ではあったが、計らずも自分の主人暗殺の指令が届くとは。この9巻は主要な人々が次々に旅立っていく。

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2020年06月30日

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甲賀の暗躍により清正暗殺。
大阪方と関東の手切れも決定的となる。真田の草の者も弥五兵衛が倒れる。ここへ来て猫田与助がカッコ良く思えてきた。人の執念は偉大だ。

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2016年11月07日

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ネタバレ

最後まで豊臣家を支えようとした加藤清正の死はショッキングだった。しかし、加藤清正の娘が紀州藩に嫁ぎ、その血が八代将軍吉宗につながっていると知って、歴史の皮肉だと感じた。

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2016年06月26日

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この巻では加藤清正の毒殺や真田昌幸の永眠等大物が亡くなってる。しかし家康の動きはあまり無い。真田にとっては次の家康打倒に向けて策を練っているのか?自分の境遇を知ってしまった樋口角兵衛は真田とどう接していくのか。人間模様がとても面白い。次に淀君は秀頼とどう滅亡していくのか、興味が尽きない。やはり人間 徳が大事だと思う。

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2016年05月21日

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池波さんの真田太平記のなかではちょっと展開がお休みな所だが、よくよく考えるとここがポイント。
家康、秀頼と淀君、そして真田の考え方の推移。楽しくて仕方ない。

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2016年01月24日

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久々に読んだので、人間関係を思い出しながら、だった。
大坂の陣にだんだん近づいていく予感。
楽しみ!

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2016年01月21日

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ネタバレ

最後に勝つのは長寿と子だくさんなのか.
加藤清正については,朝鮮出兵,虎退治,熊本城,ぐらいのイメージしかなかったが,恐れ入りました.戦のない世界を築くために徳川と豊臣の仲を取り持つことに腐心する清正と浅野幸長.しかし,真田昌幸,浅野長政,清正と幸長が相次いで亡くなり,いよいよ方広寺事件がおこる.
関白になるって言うことは,そういうことなのか.

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2014年07月06日

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豊臣秀頼ってほんとはどうだったんだろう?
ボンクラなのか。
それとも磨けば光るはずだったのに磨かなかったのか。

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2010年10月03日

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家康上洛に伴って、草の者の闘いが始まる。

弥五兵衛は戦死、お江は生き残った。

一方、関西では浅野幸長と加藤清正が秀頼を救うため、手筈を整えていた。

鐘楼事件から関東と関西の関係がいよいよ怪しくなってきた。

豊臣家滅亡の原因は過去の栄光に縋ったことと淀君がガンになった。

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2024年07月31日

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ネタバレ

角兵衛、何がしたいのか良くわからん。母の久野も良く分からん。豊臣のわずかな希望だった武将がこの世を去り、残るのは何とも頼りない面々ばかり。秀頼が優秀であったと伝わっているだけに人に恵まれないのが本当に嘆かわしい。昌幸も山手殿もこの世を去り、残された息子達のこれからがどんなふうに描かれていくのか楽しみですが、今はどちらかと言えば、草の者と忍びの戦いの方が面白い。

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2024年04月02日

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最初の章が「料理人・永井養順」でどうした?とはなるよね。
そして、もうほぼほぼ真田太平記最後まで読んでるんだけど、未だにこのタイトルは不思議だわ。梅春が章のタイトルになるならまだしも。

そんな不思議体験の始まりから清正の話になり、秀頼と家康のくっついたり離れたりの微妙なカップルの話みたいなのを読まされる。
長政からピタゴラスイッチ的にパタパタと死んで急に寂しくなるし。

そして、もう角の振れ幅がオンとオフしかなくなったかの様な事になって可哀想だな。

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2024年03月22日

Posted by ブクログ

真田太平記このシリーズの面白さ醍醐味が押し寄せてくる想いで読ませていただく。善と悪?弱者が強者に立ち向かう日本人特有の判官贔屓、という展開で物語は進んでいくのかと思っていたが、私の取り方ですが、現時点で真田父子に感情移入が仕切れない出来ない。真田父子(草の者も含め)が望む戦の先にある「大義」は何であろう?自分達の死に場所を見つける事?歴史に名を轟かせる事?家康を徳川を倒して創りたい世の中の構想があるか?ついつい考えてしまう。逆に徳川家康の「大義」は?戦の無い国を創る!富国泰平の世!私利私欲にまみれての「大義」で無いとすれば、立派な民が喜ぶ大願では無いだろうか?このシリーズの良いなと思う所の一つは読者が考え楽しめる事では無いだろうか!現時点で徹底的に家康を悪にしない事が良い意味で読者の試行錯誤を招いている、つくづく感じた九巻であった。
 更に言うと私自身、徳川家康のファンでは無いが天下人豊臣秀吉の愛息、秀頼を討つ事が家康の恩知らず、欲望の塊!どうしても良く観られない傾向?他の物語でも悪として描かれる事が多いと思うが、このシリーズでは秀吉はどうであったか?織田信長の息子(一族)をどのように扱ったか?という秀吉に対する疑問も投げかけている気がした。残り少なくなったシリーズであるがしっかりとこの後の展開楽しみたい!
 

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2023年09月14日

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真田昌幸や加藤清正など、有名所が死ぬ。
片桐且元の書き方が残念すぎる。
家康が無理難題を言い出し、戦の予感の九巻。

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2024年04月11日

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加藤清正は毒殺された?知らなかった。それにしても、家康は地元出身の武将だが、どうにも好きになれない。

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2020年05月15日

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関ヶ原に勝利した家康が、天下取りの為に豊臣側に策を次々に打つ。加藤清正、浅野幸長は暗殺の匂いが。方広寺の鐘楼文字のこじ付け、大蔵卿局と片桐且元への対応。勝利が正義の歴史がここにも。2016.2.7

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2016年02月07日

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加藤清正さん、カッコイイっ!
そして、人の命ははかなくて、誰がそのときに生きていたか否かで、別の人の人生が変わることもあるのだなぁ…と思いました。

関ヶ原のときもそうだったけど、慎重になり過ぎたり、連携がうまくいかずにもっさりしてたら、ときの運を逃すこともあるよね。
大坂の陣もしかり…。

この巻で真田昌幸さんは紀州九度山でお亡くなりになりました。
合掌。

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2015年04月02日

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真田の忍びの活躍が壮絶でそれでいて人というものを生々しく描き出している作品。
颯爽と往く真田幸村の姿はかっこよすぎる!!

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2009年10月04日

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