【感想・ネタバレ】鬼平梅安 江戸暮らしのレビュー

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Posted by ブクログ 2018年11月11日

鬼平犯科帳や、仕掛人・藤枝梅安を読み終わった後に読みたい作品。

エッセイという形式なので、まるで池波正太郎氏の話を聞いている錯覚に陥ります。

私が池波正太郎氏の作品を読み始めたのは、筆者が亡くなった後なので、人柄を知れた親しみの出る作品でした。

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Posted by ブクログ 2018年08月02日

池波正太郎の数冊のエッセイをぐうっと縮めたような小冊子。いくつか見たものもあったかもしらないが、どのみち、忘れているから、十二分に愉しめた。

これが書かれた頃、藤沢周平は「普通の人」を意識して東京(江戸)の郊外でひっそりと暮らしていた。池波正太郎は東京オリンピック辺りから急速に無くなった江戸の名残...続きを読むを「嘆き」ながら、それでも江戸の粋を残した食を愉しみ、きちんとしたホテルに泊まって次々と名作を書いた。

池波正太郎は最近の時代小説に時々見られるような、あからさまに時代の薀蓄を語るようなことは決してしない。むしろ彼があえて描かないものの中に、真に江戸を知っている者の「教養」があったと思う。

・天ぷら屋なんて、当時はまだない。ちゃんと店をかまえているような天ぷら屋はね。梅安の時代は屋台だよ。鮨もそうだ。握り鮨はないことはないけど、コハダの鮨ぐらい、あとはいなり寿司。
・それから道でもね雨が降ったら歩けないんです、ぬかるみになっちゃって。だから、ぬかるみの中をちゃんと歩くようにして書かなくちゃいけないわけだ。ぼくは、前の晩に雨が降ったときは、必ず読者に納得が行くように書いていますよ。どれを読んでもらってもわかる。

今更ながら、鬼平の〈引込み〉や〈火盗改め〉、〈急ぎ盗(ばたらき)〉などは造語なんだと知ったし、長谷川平蔵の私邸を本来の目白台から機動性を考えて清水門外に小説用に移したと知った。小説には書いていないらしいが、使い道がなかった梅安の報酬は1部はおもんに行ったが、大部分は梅安の貧乏な患者にやっちゃうという風に決めていたらしい。梅安は、必殺仕掛け人としてたった一両で毎週のように人殺しをしていたわけでは無いのである。

編者の高丘卓氏の巻末解題がきちんと読ませるエッセイだった。私は、鬼平も梅安もまだ数冊未読の巻を残している。初老に近づいた今、読み始める時期が来ているのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2018年07月25日

「鬼平」の味、「梅安」の暮らし、その粋と醍醐味!時代小説の人気キャラクターが生きる江戸の風物や食文化が蘇る、名エッセイ集である。

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Posted by ブクログ 2023年02月11日

握り鮨の起源、昔の船宿、大石内蔵助の好物の牛肉、お女郎に教わった朝飯、鯉料理など。時代小説の人気キャラクター達が生きる江戸の風物や食文化が鮮やかに蘇る。食通作家の粋なエッセイ集。

再録。

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