池波正太郎のレビュー一覧
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池波正太郎の美味しいお店本。
美味しいお店情報を得たくて読んだけれど、それよりも池波さんの思い出語りエッセイとしてなんとなく楽しめてしまった。
浅草育ちで、芝居が好きで、小学校を卒業してすぐに働き始めた。少年の頃から食べ物屋さんに入ることにかけては物怖じしないたちだったそうで、職場に近かった銀座や神田などでも、ここはと思った店はどんなところでも堂々と入り、大人の気分を味わったという。
※東京の東側は私の故郷!
召集され海軍に入り、エキゾチック横浜でも旨いもの探求。
※横浜は私の初めての勤務地!
終戦後は品川目黒辺りに住み、物書きとして食べていけるようになるまでは、昼間は役所勤め in 渋 -
Posted by ブクログ
久々に鬼平さんの続きを読む。
左馬之助の実直さが好ましい。最後には惚れた娘と添い遂げられてよかったなぁ。平蔵夫婦も一安心だろう。しかし元旦那と未だに手を切れてない風?なお静さんで大丈夫なんだろうか、と少し不安になる。
「流星」では以前平蔵に粋ないたずらをやらかした大川のご隠居が再登場。穏やかな余生を過ごしていたはずの爺っつぁんが卑劣な勤めの片棒を担がされたのには胸が痛んだ。そして平蔵の情けが泣ける…。
悪党どもが一網打尽にされるところは何度読んでもスカッとするし「神妙にせよ!火付盗賊改メ長谷川平蔵である!!」に毎度しびれる。安定して楽しめる鬼平シリーズです。 -
Posted by ブクログ
「家は人が生まれ、人が育つところ、これ一個の国。」
これは、大阪の陣で活躍した毛利勝永(かつなが)を主人公にした「紅炎」からの一節。
勝永は真田幸村と共に徳川家康を、後一歩まで追い込んだ武将。
豊臣家に多大な恩を感じていた勝永は、秀頼公のために一命を捧げたいと思っていたが、自分が大坂に味方すれば、残った妻子が難儀すると一度は大坂入りに難色を示した。
しかし、妻より「君の御為の働くは家の名誉です。残る者が心配ならば、私達はこの島の波に沈み一命を絶ちましょう」と励まされ、大阪入りする。
近頃、躾のため置き去りにされた子供が行方不明になる事件があったが、家庭はしっかり運営する必要がありますね