「女は何よりも、男の肌身に添うているべきものだ」「な、なある……」おなじみの密偵おまさと、大滝の五郎蔵が、平蔵の粋なはからいで夫婦となった。おまさは、少女の頃から平蔵にひそかな想いを寄せており、平蔵もそれを知らぬわけはないのだが……苦労人・鬼平の面目躍如たる「鯉肝のお里」、内部から暗殺計画が! 鬼平まさに危うしの「白い粉」ほか、「雨引の文五郎」「泥亀(すっぽん)」「本門寺暮雪」「浅草・鳥越橋」「狐雨」の全七篇収録。
Posted by ブクログ 2017年09月05日
本巻のクライマックスは「本門寺暮雪」だろうな。平蔵間一髪のところを柴犬が活路を開くなんて洒落ている。でも「狐雨」が心に残ったかな。盗賊からの情報と賄賂で身を立てる同心の末路が『狐憑き』として描かれている。陰と陽、狂気と正気、そして闇に潜む得体の知れない何かと隣り合わせの江戸の暮らしが見えたような感じ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月02日
今回収録されている話は、
「雨引の文五郎」、「鯉肝のお里」、「泥亀」、「本門寺暮雪」、
「浅草・鳥越橋」、「白い粉」、「狐雨」の七篇。
「本門寺暮雪」では凄腕の刺客が登場する。丹波哲郎主演の『鬼平犯科帳』では、それこそ作中の刺客を表現する「凄い奴」というタイトルに変更されていた。
「血闘」の時なども...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月19日
鬼平シリーズは、出勤のバスの中で読むのにちょうど良くて重宝している。
「鯉肝のお里」前巻の左馬之助に続き、おまささんと五郎蔵が夫婦に。鬼平犯科帳寿ラッシュである。おまささんの気持ちを知りながらも、鬼平さんはこいつならって五郎蔵さんをおまささんに添わせたんだろうな。
「本門寺暮雪」凄い奴との死闘。平蔵...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年06月23日
鬼平犯科帳 9巻。
今回は、おまさと、五郎蔵が結婚をした。
平蔵さんの思う壺だったようだが、2人が幸せそうなのを後の章で読めて、嬉しくなった。
昔に世話になったものへの恩は忘れない。という平蔵さんとカブるクマの登場。
凄い人に立ち向かったクマに、感謝。
よかった。。平蔵さんが無事で!
そして、ま...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年02月19日
今回は、いろんな話があって面白かったです。
五郎蔵とおまさの結婚話があったり、痔持ちの盗人の話があったり、しまいには狐に憑かれた話もあって飽きることなく一気読み。
新しい登場人物(?)のクマも活躍したし。
平蔵様も素敵だけど、彦十の江戸バリバリのべらんめえ調がイイ感じ。
平蔵様と彦十のやりとり...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年03月08日
今までと少しだけ違った雰囲気の1冊。浅草・鳥越橋の終わり方はこれまでの一件落着な感じとは違っていい味出してるし、狐雨も変わりネタとして面白みを足している。五郎蔵とおまさはちょっと意外だったけど、左馬之助が結婚したのも、なんだか素直に幸せになって欲しいなぁなんて思ったり。登場人物にここまで愛着を持たせ...続きを読む
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