【感想・ネタバレ】鬼平犯科帳[決定版](十五) 特別長篇 雲竜剣のレビュー

あらすじ

江戸の盗賊たちに「鬼の平蔵」と恐れられている、「鬼平」こと火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵の活躍を描く時代小説の金字塔。

火付盗賊改方とは江戸の特別警察とでもいうべき組織。その長官を務める旗本の平蔵は、若い頃、「本所の銕(てつ)」と呼ばれ、無頼の者からも恐れられた乱暴者だった。「悪を知らぬものが悪を取りしまれるか」と、人情の機微に通じた鬼平が悪を退治する。

中村吉右衛門が鬼平を演じたテレビ版をはじめ、映画、舞台、マンガと様々な形で愛されてきた作品で、2017年に放映されたアニメ「鬼平 ONIHEI」も大きな話題に。
2017年は「鬼平」が誕生して50周年。これを記念して全24巻を、ふりがなを増やして読みやすくなった決定版を刊行。

第十五巻は「特別長篇 雲竜剣」。

得体の知れない兇刃に狙われる平蔵とその周辺。シリーズ初登場の一冊まるごと長篇の「雲竜剣」。
平蔵の過去の記憶と、現在進行形の恐怖が交錯する。フィルム・ノワール風サスペンスの中に、一瞬のユーモアも光る傑作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

鬼平犯科帳シリーズ第15弾
短編で一話一話終わっていたパターンが長編が組み込まれ、登場人物が鬼平の傘下の役人も密偵も増え、相手の盗賊も複雑になっていく。シリーズに脂が乗ってきたからなのか!?
頭を追いかけさせるのに大変(^^;)
しかし面白い。

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2024年11月03日

Posted by ブクログ

一冊まるごとの長編。雲竜剣。平蔵が黒々とした大鴉のような黒い敵に斬られる夢をみる。二夜続けて腕利きの同心が殺害される。
短編にはない、息をもつかさぬ展開。密偵も同心もオールキャストで、長編ならではの面白さですね。

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2020年03月15日

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火付盗賊改の二人の同心が殺害される。その太刀筋は約半年前にお頭・平蔵を襲った兇刀に似ている。その太刀筋こそ「雲竜剣」。忍び寄る恐怖と敵に立ち向かう迫力の特別長編が初登場。

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2019年04月01日

Posted by ブクログ

▼特別長編「雲竜剣」。鬼平シリーズの特別長編は初めてだったので、期待も不安もありました。大まかは剣客商売シリーズと同じで、長編だから特に面白いということもありません。

▼過去の、剣の死と曰くがあった使い手。同じ剣を使う謎の刺客。鬼平の部下が連続殺人。謎の「鍵師」が江戸に現る・・・。だが結局は、2つの盗賊集団の動きがたまたま重なった、という。そして善玉盗賊と悪玉盗賊が親子の使い手だったという。

▼ミステリが明らかになるまでの鬼平たちの右往左往がねちっこく描かれる、というのが長編の醍醐味ですね。50代の部下・吉田さんがいい味出していました。

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2024年12月30日

Posted by ブクログ

内容(「BOOK」データベースより)
火付盗賊改方の二同心が、立て続けに殺害される。その太刀筋は、半年前に平蔵を襲った兇刃に似ていた。何者かの火盗改方への挑戦に、平蔵は二十数年前に亡師・高杉銀平が語った「忘れられぬ剣客」の記憶を手操る。その男こそ、「雲竜剣」の遣い手・堀本伯道であったが…。忍び寄る恐怖と敵に立ち向う迫力の特別長篇・初登場!

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2021年12月24日

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特別長篇の「雲竜剣」という丸ごと1冊1つのお話でした。
でも、鬼平さんってそれなりに話が続いているので、別に長いなぁ…とは思いませんでした。

正しい(?)盗賊さんで、お金のあるところから血を流さずに盗み、そのお金で無料の身寄りのない人のための宿を各地に作り、また、医者としても多くの人を救って来た老人さん。

こういう人でも仕事柄、お縄にしなくちゃならないから、鬼平さんたちも大変だね。
でも、今の時代ほど杓子定規で裁くわけじゃないから…な。

盗賊さんの父・息子。
鬼平さんちの父・息子。
人生いろいろ。

奥さんによって、案外変わったりもするのかな~。
良い人が奥さんのせいで評判を落したり、ダメな人が奥さんのおかげで評判が良くなったりもするもんね。

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2018年09月26日

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