あらすじ
てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ……。勘定、人事、組織、ネクタイ、日記、贈り物、小遣い、家具、酒、月給袋など百般にわたって、豊富な人生経験をもつ著者が、時代を超えた“男の常識”を語り、さりげなく“男の生き方”を説く。本書を一読すれば、あなたはもう、どこに出ても恥ずかしくない!
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タイトルに惹かれて購入した。この時代にいかにも前時代的な、と思うかもしれない。私自身も男だから、女だから、という「こうあるべき」といった固定観念はどんどんぶち壊されていくべきだと考えている方。しかし、果たして全てが悪なのだろうか。この本を読んで、そんな日本人男性が従来大事にしてきた感覚を再確認することができた。
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ひとつのことをやりながらつねに他のことにもきをくばる
神経の回り方、体で覚える
同じ時間に二つのことをやる、パット感覚で反射的にできるように日常のつまんないことで肉体を訓練する
仕事のやり方が違ってくる
理屈だけでは世の中わたっていけない
人間そのものが理論てきに成立してない
異論なめんで客観視するくんれん、色の感覚をみがく
じぶんにあうきちょうのいろというのをいめる
靴とネクタイは色をあわせないとおかしい
おしゃれは自分のためにやる、じぶんのきぶんをひきしめる
自分はどういう形のものを主張するのかを決める
指の先を引っ掻ける
ぶんそうおう、そのときの自分にあわせて、そもそもなんのためにそのものをもつのかを基準にする
20さい、ライターカルティエ
一転豪華主義はおかしい
時計がおかしい、
読み方が会得できる
新しい時代感覚、
ななめよみ
熟読本
日本人は感覚のこくみん、りくつでない
わかいじだいにいろんなことをくびをつっこむ
きぶんてんかんがうまくできないとだめ
しんけいふといとばか
すみからすみまでよく回る細かい神経と同時にそれをすぐ転換できてそういうことを忘れる太い神経ももってないと、両方をあわせもってないとにんげんはだめ
英雄は神経細かい、英雄豪傑。
自分にあったやり方でかいたくする
気分転換のケースをたくさんもつために首を突っ込む
麻雀は時間かかりすぎる
絵描きになるつもりはないけどたのしみにかく、
美術の本を見る、そのことだけでもきぶんてんかんできる
貪欲にいろんなものを吸収しようとする
いろんなものに応用できる
どういうえをおあつめか
銀行かとえ
男の維持夢ロマン、だれにも真似のできない特技を身に付ける
休まず遅れずははたらかず
自分をみがく
大勢の人を使ってひとつのことをまとめあげていく、そして初日の幕をあける
一人で旅にいくと自分がわかる
旅に出ることのひとつ
演出をやることは自分を知る非常にいい機会
すべてごぶごぶ、一日だけでも余裕をもって
あまり期待しないで最悪の場合を想定しながらやる
人間の予測が全く宛にならない
落ちることを考える、最悪の場合を想定しながら自分のやるべきことはやる
いつもごぶごぶ、はいるかもおちるかもごぶごぶ、戦士も五分五分
その日から仕事ができる、時間のロス
チップをやる、100えん、タクシー
サービス料
自分も世の中から恩恵をうけている、自分の世の中にできる限りは報いなければならないのが男をみがく
形に出さないとわからないんだよ気持ちというのは
ありがとうなんて安売りできるんだから
100円は身銭を切ってだしたもの、気持ちが通じる
おくりもの
ネクタイ送るときはスーツしってないと
ふろおけ
ステッキ
手紙を送る
気持ちを率直にだす
年賀状、絵を描く
カレンダー
時間の活用むずかしい
3ヶ月単位、3か月先を見越したうえで現在の時間を使っていく、全て前もって前もってことを進めていくのが時間の使い方の根本
時間の余裕をたえず使っておく
まとめてたばこを買っておく
他人に時間のうえにおいて迷惑をかけることは非常に恥ずべきこと
男にとって結婚とはなにか
自己本意の考え方が強い女!女の見分け方
自分の女房にするかまず考えるとき女のなかでは他のことにも割合気が回る女かどうかということ
はなしがおわるとがちゃんはだめなおんな
電話のかけ方
自分本意
神経の回り方
神経をはたらかせる訓練
機会が麻痺させる
家でごろごろ
シーズンオフ
京都は12月
2.12.6月が旅行の楽しみかた
たえずきゅうしんりょく、たえずそのことをおもってたら段取り、しぜんにそうなる
結婚式と新婚がゴール?
新婚旅行は水入らず観光シーズンはずして、落ち着いて水入らず
人生の最大のハイライト
新婚は一ヶ所か二ヶ所か
これじゃ思い出にならない
結婚したときに、いわなきゃ、母親をしかる
ひとつのことをやるとき、どうせやるなら自分だけじゃなくてもっと色々な人に利益になるようなことはないか
女の力女の責任
浮気とは、
おんながいっしょならおならだめ
恋人ならあばたもえくぼがまんしちゃう
30前に結婚、40暗いに女ができる
はりあう、
この人の女房になれなくていい人はいない
あえるときにあいたいひとはいない、けんびきょう
はりあう、男が苦しむ
浮気のテクニック、あくまで浮気にとどめる
いつだれにとられるかも
女の肉体の方が強い、肉体的なもの
アダムとイブ以来
女がいかに恐るべき生き物であるか
男の運を落とすのは女、女の運を落とす男もいる
男の運を落とすのは女の責任
男はわかれるつもりはない、女は浮気とは見ないのが女の気持ち、男は悪妻でないかぎりもどらないわかれることはありえない
夫と年が違う
夫婦もドラマチッスでない、顔まで画一化されてる
いきる
楽しみとしてやらなきゃ続かない
人のいやがる仕事を進んでやる
そのときの仕事をたのしむ
さしおさえたのしむ
仕事に身銭を切る!お茶くれる人に心付けをする、気分が違う
若いうちにしかできないことやる
自分にたいして将来役に立つ投資をする時代
映画キチガイのほうがいい
芝居の配役が人事
おとこのみがきどきというものがある、苦境にたったとき、安穏なときにこそじぶんはなにしなきゃならない、70まで36年
自分が死ぬということをしっかり考えろ
自分は死ぬことに向かって生きているんだ
忘れるように生きている
いきているうちに
幼児体験によってきまる、男をみがく
人間一生は半分は運命的に決まっているかもしれない、だけど残り半分はやっぱりその人自身のもんだい、磨くときに男をみがくかぎ肝心、男はなんで自分をみがくのか、人間は死ぬというかんめいなじじつをできるだけ若い頃から意識する
自分のまわりのすべてのものが自分をみがくためのみがき砂だということがわかる
みがき砂としていかそうというきもち
あさきがついたらいきがとまっていた大往生
苦しみが少なくて眠ったように大往生
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・顔…人間とか人生とかの味わいというものは、理屈では決められない中間色にあるんだ
男の顔をいい顔に変えて行くということが男をみがくことなんだよ
・目…何の利害関係もない第三者の目に映った自分を見て、普段なかなか自分自身ではわからないことを教えられる、それが旅へ出る意味の一つですよ
・旅行…やっぱり求心力というのは大事なものだね、何かこうしたいと思ったら絶えずそのことを思っていれば、何かにつけてそのことを目指して、無意識のうちに少しずつ段取りを進めていくからね、だから自然にそうなるということになるんだよ
・靴…人間というのはやっぱり、一つまいた種がいろいろに波及して行くわけだよ、外にも波及して行くし、自分にも波及してくる
・そば…唐辛子をかけたかったら、そばそのものの上に、食べる前に少しずつ振っておくんだよ、それでなかったらもう、唐辛子の香りなんか消えちゃうじゃないか
・ネクタイ…自分のおしゃれをする、身だしなみをととのえるということは、鏡を見て、本当に他人の目でもって自分の顔だの躰だのを観察して、ああ、自分はこういう顔なんだ、こういう躰なんだ、これだったら何がいいんだということを客観的に判断できるようになることが、やはりおしゃれの真髄なんだ
やっぱり映画を観るとか、小説を読むとか、いろんなものを若いうちに摂取していれば、自然にそういう感覚というのは芽生えてくるわけですよ
いろんな面で自分というものを自分で見つめて、客観視することができるようにする訓練、これが大切なんだよ
・本…本をたくさん読んでいくうちにね、おのずから読みかたというものが会得できるんですよ、ここは大事なところ、ここは斜めに読んでいってもかまわないところと、おのずと勘でわかっちゃう
・てんぷら…てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ、てんぷら屋のおやじは喜ばないんだよ
・わさび…刺身の上にわさびをちょっと乗せて、それにお醤油をちょっとつけて食べればいいんだ、そうしないとわさびの香りが抜けちゃう
・カレンダー…余裕を持って生きるということは、時間の余裕を絶えずつくっておくということに他ならない
・クセ…すべて五分五分という考えかた、これがやっぱり大事なんだとぼくは思うね
・約束…自分の人生が一つであると同時に、他人の人生も一つである、だから時間がいかに貴重なものかということを知っていれば、他人に時間の上において迷惑をかけることは非常に恥ずべきことなんだ
・週刊誌…将来の自分を高めていくための何かほかのものにふり向けてやっている人と、放縦に躍り狂ってセックスしたりしている人との差は、必ず数年のうちに出てきちゃう
Posted by ブクログ
まずは作者の池波正太郎さんのプロフィールは、
1923-1990年を生き抜いた浅草生まれのチャキチャキの江戸っ子である。
下町、下谷西町小学校を卒業後、
株屋に勤めて、
戦後に下谷区の役所に勤務。
長谷川伸さんの門下に入り、
新国劇の脚本、演出を担当し、
後に直木賞を受賞し、
【鬼平犯科帳】などの膨大な作品群を発表している。
そんな昭和のダンディーな男である、
池波正太郎さんの会話形式のエッセイ本。
この本には昭和の日本人の漢の作法が
十二分に詰まっている。
経歴からしても、お堅いお役所勤めをしていた池波さんの視点は実に面白い。
ビジネスマナーというよりは
男のマナーを教えてくれている本作。
あとがきの解説に常盤新平さんがおっしゃっていたけど、この本を20代、いや30代でもいいから出会っておきたかったと。
まさに自分は昭和生まれで平成を生き抜いてきた30代後半の男である。
そんな自分に池波さんは本を通じて、
昭和の粋な、みんなが憧れた漢の作法を教えてくれているのだ。
本作は寿司や天ぷら、鰻の食べ方から
スーツの着こなし方、仕事のあり方
まで
ありとあらゆる日常シーンで
池波さんならこう考える!
というのを余す事なく指南してくれる。
以下は読書中に響いたメモです。
↓↓↓
余裕を持って生きるということは
時間の余裕を絶えずつくっておくということ
すべて五分五分という考え方
人間の一生は半分は運命的に決まっているかもしれない。だけど残りの半分はやっぱりその人自身。
磨くべきときに、男を磨くか、磨かないか、
結局はそれが一番肝心。
人間は死に向かって生きてるということ。をたまに思い出す。
仕事、金、時間、職場や家庭
あるいは男と女のさまざまな人間関係、
それから衣食住の全てについていえることは
【男のみがき砂として役立たないものはない!】
うん、むちゃ響いた!
たぶん亡くなった自分の父親も
昭和なダンディーな人だったから
こんな思考も持っていたのだろうと思うと、
お父さんからの教訓にも聞こえる。
定期的に読み返して男の作法で
自分を磨きたい!
そんな良作でした!!!
Posted by ブクログ
女ですが、もっと早く読んでおきたかった。
刺身や蕎麦、天ぷらの食べ方、様々な作法など若い頃から誰かしらに教わったり聞いたものの数々。。きっと池波さんの本や何かしらのメディアによって浸透したものも多いのでしょう。
衣食住に関する作法やお考えも、全ては池波さんの生き方に対する哲学、みたいなものに繋がっている。「死ぬこと」を考えながら生きるとは、目からウロコものです。
江戸時代の日本というのは世界一の文化国家、そういうのをちゃんと小学校のうちに歴史で教えないとダメなんだよ、なんて言うのもそうだそうだと一人で同調してみたり。バーからバーテンのくだりもいい。他にも色々書きたいが長くなるだけなのでやめておきますw
多様性、ジェンダーレスを重んじる現代においては問題になりそうな発言が多々あるも、読んでいるうちには著者の中で差別から来ている発言ではない事がわかります。が、今だと賛否両論になりそうとは思いましたが。。
もっと早くに読んでおきたかった、のは率直な感想ですが、今読んで良かった、のも本心。歳を重ねたからこそ響く数々。何年か後に読んだら今度はどのくだりが心に響くだろうと、想像するのも楽しい。
良い本でした。
Posted by ブクログ
限られた服を、大切に着る
20代のうちに読んでおきたかった、本は読みたい時に読まねばならない。
小説家は人生経験がないとつまらないものしか書けない
Posted by ブクログ
池波正太郎作品を初めて読んだ。誰かがこの本について何か書いていてちょっと読んでみたいと思っていた本だった。かなり昔の本だけどとても身になる良い本だと思う。もしかしたら父も読んでいたかな?と思った。甥っ子にプレゼントしようかと思う。
Posted by ブクログ
語り口調でいいですね!今の時代ではなかなか言えないことも(笑)。いちいちなるほどーって思うとこが多いけど、着物のくだりはイマイチわからないかな
Posted by ブクログ
男だけでなく人間全てに言えること。
自己中心的な人が増えている世の中。
謙虚に真面目に利他。
時間を守る。前もって行動する、感謝を形で表す、思いやりを持つ。
当たり前のことができない人がいかに多くなったか。自分にも言えること。自らを律することができなくなっている。
周りの人たちがいて、自分が成り立っている。常に皆に感謝をして生きていかなければいけない。
つまりはその本質を常に考えていれば、行動はその本質に準じたかたちになる。
死に向かって生きている。あと何年生きられるか。漠然と思うようにしよう。生き方が変わるのを楽しみたい。
Posted by ブクログ
★人間とか人生とかの味わいというものは、理屈では決められない中間色にあるんだ。
●やはり、顔というものは変わりますよ。だいたい若いうちからいい顔というものはない。男の顔をいい顔に変えて行くということが男をみがくことなんだよ。いまのような時代では、よほど積極的な姿勢で自分をみがかないと、みんな同じ顔になっちゃうね。
●人間という生きものは矛盾の塊りなんだよ。死ぬがために生まれてきて、死ぬがために毎日飯を食って……そうでしょう、こんな矛盾の存在というのはないんだ。そういう矛盾だらけの人間が形成している社会もまた矛盾の社会なんだよ、すべてが。矛盾人間のつくっている矛盾社会なんだから、それに適応したやりかたで人間の社会というものは進歩させていかなきゃならない。
★科学的に、理論的にすべてを律してしまおうとしたら、人間の社会というのはものすごく不幸なものになっていくわけですよ。必ずしも白と黒に割り切れるものではない。
「人間は自分のことはわからない……」ものなんだ。だから、他人が言ってくれたことはやっぱり素直に聞かないとね。
★戦国時代のように死が身近ではなくなり、それが夫婦仲にも影響している
人は死に向かって生きていることを意識するだけで、生き方がグッと変わってくるはずなのだ。
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新婚夫婦が飛行機内で人目を憚らずベタベタしたり、ホテルのタオルを持ち帰ったり、というエピソードが紹介されていた。今でいう、外国人エピソードみたいで笑えた。日本人だから…てのは幻想なんだなぁと感じた。一昔前の人々も今とまったく変わらないことで悩んでいたことがわかり、興味深かった。
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昭和56年に上梓された本書の巻頭で、当時でも「現代の男たちには実行不可能でありましょう」と池波さんは言う。もう40年以上経た21世紀のいまでも、食文化に対する著者の考えは通用すると思う。鮨、天ぷらに鰻。どれも粋に食べられる男になりたい。日本建築、それも引き戸の有効性は池波さんが言うとおりだ。そしてまた、死を意識した生き方は、現代人にこそ必要なのではないだろうか。
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初めて読んだのは30代のころだったか。刺身の食べ方、ビールの飲み方、ネクタイは自分で選ぶなど、随分、真似してきた。50代になって読み返してみると、新たな共感があった。
「人間とか人生とかの味わいというものは、理屈では決められない中間色にある(21p)」
「男のみがき砂として役立たないものはない(203p)」
「そのときの仕事を楽しむ(212p)」など。
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昭和56年のゴマブックス初版で読む。女性を扱ったところでは今なら間違いなく炎上しそうな文面も多いが、逆に寿司やそばの食べ方についてはエセマナーをズバッと斬っていて痛快。今でもバズりそうな感じである。
相手を思いやる、仕事は先回りの段取りが肝心など、基本は今後も色褪せることのなさそうな骨太な作法論である。
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昔ながらの男の作法?流儀を説いた感じの本ですが、わたしは好きです。
今となっては…みたいなところもありますが、良きものは残る?もしくは時代は繰り返す?
こういうのが良いなぁって人達と付き合って行きたいと思う本でした。
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江戸っ子の流儀を紹介した本。礼儀作法は正しく伝えないと伝わらない。伝わらなかった作法は消え去る運命にある。この本で様々なマナーを学んだけれど、今はもう使う機会がない。著者が伝える作法の仕切りがどんどん消え去って、混沌とした世界になっていくのかも。
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「散歩のとき何か食べたくなって」に続いて、池波正太郎を読む。
池波正太郎は、かなり以前、「剣客商売」を読んだが、エッセイを読むのは「散歩のとき何か食べたくなって」が初めてで、この本が2冊目。
前のエッセイと同じく、粋でお洒落、ダンディな人だなと思った。一方で合理的・勤勉な人でもある。そういった生き方・暮らし方が、文章に味わいを出させているのだろう。
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尊敬する取引先の社長さんに紹介していただいた本。少し古い?と感じる部分はあったものの、「生き方」の本質的な部分を考えさせられるいい本でした。個人的に池波さんの独特な表現は好きです笑
【なるほど!そうだよな!と思ったフレーズ】
人間の一生は、半分は運命的に決まっているかもしれない。だけど、残りの半分はやっぱりその人自身の問題です。磨くべき時に、男を磨くか、磨かないか…、結局それが1番肝心ということです。
Posted by ブクログ
お恥ずかしい話、普段から服にはあまりこだわりがありません。普段着はもとより、最近ではスーツもあまり新調しておらず、メンテナンスができていなかったりします。そんな中、久々にこちらを読んで、新調等々いろいろと考えないとなぁと思いました。、、自省も込めて。
洋装・和装のどちらとをも問わず、池波さんのブレない“流儀”が感じられて、スルッと入ってきました。自分に似合ってるかどうかは自分で決めないとね、、とは、なるほどと。
私の普段使いのスーツは、ほとんどがセミオーダーであつらえています。背の割に肩幅があり、服を肩で着ているのが理由なんですが、それなりに長持ちするためここ数年は後回し気味になっていました、、ネクタイとかシャツは定期的に買っていたのですが。ちなみに靴は、成人式の時に買ってもらった“リーガル”が妙にフィットしたのに感動して以来一辺倒ですが、こちらもここ1-2年は、、どちらもさぼり気味でしたので、これを機に見直していかないとなぁ、、と、あらためて。
それで思い出したのが、並行して読んでいた『ぼくらの頭脳の鍛え方』の中での「雨宮処凛さんの服装は彼女の鎧なんです」とのくだり。雨宮さんはお名前くらいしか存じ上げないのですが、“外界”と向き合うための、“戦闘服”として位置付けるのであれば、そうそうに手を抜いていいわけもなく、、仕事に対する姿勢ともリンクしていきそうで。
楽しむにせよ、戦うにせよ、まずは自分が納得しないと感じたあたり、意外なつながりが感じられて面白かったです。
ちなみに、クールビズの時でも“ジャケット”は羽織るようにしているのですが、こちらは実は、塩野七生さんのエッセイの影響だったりします、、どのエッセイかは忘れてしまったのですが、自分でも不思議なくらいに“ルール化”しています、、こういうのは“こだわり”とも言えるのでしょうか。
本書では「服装」に限らず、食事の仕方や所作、結婚観、死生観など、非常に幅広い話題がとりあげられています。対談形式でサラッと読めて、“イイ男”ってのはこういうことを言うのかな、とも。成功も失敗も、糧にして磨いていきたいものです、なんて。
なんにせよ、こういった“作法”を身にまとうように精進したいものです、、教養と言う“知の衣”もともに、そんな風に感じた一冊です。
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男の生き方を語る池波正太郎のエッセイ。さすがに昭和55年あたりの感覚(特にジェンダー観)となると今のアップデートされた時代には耐えられず、俗にいうハウツーとして読むにはいささか古びてはいるものの、この時代に描かれた憂いが今でも通じるあたり普遍性もある。特に善悪の中間、すなわちグレーゾーンがないという嘆きはまさに今の時代感覚とも一致する部分であり、40年以上前の時代でもこうなら今の時代はより加速しているのかと思ってしまった。他にも「神経のまわしかた」など、著者独特の言い回しも多く、男の作法と言いつつ大雑把は許されず目配りが大事というのは今でも通じる話だろう。
Posted by ブクログ
かなり昔のおじさんが書いたエッセイだから
男尊女卑とかすごそうだなって思いながらも
読んでみたら思ったより全然大丈夫だし普通に面白いし勉強になった
嫁姑仲良くするために平等に接する
時間厳守のため会合があるときは遅れないために仕事しない
幼児体験大事、両親円満にやっていれば悲しいことがあっても明るく吸収できる、逆だと人生成功しても幼児体験のくらいイメージが残ってしまう
例外はあるけど大滝おいてその人の幼児体験が一生涯つきまとう
昔はチップがあった
タクシーで余分に払う
そうすることによって1日いい運転ができる、次のお客にいい接客できる
みんながそうすることでよくなる
飲食店で混んできたらまだ話してたりしてもパッと出る、公衆電話でも誰か待ってたらすぐ切る
周りをみる
若いうちにいろんなことに首を突っ込んでおく
好きなことは多い方が気分転換も上手くできる、他の人の気持ちがわかる
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2回目。箸休め的につい読んでしまう。古い本なので、もちろん時代錯誤な所もあるが、今読んでも粋だなぁと思う。また数年後に、きっと読み返すと思う。
Posted by ブクログ
昭和世代、こうありたい、しかし叶わぬ令和時代。学ぶところ多々あり、実行出来ぬ事ほとんど、でも夫婦と親子の関係は同じはず。作法を心得にして暮らしてみよう。
Posted by ブクログ
若い頃に読んで、最近浅草に縁があり再読。以前読んだ時には、池波正太郎、かっこいいな、との印象が強かったのですが、再読してびっくり。以前とは感じ方が全然違っている自分に驚きました。
当時50代後半、もちろん大作家。若い人に教えている形式ではあるけれど、今読むとだいぶ偉そう。
そして、女性への表現の仕方も、何となくモヤモヤとして良くも悪くも昭和的であり、時代は変わったんだなぁとしみじみしてしまった。女性蔑視ではない。もちろん。だけど、何かはっきりと男性と女性とでは区切られている感じ。
若い時に読んだ時にはただカッコよさしかなかったのになぁ。年齢と時代が変わって、読んだ感想がガラッと変わったということか。
池波正太郎も男の作法を女性が読むとは思っていなかったかもしれないなぁ。
ただ、お寿司、天ぷら、蕎麦の食べ方をこの本で知り、いつか池波正太郎のように小粋な飲み方をしたいなぁと思う気持ちだけは今も昔も変わらずでした。
Posted by ブクログ
女でございますから読みまして、間違っても男ぶりは出しませぬ。だけど参考になるので。「男をみがく」読んで「女のきばたらき」を磨きたいなと。(ガスレンジを磨くように!)
池波氏が書いたものではなく、語りおろしたもの。「もう書けなくなったからか」と思うなかれ、当時58歳執筆盛りであった。(67歳で亡くなってしまうとはご本人も思っていなかった)その語りが粋なのである。だからわざとこの体裁にしたのだろう。
「鮨、そば、てんぷら、すきやき、うなぎ」とのつきあいかたから始まって、バーの選び方、心づけの渡し方、諸事の心構え、ずらーずらーとこまごました道具にいたるまで目配りして語っている。
私が「剣客商売」の秋山小兵衛、「鬼平犯科長」の長谷川平蔵に親しんで、びっくりするのは太っ腹なこと。心づけを渡すシーン、みみちい私はいつも固唾をのむのである。
いわくチップをはずむがよい。
『そのひとが身銭を切って出したものでしょう。』『気持ちが通じる。そこに意味があるということですよ、たとえ百円であってもね。』
それにはお小遣いがいる、と力説している。なんか、やばいよね。磨くより作戦を練らないと...。
『もののありがた味』というところで、エッセイストの江國滋さんの娘さんの話が出てて、それは江國香織さんのことらしい。気をつけて育てられていると書いてある。だからあんなすてきな本が書けるひとになったのかしら、うーん。
Posted by ブクログ
・男の顔をいい顔に変えて行くということが男をみがくこと。
・何の利害関係もない第三者の目に映った自分を見て、自分自身ではわからないことを教えられる。
・人間はじぶんのことはわからないもの。他人が言ってくれたことは素直に聞かないといけない。
Posted by ブクログ
池波正太郎のダンディズムを説いた本。
男は正直で周りによく気を遣える人が良いと。単純なことだが、発刊から数十年経った今こそ余計にできている人は少ないと、読後に思慮。
男は一度読むべきかもしれない