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Posted by ブクログ
関ヶ原前夜。というよりも、実質的に「関ヶ原」は始まっている。さらに言えば、この時点で西軍は既に負けているということが、本巻の終盤から読み取れる。原因は、言うまでもなく石田三成その人のパーソナリティにある。
本巻は関ヶ原本戦前夜の話が中心なので、所謂「犬伏の別れ」ももちろん出てくる。ただ、真田家の今後を左右する重要な出来事であるにも関わらず、割とあっさり書かれている。おそらく、昌幸・幸村と信幸とも意を固めていて、犬伏はそれを確認する場に過ぎないという池波の意図があるのだろう。
あくまでも物語からだが、徳川家康という人物は相当な勝負師である。もっとも、稀代の勝負師だからこそ、江戸幕府を築くことができたのだろうが。
家康と三成との差は勝負師であったかどうかだろう。
Posted by ブクログ
6巻家康東下
秀吉の死後着々と力を付ける徳川家康。
昌幸は秀吉贔屓ですが、ところどころで秀吉の采配に疑問を持つところもありました。
家康に対しては、気に入らないけれどその采配や覚悟に感服するところもあるようです。
上杉景勝と、石田三成はそれぞれ家康を排除しようと動きます。
家康は上杉景勝に対して兵を挙げ、さらにその家康に対して三成が兵を挙げます。
関ヶ原の合戦と言うのは後世から見ると家康楽勝で三成無謀として描かれることもありますが、ここでは家康はかなり決死の決意と大胆かつ綿密な計略をたて己の一心の決意で事の準備を進めていきます。
そして三成は事前にだれにも相談せず己の信念で誰も巻き込まず準備を進めて実行しました。
いよいよことを起こし、そこで初めて全国の武将たちに使者を出します。
時代劇なんかでは、三成に味方になってほしいと言われた大谷吉継(幸村の妻の父にあたる)はしばし考えるがその場で決意したように描かれますが…実際は3,4日かけて三成を説得して説得して説得してそれでも決意が変わらないので味方に付いたということのようです。
真田家はどちらに味方に付くかの決断を迫られます。
昌幸は嘆きます「事前に打ち明けてくれれば!」
そして真田家大イベント「犬伏の別れ」に。
真田がメインでない歴史ものでも「父と弟が西軍につき、兄は東軍につく」という場面は取り上げられますね。
こちらの小説では、昌幸、信幸、幸村は語らいも不要でお互いの態度や目が語ることから、お互いに相手を説得することを諦めそれぞれ自分の道へ進みます。
昌幸が三成に着いたのは、家康キライ(ただしこの度の挙兵の見事さには感服)、三成にはまあ好意(ただし家康側の居城をまとも射落とせない三成川の武将たちに今後の不安を感じてはいる)、そして景勝に将来秀頼の筆頭家老として天下人の補佐役をやってもらいたい…という思いがあったようです。
す。
そして当時の武将たちの考えとしてはあくまでも豊臣家家臣として家康と三成が争うというものであり、家康が勝ったからと言ってすぐに家康の天下になるなどとは思っていなかったようです。
しかし豊臣家の家臣同士の争いと言うなら、五大老と五奉行の大半は三成側なんですよね。五大老のうち毛利、上杉、宇喜多、小早川。つまり家康以外のみなさま。
五奉行のうち三成の味方は増田、長束。他に前田玄以は両方に良い顔で、浅野長政は家康側。
この秀吉が直接「秀頼をお頼み申す~~」と遺言したメンバーの大半が三成側で、家康に味方した大名方は「徳川さまは秀頼公のために三成を討とうとしているのだ」って本当に思っていたのか?
まあそんなこんなで日本全国東軍西軍に分かれそれぞれがそれぞれの思惑を巡らせて第6巻終わり。
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