池波正太郎のレビュー一覧
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▼特別長編「雲竜剣」。鬼平シリーズの特別長編は初めてだったので、期待も不安もありました。大まかは剣客商売シリーズと同じで、長編だから特に面白いということもありません。
▼過去の、剣の死と曰くがあった使い手。同じ剣を使う謎の刺客。鬼平の部下が連続殺人。謎の「鍵師」が江戸に現る・・・。だが結局は、2つの盗賊集団の動きがたまたま重なった、という。そして善玉盗賊と悪玉盗賊が親子の使い手だったという。
▼ミステリが明らかになるまでの鬼平たちの右往左往がねちっこく描かれる、というのが長編の醍醐味ですね。50代の部下・吉田さんがいい味出していました。 -
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ネタバレこの巻を読んでいる間に別のジャンルも読み進め、併読のようになったので読み終わってみて、余り印象が薄くなってしまいました。
P.56
すべてがわかったようなつもりでいても、双方のおもいちがいは間々あることで、大形にいうならば、人の世の大半は、人々の[勘違い]によって成り立っているといってもよいほどなのだ。
P.123
人にも物事にも信を置いてならぬという言葉を基にしてしまっては、人を、物を看る自分の眼力が、いつまでたっても養われぬことになると、いいたかったのだ。
・猫田与助になにがあったのか気になる。
P.192
新しい時代は、いつも新しい理性を要求する。
-「理性」物事の道理を考 -
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池波正太郎のエッセイ集『散歩のとき何か食べたくなって』を読みました。
池波正太郎の作品は2年前に読んだ『剣客商売(四) 天魔』以来ですね。
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映画の試写そ観終えて銀座の〔資生堂〕に寄り、はじめて洋食を口にした四十数年前を憶い出す。
今、失われつつある店の味を克明に書留める。
映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした40年前を憶い出す。
外神田界隈を歩いていて、ふと入った〔花ぶさ〕では、店の人の、長年変らぬ人情に感じ入る。
時代小説の取材で三条木屋町を散策中、かねてきいていた〔松鮨〕に出くわす。
洋食、鮨、 -
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ネタバレ第三巻
「麻布ねずみ坂」
「土蜘蛛の万次郎」の指圧師 宗仙 が鬼平の指圧をしている。
山田市太郎、宗仙宅から浪人風の男「石島」が出てきて粂八へ後を頼む。
羽沢嘉兵衛と繋がっている石島は、白子の菊右衛門の一派。お八重は菊右衛門の妾。
宗仙六二、お八重二六、七歳の情事がバレて五百両で買えと菊右衛門に迫られ、金を貯める。
が。貯めた金は本人には渡らず横流しされて、お八重は殺されてしまう。
「盗法秘伝」
平蔵、京都へ。忠五をお供に。左馬助までもが追っかけで行くと。
道中奉公人の男女を助けるが、引き渡す。
浪人風の善八と行動を共にする。
善八は盗人。犯罪を未然に防ぎ、善八は足を