真剣勝負のその日、波切八郎はついに姿を現わさなかった。しかし秋山小兵衛はなぜか八郎を憎めない。一流の剣客が約束を違えるとはよほどの事がその身を襲ったからであり、実際、道場出奔後、八郎の運命は激烈に転変し、見えない勢力に操られ人斬りを重ねる日々であった。対照的な生き方をとる二人は、互いへの想いを断てぬまま思いがけぬ所で……。「剣客商売」ファン必読の番外編。
Posted by ブクログ 2017年08月28日
下巻の始まりは、お信と八郎が「情を通じる」仲になった場面からで、小兵衛に引き取られている市蔵と三人で上方へ行くという無難な選択肢もあったはず。しかし、八郎がずるずると岡本弥助の行く末を気にするところから大きく物語は動き出す。本編と違うのは八代将軍・吉宗の逸話や、真田家の騒動という史実を交えて進行する...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月11日
時代小説。「剣客商売」シリーズ番外編。上下2巻。
小兵衛の若かりし頃(32歳~)、剣客・波切八郎との出会いとそれぞれの過ごした日々が描かれている。
波切八郎は岡本弥助、伊之吉と暗殺を繰り返す。
波切家の元老僕、市蔵は新しい小兵衛の道場に引き取られたが、八郎とお信の元へ向かう。
一方小兵衛は、ある...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
普段、上下巻構成のものも、無駄遣い防止ということで、一冊ずつ買ったりなどすることもありますが、こちらは絶対、一時に上下巻を揃えることをお勧めいたします。
でないと、急いで駆けつけた本屋に下巻が売られていなかった場合など、「ああ、波切先生はどうなってしまうんだ・・・・」と、不安でいてもたってもいられな...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月15日
剣客商売番外編下巻。
ものすごいスピード感のあるストーリー展開だった。
この番外編のタイトル「黒白」は、人の人生を示しているのだろうな。
善か悪か。
黒か白か。
ある一端を見れば、悪であり黒かもしれないが、その裏には善であり白かもある。
人の人生、人というものは、黒か白かをバッサリと分けることが...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年08月04日
波切八郎が 主人公だが・・・・
波切八郎の真剣勝負相手の
秋山小兵衛 が 全体の基調を作る。
池波正太郎をはじめて読んで
どうなっているのか よくわからなかったが
秋山小兵衛が 剣客商売 の主人公で
この黒白は スピンアウト作品 とも言うべきもの。
あっという スゴ技 をもつ 秋山小兵衛。
どこ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月26日
真剣勝負のその日、波切八郎はついに姿を現わさなかった。しかし秋山小兵衛はなぜか八郎を憎めない。一流の剣客が約束を違えるとはよほどの事がその身を襲ったからであり、実際、道場出奔後、八郎の運命は激烈に転変し、見えない勢力に操られ人斬りを重ねる日々であった。対照的な生き方をとる二人は、互いへの想いを断てぬ...続きを読む
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