池波正太郎のレビュー一覧
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七化けお千代が、何とも言えないほどの
色っぽい雰囲気で、かかれているのが、すごいね。
表現の仕方が、並々ならぬものがある。
松屋吉兵衛のお千代への溺れ方の描写もいい。
雲霧仁左衛門の仕事が、4年も5年もかけて、
おこなうことが、すごいね。
それは、何よりも、人を殺めないというポリシーに、
もとづくもの。
得体のしれない雰囲気を醸し出している。
お千代が、心ときめかせるのも、無理はない。
それぞれの人物が、生き生きとしている。
木鼠の吉五郎 確かに、右腕的存在。
因果小僧六之助 若くて短い刃物の使いて。お千夜に惚れる。
ちょっと、てぬかりが・・・
三坪の伝次郎 イライラしている。
山猫の三次 金と女にに目がないことで、しくじる。
それにしても、構成の仕方が重層的で、
盗みへ集約していくのが、うますぎる。
火付盗賊改方が じわじわと迫る。
さて、後編 がどうなっていくのかですね。 -
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田沼意次の時代が大きく変化していく。
小兵衛も66歳となり 振り絞る力が・・・せつない。
26年前 滝久蔵の助太刀をした。
そのことで 滝久蔵は評価されて出世するのであるが。
しかし、薄汚れた 滝久蔵を見つけるのだった。
借金を 踏み倒そうとする。
一方 助太刀をしてきった 山崎勘介の息子 勘之介にであう。
その 勘之介の 潔さ 礼儀正しさに 小兵衛は驚く。
借金を踏み倒された 平松多四郎は その顔ゆえに
処刑されてしまう。
女郎と遊ぶ息子 伊太郎は 滝久蔵は問題にせず
さらし首になっているのを 取り返そうとする。
小兵衛は それを手伝う。
小兵衛は 凛として 無外流の 霞の剣を 大治郎の前で見せる。
長編は 読みやすい。あぁ。これで 最後なんですね。 -
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この物語を 気楽に読んでいたが
小兵衛が まさに 私と同じ世代。
大治郎が 嫁をもらい 初孫ができる。
60歳はじめの小兵衛の複雑な心境が みょうに 気に入るのだ。
40歳年下のおはるを 嫁にもらい
質素で慎ましやかで おはるの愛情につつまれながら
食べ過ぎて おなかを壊したり
おはるの膝で お昼寝をしている・・・・
そして 旗本たちの ふがいなさや
ふとどきな浪人を こらしめ、
大治郎の成長を じっくりと見つめる。
小兵衛はいう
『剣術もやめて 年を老ってしまうと どうも退屈で仕方がない。
だから、ついつい人事へくびを突っ込みたくなるのであろうよ。』
『万(よろず)、よけいな事をしたがらぬものじゃ。
わしなどは毎朝、顔を洗うのも面倒になってしまったわぇ』
老いることの真髄ですね。
そして 小兵衛は こうもいう。
『人の世の善と悪とは、紙一重じゃ。』
達観したその視線。いいねぇ。
永井源太郎のさわやかさ。
父親の罪滅ぼしをかんがえ 自分をじっと見つめる。
うわさがあっても、自らの筋を通す。
若い者も いいぞ。
おはるがいう
『へんな父子』と。
なんというおだやかな空気がながれる。 -
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お福は 両親をなくし 不遇な中で 新発田の町道場ではたらき、
理不尽にも 乱暴される。
その町道場主 神谷弥十郎は あるオトコ 松永市九郎 に
ころされる・・・・。
五平とともに お福は よるべなき ところで
成長していく。たくましく そして どっしりと。
しかし、いつも不幸なのだ。
男たちは 最後のともし火をかがやかせ 安らかに死んでいく。
三浦平四郎、五平、倉田屋半七の人生が切り立つ。
老いてのち どのように 人生を生きていくのか
「人は死ぬために生きる」という 池波正太郎の言葉が
重く それぞれの人物が 死 に直面し、命を落としていく。
小兵衛の 卓越した 人生観が お福を 不幸から救い出す。 -
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時代小説は 読みにくいから と思って敬遠していたのだが
この剣客商売の読みやすいことは 驚くばかりだ。
するする と 肩のチカラを 抜いて 読めてしまう。
ライトノベルだという批評もあるが、気分的には
ライトノベルに近い。
秋山小兵衛が かならず 問題を解決してくれる。
田沼意次を借りちゃうところが なんとなく 面白くないが
江戸時代だから しょうがないのか。
剣客商売三 になったら、小兵衛の息子 大治郎の
成長ぶりが めざましい。
『父上だったらどうするのだろうか』と
考えるところが 一歩前進したのだろう。
人を殺すには 刀で どうやって殺すのだろう
と常日頃 おもっていた。
心臓を一突き というのが あまりないのだ。
切腹など 基本的には 出血多量での死亡で
即死になる ということはない。
剣客商売を読みながら 頚動脈をきれば
一気に殺せることがわかった。
剣道が 面 胴 小手 突き というところで、
一本をとるのだが、一太刀で 頚動脈を切る
というのが 殺人剣法なのだろう。
秋山小兵衛は その手法を よく使っている。
小兵衛とおはるのなかのよさと
佐々木三冬が小兵衛から大治郎に目線が移り始めている。
強いオトコに憧れる 三冬としては 当然の成り行き。
時間をかけて じっくりと物語を作っている。