池波正太郎のレビュー一覧

  • 夜の戦士(上) 川中島の巻

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    甲賀の頭領、山中俊房の命を受けて、信玄暗殺を行おうとした忍びが信玄の器量と人格に心服して、信玄のために身命をかけて働く話。

    物語の中心的核心をなしているのは信玄の軍事戦略だけど、主人公・丸子笹之助などの忍びの活躍ぶりもたっぷりと描かれていて忍びものとして楽しめる。また、彼が武田に潜入する方策として最初に入門するのが塚原卜伝であり、卜伝が主要人物として登場する点においてもなかなか面白い。

    池波さんは武田勝頼をだいぶマイナスに描いているように感じたけど(もしかしたら作品のためにそうしてるだけ?)、実際、勝頼はどういう人物だったのか、武田家滅亡の要因が気になる。
    伊東潤の『武田家滅亡』が読みたく

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    2012年04月12日
  • 夜の戦士(上) 川中島の巻

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    池波正太郎の世界はどうしてこうも、揺るがないのだろう?

    時代物とはいえども古さを感じて読めないものなんて、いくらでもある。
    セリフ回しなのか?表現なのか?人物なのか?

    人間臭いといえばあまりに人間臭い主人公。
    時代物故にすでに読めている結末。
    それなのにそれらがまるで無理なく積み上げられて、
    わかっているはずなのにそれでも主人公を応援している自分。

    骨太なのにどこか暖かく、読み応えのあるストーリー。
    長い話なのに一気に読めた。

    さ、下巻に進もう。

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    2012年03月31日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    20120331 何回目だろう、何度読んでも変わらない面白さ。気持ちが落ち込む時には元気になるし、そうで無い時はさらに元気になれる本。人間のあるべき気持ちに応えているからかもしれない。

    20150124 小兵衛の老いと大次郎の成長がシリーズの中で交差する中盤。日本人の大事にしてきた習慣は正しく書かれた本から学ぶしかなくなった。大事にしたいシリーズだ。

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    2015年01月25日
  • 真田太平記(八)紀州九度山

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    蟄居に負けずひっそり牙を研ぐ真田親子。
    諦めない姿勢が素敵です。

    それにしても巻の始まり方と終わり方が秀逸。

    しっかり見せ場を持ってきます。。

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    2012年03月30日
  • 人斬り半次郎 賊将編

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    ネタバレ

    大政奉還から戊辰戦争へ…。幕末の争乱は最後の激動を見せ、慶応は明治と改元された。中村半次郎、改名して桐野利秋。日本初代の陸軍少将として得意の日々を送るが、国情はなお不穏。征韓論をめぐって新政府は二つに分かれ、西郷は鹿児島に下った。その後を追う桐野、刻々と迫る西南戦争の危機…。城山での壮絶な最期を終章に中村半次郎の後半生を描き、爽快な感動を呼ぶ完結編。

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    2012年03月24日
  • 人斬り半次郎 幕末編

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    ネタバレ

    「今に見ちょれ。俺はこの腕一本できっと…」。半次郎の口ぐせだった。姓は中村、鹿児島城下の藩士に“唐芋”とさげすまれる貧亡郷土の出ながら剣は示現流の名手、精気溢れる美丈夫で、性剛直である。時は幕末、ふとした機縁で西郷吉之助に見込まれ、国事に奔走するが、卓抜の剣技は血なまぐさい暗殺を重ね、“人斬り”の異名は、次第に高まってゆく。激動する時代の中に一快男児の熱血の半生を描く、傑作小説の前編。

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    2012年03月24日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    ネタバレ

    剣客商売ももう7巻。
    読みやすいのでバンバン進む。

    小兵衛の粋な振る舞いや大治郎の生真面目ぶりも楽しい。

    個人的には盗賊と岡っ引きの友情?を描いた「徳どん、逃げろ」がいいかな?襲撃対象であることを知った小兵衛の喜ぶ様もおもしろい。

    美冬さんの登場シーンが少ないのがちと残念。

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    2012年03月23日
  • 真田太平記(五)秀頼誕生

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    豊臣秀吉という覇者の死により時代が一気に動き始めます。
    豊臣勢対徳川勢という大局的な流れの中で真田がどう生き残っていくのか…。
    先が楽しみです。

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    2012年03月23日
  • 鬼平犯科帳(二十二)

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    長編。鬼平知己の猫間の重兵衛こと木村源太郎の怨みと向きあう。巻末の颯爽と役宅の間に向かう鬼平の姿が感動的。12.3.18

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    2012年03月18日
  • 剣客商売三 陽炎の男

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    ネタバレ

    巨匠に対して失礼だがいつもながらになかなかおもしろい。

    小兵衛の老獪ながら熱い一面も垣間見得るところもよいが、大治郎の成長も読んでて心地よかった。

    基本的には読みきり短編なんだけど出来れば1巻が読むのがやっぱり望ましいね。

    三冬がすっかり女らしくなってきたので続編も楽しみ。

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    2012年02月10日
  • 雲霧仁左衛門(前)

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    エンタメ感が強い内容で、漢臭さくない。上巻を読んだ限りでは、中心に据えた主人公が登場しないので少し薄味。尾張家の秘密と火盗改めと雲霧一味がどう絡むのか、後編に期待。

    それはそうと、手元の上下巻のうち、下巻の方が近年に近い刷りのようで、本文の級数が少し大きい。文字が大きいことで、読みやすいようにも思えるが、紙面が文字で埋まり過ぎているように感じる。
    級数を下げ、17行/頁ではなく20行/頁でいいのではないかと思った。

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    2012年02月09日
  • 剣客商売八 狂乱

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    作中の一遍「秋の炬燵」。季節の移ろいと老境にさしかかる秋山小兵衛の心境を写し取った実にいい題名だ。シリーズ第8弾。どの話も心地よい読後感だか、不思議と内容は覚えていない。だから推理小説とは違い何度でも読める。一気に読むもよし、1日1篇ずつ読むも又よし。私は起きがけの珈琲代わりに寝ぼけ眼で毎朝1篇ずつ読んだ。

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    2012年02月07日
  • 梅安乱れ雲 仕掛人・藤枝梅安(五)

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    最後までどう決着がつくのか、夢中で読んだが、仕掛けと無縁の人に危害を加えられた梅安の怒りとその後の行動に納得。
    今後、表の仕事をどうするのか、展開が気になる。

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    2012年02月07日
  • 梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)

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    シリーズ初の長編。鬼平犯科帳にも出てくる白子屋菊右衛門と梅安の関係に変化が…短編も良いですが、じっくりと読める長編も良いですね。

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    2012年01月29日
  • 男振

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    面白くて一気に読んでしまいました。立派な大工の棟梁になって、養父に会いに行くシーンには感動しました。

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    2012年01月23日
  • 剣客商売八 狂乱

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    剣客商売シリーズも8作目になって、小兵衛・おはるの夫婦ぶりも堂には入ってきた。
    美冬の出番が少ないのが少々残念。

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    2012年01月07日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    剣客商売のシリーズ7
    おなじみの登場人物のおなじみの話。
    でもどこか引きつけられて、読まずにはいられない。
    「逃げろ、徳どん」は泣けました。

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    2012年01月05日
  • 鬼平犯科帳(二)

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    蛇(くちなわ)の平十郎。
    出てくる盗賊の通り名がいつも素敵。
    それにしても鬼平への憎しみと執念はまさに蛇!

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    2013年08月29日
  • 幕末新選組 新装版

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    考えてみたらテレビ番組でしか「新撰組」を知りませんでしたね。
    しかも記憶にあるのは近藤勇、土方歳三、沖田総司くらいで、永倉新八はこの本を読むまで知りませんでした。

    凄い時代に生きたお人でしたね。
    激しい戦いを生き抜いて、明治維新から大正という時代まで。
    想像もつかない変動の時。

    昨年まで観ていた「龍馬伝」を頭になるほどと実に面白く読んでしまいました。
    永倉新八がチャキチャキの江戸っ子で、実に魅力的な人物ですっかりファンになっちゃいました。

    今までテレビドラマでしか知らなかった近藤勇や土方歳三の人物像も初めて知りました。

    生粋の侍であった永倉新八が最期につぶやいた言葉「悔いはない」
    私も

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    2011年12月07日
  • 鬼平犯科帳(五)

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    「兇賊」の九平さんの鬼平観察が好きです。そりゃ人として惚れこみますよね…。芋鱠美味しそうですww九平さん個人も人を見る目のあるいい人でかなり好き。再登場してほしいです。立ち回りの描写がかっこよかった!

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    2011年12月02日