池波正太郎のレビュー一覧

  • 夜明けの星

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    空腹で理性を失って、何の関係もない煙管師を殺した堀辰蔵と、殺された煙管師のひとり娘お道のそれぞれの人生を描いたお話。
    辰蔵は自分の罪と向き合わないし、お道は物語が進む中で幾重にも犯罪被害者になっていて、でも何だかうやむやと受け入れているし、現代的なモラルからすると正直すごくモヤモヤが残る…
    倫理観とか人権感覚をいったんリセットして読めたら、また違った印象で味わえたのかもしれないけれど。

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    2022年12月06日
  • 鬼平犯科帳「血頭の丹兵衛」【文春e-Books】

    購入済み

    この一編だけでは何とも

    池波正太郎の代表作 鬼平犯科帳の中の一編。
    鬼平犯科帳は典型的な連作短編集なのでその中の一編だけでは正しい評価はできないが、それでも十分な面白みはある。
    極悪非道の盗賊の正体が実は というところにひねりが入っていてなかなか読ませる。
    池波正太郎なので文章は達者で安心感がある。

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    2022年11月08日
  • 食卓のつぶやき

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    朝日文庫で読んで以来の再読。巻末の荻昌弘氏とのすきやきをめぐる対談が面白い。荻氏の食エッセイが読めないものかと思う。

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    2022年10月15日
  • チキンライスと旅の空

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    以前に読んだ「散歩の時何か食べたくなって」が面白くて買ったが、料理以外のエッセイも多く消化不良。時代の違いもあり、現代の感覚と大きくズレた昭和のオヤジ感が漂う。もちろんそれは書かれた時代を考慮すれば、仕方のないことではある。ただ、やはり文章力が素晴らしく食事の描写や幼い時の東京の情景などキラキラと輝いて見える。ただ、やはり説教臭さが鼻につくので、素晴らしい文章力と相殺して星3つ。

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    2022年09月18日
  • 鬼平犯科帳(六)

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    【礼金二百両】佐嶋メイン誘拐事件
    【猫じゃらしの女】伊三次メイン
    【剣客】沢田小平次メイン
    【狐火】おまさメインあまりに短い新婚生活
    【大川の隠居】煙管とか印籠とか盗む話
    【盗賊人相書】犯人の絵を描かせたら・・・
    【のっそり医者】敵とかそういう話

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    2022年08月18日
  • 鬼平犯科帳(五)

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    【深川・千鳥橋】間取りの万三
    【乞食坊主】井関録之助密偵になる
    【女賊】もと盗賊の隠し子、女の盗賊の頭の毒牙に、
    【おしゃべり源八】記憶喪失の同心
    【兇賊】芋酒や、命の恩人じゃないか
    【山吹屋お勝】引き込みが平蔵の親戚の家に(未遂)
    【鈍牛】誤認逮捕

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    2022年08月05日
  • 鬼平犯科帳(三)

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    京都旅行編。

    【麻生ねずみ坂】指圧の先生、香具師から女を買おうとする
    【盗法秘伝】平蔵、盗賊の弟子にされかかる
    【艶婦の毒】女盗にひっかかる忠吾
    【兇剣】左馬之助、命の恩人になる
    【駿州・宇津谷峠】左馬之助の幼馴染が悪人に
    【むかしの男】久栄さんがんばる、佐嶋のファインプレイ

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    2022年07月29日
  • あほうがらす

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    人間というものの不思議さ。そして、人生一寸先は闇、ちょっとしたことでどうなるか分からないという、人生の不思議さ。
    この、2つの不思議さを、池波は冷徹かつ現実主義的な、悲観的目線で描く。池波の、人間や人生に対する「無常観」のようなものが現れている。
    また、ときにはその人の人生を貫き通すひとつの信念であり、ときには訳の分からない動きをし、別のときには様々な顔を持つ―そのような人間の心の不思議を描く。
    されど、読み手を考え込ませたり、読み終えてネガティブな気持ちにさせないのは、そのユーモラスな、人間の描き方、また、語り口で、面白く、小説を完成させているからであろう。
    池波の描く、不思議な、しかし、人

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    2022年07月25日
  • 鬼平犯科帳[決定版](四)

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    解説の佐藤隆介による「時代物の形をとっているものの、実際はこれほど現代的な小説はない」との指摘におおいに納得。

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    2022年07月16日
  • 食卓のつぶやき

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    ネタバレ

    いろんな食べ物エッセイを読んできたけど
    ここまで食事の風景が頭の中で再現されるのは初めてだった。
    表現がとてもリアルで、美味しそうな絵が思い浮かぶ。
    もっと大人の余裕が出てきたらこんな暮らしをしたいなぁ。
    余裕のある大人ってかっこいいなぁ。
    一食一食を大切に食べていきたいと思える一冊でした。

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    2022年07月08日
  • 鬼平犯科帳(二十二)

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    このシリーズ初めて読んだ、一巻から読むべきであるが
    違和感なく楽しめた、FM東京メロディアスライブラリー紹介作品

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    2022年05月07日
  • 新年の二つの別れ 新装版

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    幼い頃に離別し、晩年に再会した父の話、様々な地域への旅日記、ポテトフライ、オムライスといった食にまつわる話、歴史上の人物に関する考察など幅広いジャンルのエッセイ集。
    しきたりを重んじ、独特の美意識にこだわる池波氏の個性があちこちににじみ出た54編。
    中でも、昭和20年、浅草の家が焼失し敗戦が明らかになっている時にみた桜の蕾に命の素晴らしさを感じたという「私の桜花」が印象に残った。
    歌舞伎座でおしゃべりやものを食べる音に我慢ができなくなったり、機械化が人間の肉体的、精神的感覚を鈍化させると主張するくだりには共感できるものがあった。

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    2022年03月16日
  • ル・パスタン

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    再読のはず。
    「ル・パスタン」、フランス語で「暇つぶし」。
    多忙ながら締切を厳守した池波正太郎。
    文豪の仕事術の極意はどんな時でも心楽しむ方法を知っていたこと。
    可愛がってくれた曾祖母の思い出、贔屓の歌舞伎役者、ヨーロッパ映画、フランスの村へ憧れのジャン・ルノワールの墓参り。
    ストレスを乗り切るヒント満載の画文集。

    来年は生誕100周年ですか。

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    2022年02月13日
  • 剣客商売二 辻斬り

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    安定したおもしろさです。印象的だったエピソードは『鬼熊酒屋』『三冬の乳房』『妖怪・小雨坊』あたりでしょうか。とにかく、小兵衛の自由な生き様は、男なら誰でも憧れることでしょう。主人公の親子がこんなに強くても、話がスリリングなのが不思議な魅力です。

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    2022年02月08日
  • 剣客商売一 剣客商売

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    「年をとるとな、若いときのように手足はきかぬ。なれどそのかわり、世の中を見る眼がぴたりと定まり、若いころのように思い迷うことがなくなる。これが年の功というやつで、若いころにはおもってもみなかった気楽さがあるものよ」

    年取るの楽しみ~
    小兵衛みたいなおじいさん目指そう

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    2022年01月25日
  • 真田太平記(二)秘密

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    長野で2年仕事をしていたため、馴染みの地名が多く楽しめた。逆に馴染みがなかった頃だとなかなかイメージが難しいかもしれないと感じた。
    源三郎、源二郎の謎は「秘密」が解き明かされることで納得。一般的には幸村が人気だと思うが、冷遇されている信幸の方に肩入れしたくなってきた。

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    2022年01月14日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二十四) 特別長篇 誘拐

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    内容(「BOOK」データベースより)
    おまさは、昔の仲間・お糸を茶店で見かける(「女密偵女賊」)。火盗改メの役宅にきた新しい「まわり髪結い」、その名は五郎蔵だった(「ふたりの五郎蔵」)。荒神のお夏はおまさへの思いを断ち切れず…未完となった最後の作品「誘拐」。尾崎秀樹「池波正太郎の文学」と秋山忠彌「平蔵の好きな食べもの屋」を併録する「鬼平」最終巻!

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    2021年12月24日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二十三) 特別長篇 炎の色

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    内容(「BOOK」データベースより)
    謹厳実直な亡父・長谷川宣雄の隠し子出現に、平蔵は苦笑い(「隠し子」)。夜鴉がしきりに鳴いた翌日、おまさは旧知の盗賊・峰山の初蔵に声をかけられる。「新しい荒神のお頭を手伝ってもらいたい。二代目は女だ。先代の隠し子さ」。先代の助太郎親分を思い、おまさの心が騒ぐ(「炎の色」)。二人の隠し子登場で、新たなる物語が始まる。

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    2021年12月24日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二十二) 特別長篇 迷路

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    内容(「BOOK」データベースより)
    「おもしろいものを、見せてつかわそう」と、筆頭与力・佐嶋忠介を伴い市中見廻りへ出た平蔵だが、変事の予感を覚える。翌日、宿直明けの与力・秋本源蔵が半弓で射殺され、平蔵の周辺と身内が連日で命を狙われる。敵は何者か?火盗改方への怨みなら、なぜ下僕まで襲うのか。苦悩の果てに、平蔵は行方知れずとなる。傑作長篇!

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    2021年12月24日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二十)

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    内容(「BOOK」データベースより)
    肴は豆腐の一品のみの、味も素っ気もない居酒屋が麻布にある。その夜、訪ねてきた女が「小柳安五郎が殺されても、いいのかえ?」といって、帰った。店の亭主は、以前、火付盗賊改方同心をつとめていた金三郎であった。(「おしま金三郎」)。ほかに「二度あることは」「顔」「怨恨」「高萩の捨五郎」「助太刀」「寺尾の治兵衛」の全七篇を収録。

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    2021年12月24日