池波正太郎のレビュー一覧

  • チキンライスと旅の空

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    ネタバレ

    住んでいた町、生きてきた時代、それが時代小説を書く肥やしに自然となっていたんだなぁ。
    時代は変わっても、変わらないものがある。だからこそ、今での時代小説が読まれるのだと思う。

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    2025年02月02日
  • 侠客(上)

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    上巻は、塚本伊太郎の親の仇討ちの準備の話。江戸時代初期のまだ時世が落ち着かない時期の様子がよくわかる。2025.1.17

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    2025年01月17日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十五) 特別長篇 雲竜剣

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    ▼特別長編「雲竜剣」。鬼平シリーズの特別長編は初めてだったので、期待も不安もありました。大まかは剣客商売シリーズと同じで、長編だから特に面白いということもありません。

    ▼過去の、剣の死と曰くがあった使い手。同じ剣を使う謎の刺客。鬼平の部下が連続殺人。謎の「鍵師」が江戸に現る・・・。だが結局は、2つの盗賊集団の動きがたまたま重なった、という。そして善玉盗賊と悪玉盗賊が親子の使い手だったという。

    ▼ミステリが明らかになるまでの鬼平たちの右往左往がねちっこく描かれる、というのが長編の醍醐味ですね。50代の部下・吉田さんがいい味出していました。

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    2024年12月30日
  • 黒幕

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     戦国の世、幕末から新時代にかけて、それぞれの時代に生きた人間模様、生き様を描く表題作含む11編収録の短編集。特に戦国から江戸初期にかけての話がほとんどを占めており、登場人物もそれぞれの作品中に多いので、時々「この人はどこの誰だっけ?」となってしまうが、読み応えは十分。
     それぞれの生きた時代に、どのように自分の在り方を見出すか、抗えない流れにあえて抗ってみるのか、それともその時代の流れに沿った生き方を選ぶのか、そういった流れへの対応も種々様々で面白いと感じる。
     こういう現代に、あえて読んでみるのもいいと思う。

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    2024年12月24日
  • 剣客商売十二 十番斬り

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    シリーズ12弾では小兵衛の亡き妻への想いを彷彿とさせる「白い猫」「密通浪人」や「辻斬り」のその後描いた「罪ほろぼし」では小兵衛も永井源太郎も罪滅ぼしになった気がする、で話が締め括られ気持ちの良い終わり方がよかった。

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    2024年12月16日
  • 剣客商売十 春の嵐

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    剣客商売9巻までは秋山親子の周りで起きる様々な事件や出来事が短編で語られていたのに対して 10巻目春の嵐は秋山大治郎を騙る武士が次々に殺人を犯しすので大治郎本人に疑いがかけられてしまう。背景には幕府転覆をも起きかねない政治的背景もあり大作ミステリーで面白い作品です。

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    2024年12月01日
  • 真田太平記(五)秀頼誕生

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    ネタバレ

     この巻を読んでいる間に別のジャンルも読み進め、併読のようになったので読み終わってみて、余り印象が薄くなってしまいました。

    P.56
    すべてがわかったようなつもりでいても、双方のおもいちがいは間々あることで、大形にいうならば、人の世の大半は、人々の[勘違い]によって成り立っているといってもよいほどなのだ。

    P.123
     人にも物事にも信を置いてならぬという言葉を基にしてしまっては、人を、物を看る自分の眼力が、いつまでたっても養われぬことになると、いいたかったのだ。

    ・猫田与助になにがあったのか気になる。

    P.192
     新しい時代は、いつも新しい理性を要求する。
    -「理性」物事の道理を考

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    2024年11月29日
  • 散歩のとき何か食べたくなって

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    池波正太郎のエッセイ集『散歩のとき何か食べたくなって』を読みました。
    池波正太郎の作品は2年前に読んだ『剣客商売(四) 天魔』以来ですね。

    -----story-------------
    映画の試写そ観終えて銀座の〔資生堂〕に寄り、はじめて洋食を口にした四十数年前を憶い出す。
    今、失われつつある店の味を克明に書留める。

    映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした40年前を憶い出す。
    外神田界隈を歩いていて、ふと入った〔花ぶさ〕では、店の人の、長年変らぬ人情に感じ入る。
    時代小説の取材で三条木屋町を散策中、かねてきいていた〔松鮨〕に出くわす。
    洋食、鮨、

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    2024年11月25日
  • 鬼平犯科帳[決定版](三)

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    ネタバレ

    第三巻

    「麻布ねずみ坂」
     「土蜘蛛の万次郎」の指圧師 宗仙 が鬼平の指圧をしている。
     山田市太郎、宗仙宅から浪人風の男「石島」が出てきて粂八へ後を頼む。
     羽沢嘉兵衛と繋がっている石島は、白子の菊右衛門の一派。お八重は菊右衛門の妾。
     宗仙六二、お八重二六、七歳の情事がバレて五百両で買えと菊右衛門に迫られ、金を貯める。
     が。貯めた金は本人には渡らず横流しされて、お八重は殺されてしまう。

     
    「盗法秘伝」
     平蔵、京都へ。忠五をお供に。左馬助までもが追っかけで行くと。
     道中奉公人の男女を助けるが、引き渡す。
     浪人風の善八と行動を共にする。
     善八は盗人。犯罪を未然に防ぎ、善八は足を

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    2024年11月14日
  • 真田太平記(四)甲賀問答

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    ネタバレ

    真田親子の話が面白いけど、やはり「真田太平記」にはこの「裏」の忍びのパートが必要なんだろう!

    歴史について詳しくはないので、この先が楽しみです。向井佐平次の息子がいよいよ忍び修行に入りました。

    12巻なんてとんでもない量(自分にとっては)だと思っていたが、読みやすいしおもしろいし、読み始めて良かった。まだまだ先は長いが焦らずに、この物語に浸りたいです。

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    2024年11月04日
  • 映画を見ると得をする

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    一章、二章は星2つ。
    三章は星4つでこの評価。

    古い本なので、全体的に話題になる映画や役者が古く、ピンとこないものが多かった。
    一方で、なぜ映画を観るのか?はよく言語化されていて理解できる部分が多かった。

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    2024年10月30日
  • 剣客商売八 狂乱

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    悠々自適に老後を過ごす小兵衛は好奇心旺盛なため、たびたび血なまぐさい事件に巻き込まれる。剣客商売シリーズ第8弾もいろんな事件が起き、小兵衛や息子大治郎が解決していく。「狂乱」は剣豪だか嫌われ者の石山甚市が登場し、非業の最後をむかえる。自業自得と言ってしまえばそれまでだが、周囲の人間はもう少し優しく接せられないのか、と残念「におもう。「狐雨」は白狐が登場する。読者の子供の頃は、狐の妖術が信じられており、そんなことを思い出して読んだ。

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    2024年10月19日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    剣客商売シリーズ8「狂乱」の前に読んでしまったのが不覚たが、それぞれの物語が独立しているのでそんなに気にならない。
    「待ち伏せ」「秘密」は人の二面性を題材にしており、読み終わった時はやるせ無い気持ちになった。「ある日の小兵衛」では若かりし頃の小兵衛の話でほのぼのする。
    剣客商売は父の小兵衛が問題解決する話と息子大治郎が問題解決する話もある。どちらも綺麗事では無い人間模様が描かれておりさもありなん、と読めるところが面白い。

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    2024年10月19日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    常盤新平氏が解説で第1巻から第7巻「隠れ蓑」を春風駘蕩と表現しており、同感だと思う。
    秋山小兵衛はお金の使い方が上手く、こんな隠遁生活が送れたらいいな、と思う。
    さて、第7巻「隠れ蓑」で好きな話は「徳どん、逃げろ」と「隠れ蓑」。「徳どん、〜」は御用聞の傘や徳次郎が盗人として見込まれて、小兵衛の隠宅への押し込み誘われる、というユーモアのある設定。「隠れ蓑」は敵討の追う側と追われる側の行く末の話。とにかく切なかった。

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    2024年10月11日
  • 剣客商売六 新妻

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    剣客商売六巻新妻では、田沼意次の妾腹の娘であり、男装の麗人佐々木三冬が秋山大治郎と夫婦になる。読者としては待ったました!である。
    そのきっかけとなった第二話「品川お匙屋敷」では攫われた三冬を救うために大治郎が鬼神の如く立ち回る描写がとにかくカッコよかった。

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    2024年10月05日
  • 剣客商売五 白い鬼

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    第一話「白い鬼」では総髪をきれいに梳きあげ、透きとおるような色白の顔に細く濃い眉。隆い鼻すじ、切長の両眼の殺人鬼が登場する。第三話「手裏剣お秀」は三冬に負けず劣らずのあんな武芸者お秀が登場し、かっこいい。第四話「暗殺」は大身旗本が保身のために暗殺までしてしまう人間の愚かさが描かれている一方で第七話「たのまれ男」では柳川藩の下目付役が腹を切ることも覚悟で役目を全うする。様々な武士像を見せてもらった。

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    2024年10月05日
  • ル・パスタン

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    中年になった今、若かりし自分に、池波正太郎に出会ったことを褒めたい。何の気まぐれか記憶にないが手に取った「鬼平犯科帳」をきっかけにどっぷりと池波正太郎にはまった。なんらかの影響は受けている。「ル・パスタン」はフランス語で暇つぶしを意味する。エッセイでもあり回顧録でもある。年寄り特有の頑なさが垣間見えるが、戦中戦後を生き抜いた一人の人として思うことはそれはあるだろう。だけど、決して不愉快には思えなかったのは、これを書かれた年に近づこうとしているからかもしれない。

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    2024年09月29日
  • 剣客商売四 天魔

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    第二話「箱根細工」では大治郎が小兵衛の旧友の見舞いに箱根を訪ねるのだが、小田原、塔ノ沢、早川などよく知った地名が出てきて親しみを感じる。第三話「夫婦浪人」は男色のカップルの話で現代のダイバーシティ先取り。第六話「鰻坊主」では堅物の大治郎がなんとふらっと居酒屋で1人飲みをし、粋な男になりつつある。
    そんな感じで江戸の市井を小兵衛と大治郎に起きる事件と一緒楽しむことができた。

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    2024年09月25日
  • 剣客商売三 陽炎の男

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    美冬が大治郎に恋心をもつようになったり、大治郎が小兵衛ばりに悪党への謀を考えたり、美冬と大治郎の成長と池波正太郎の四季折々の江戸の描写を楽しめる3巻だった。

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    2024年09月21日
  • 蝶の戦記(新装版)下

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    上巻は川中島の戦いを舞台だったが、下巻は浅井・朝倉と織田の姉川の戦いが舞台。
    小さな組織である杉谷信正率いる杉谷の忍びたちが信長の首を獲らんがために暗躍し、躍動感あふれる一冊。

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    2024年09月16日