池波正太郎のレビュー一覧

  • 幕末新選組 新装版

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    幕末の動乱を永倉新八の生涯を中心に据えて描いた作品。いたずら小僧が剣の道に目覚め、国のために立ち上がり、命を懸けて戦う。完全無欠の英雄かというとそうではない、藤堂に思い人を掠め取られて怒り、その藤堂の危機に「ここで見捨ててしまえば」という思いがよぎる。しかし永倉は藤堂を守る。女に押しが弱く、どうにも器用ではないが、純粋朴訥、信念のとおりに生き、戦い、そして家族を思い、そのために泣いた人間味あふれる永倉に惹かれながら読んだ。

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    2012年11月24日
  • 江戸の味を食べたくなって

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    『グレーテルのかまど』で紹介されてて、ずっと気になっていた。日本の味とフランスの味が紹介されている。どちらも失われた、もしくは失われそうになっている風景なのだなぁ。古きよき時代というもの。

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    2012年11月21日
  • 剣客商売六 新妻

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    やったという感じ!

    このシリーズの全体がわかるだけに、ココで?早くない?という気にもなる。
    小兵衛の立ち振る舞いのかっこよさに改めて、こんな爺さんになりたいもんだと思う。

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    2012年11月21日
  • 剣客商売十四 暗殺者

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    ラストが秀逸。
    剣客者の思考としては当然か・・・。幸せになってほしい。
    小兵衛、老いを少しずつ感じる。

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    2012年11月17日
  • まんぞく まんぞく

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    池波正太郎先生の作品です
    独りの女剣士が生まれた理由を
    過不足なく語り、師やが狭い未熟さでさえ
    ゆとりや愛情を感じさせる筆致で一気に
    読ませる

    佐々木美冬のコトがチラリと書いてあるのが
    面白かった♪

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    2012年11月13日
  • 剣客商売十六 浮沈

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    田沼意次の時代が大きく変化していく。
    小兵衛も66歳となり 振り絞る力が・・・せつない。
    26年前 滝久蔵の助太刀をした。
    そのことで 滝久蔵は評価されて出世するのであるが。
    しかし、薄汚れた 滝久蔵を見つけるのだった。
    借金を 踏み倒そうとする。

    一方 助太刀をしてきった 山崎勘介の息子 勘之介にであう。
    その 勘之介の 潔さ 礼儀正しさに 小兵衛は驚く。

    借金を踏み倒された 平松多四郎は その顔ゆえに
    処刑されてしまう。
    女郎と遊ぶ息子 伊太郎は 滝久蔵は問題にせず
    さらし首になっているのを 取り返そうとする。
    小兵衛は それを手伝う。

    小兵衛は 凛として 無外流の 霞の剣を 大治郎

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    2018年03月10日
  • 剣客商売十二 十番斬り

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    この物語を 気楽に読んでいたが
    小兵衛が まさに 私と同じ世代。
    大治郎が 嫁をもらい 初孫ができる。
    60歳はじめの小兵衛の複雑な心境が みょうに 気に入るのだ。

    40歳年下のおはるを 嫁にもらい
    質素で慎ましやかで おはるの愛情につつまれながら
    食べ過ぎて おなかを壊したり 
    おはるの膝で お昼寝をしている・・・・
    そして 旗本たちの ふがいなさや
    ふとどきな浪人を こらしめ、
    大治郎の成長を じっくりと見つめる。

    小兵衛はいう
    『剣術もやめて 年を老ってしまうと どうも退屈で仕方がない。
    だから、ついつい人事へくびを突っ込みたくなるのであろうよ。』 

    『万(よろず)、よけいな事をし

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    2018年03月10日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    小兵衛が主人公だったのが
    徐々に 大治郎の 活躍が目立つというような感じを受けた。

    人は 過酷な運命に 翻弄されていくのだろう。
    バカ殿の所存で 自分の人生を変えてしまう。
    そんなことが 江戸時代には 往々にしてあった。
    「秘密」の 谷口友之助の なんともいえない運命。
    そして 子供に討たれる 庄三郎。
    オトコの大儀は ささやかでも 自ら責を負う。
    そういうことを どっしりと 伝える作品だった。

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    2018年03月10日
  • 剣客商売番外編 ないしょ ないしょ

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    お福は 両親をなくし 不遇な中で 新発田の町道場ではたらき、
    理不尽にも 乱暴される。
    その町道場主 神谷弥十郎は あるオトコ 松永市九郎 に
    ころされる・・・・。
    五平とともに お福は よるべなき ところで
    成長していく。たくましく そして どっしりと。
    しかし、いつも不幸なのだ。
    男たちは 最後のともし火をかがやかせ 安らかに死んでいく。
    三浦平四郎、五平、倉田屋半七の人生が切り立つ。
    老いてのち どのように 人生を生きていくのか
    「人は死ぬために生きる」という 池波正太郎の言葉が
    重く それぞれの人物が 死 に直面し、命を落としていく。
    小兵衛の 卓越した 人生観が お福を 不幸から救い

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    2018年03月10日
  • 剣客商売八 狂乱

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    狐雨が 面白かった。
    白い狐が うつることで 又太郎が変化する。
    そして 3年の間に 上達しようとする。

    剣の道は 体格だけでなく 好きだというだけでなく
    『すじ』がよくなくてはいけない。
    ただひたすら 練習に励めば 上達するが・・・
    つよい というのとは また 違うのだ。

    石山甚市は・・・
    剣が強いがゆえに 疎まれる。
    自分にもそれが わかるので ストレスがたまり
    暴走する。
    それを理解する 小兵衛だが。

    杉原秀はいいなぁ。
    行動力もすっきりしている。

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    2018年03月10日
  • 剣客商売三 陽炎の男

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    時代小説は 読みにくいから と思って敬遠していたのだが
    この剣客商売の読みやすいことは 驚くばかりだ。
    するする と 肩のチカラを 抜いて 読めてしまう。

    ライトノベルだという批評もあるが、気分的には
    ライトノベルに近い。

    秋山小兵衛が かならず 問題を解決してくれる。
    田沼意次を借りちゃうところが なんとなく 面白くないが
    江戸時代だから しょうがないのか。

    剣客商売三 になったら、小兵衛の息子 大治郎の
    成長ぶりが めざましい。
    『父上だったらどうするのだろうか』と
    考えるところが 一歩前進したのだろう。

    人を殺すには 刀で どうやって殺すのだろう
    と常日頃 おもっていた。
    心臓を

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    2018年03月10日
  • 剣客商売番外編 黒白(下)

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    波切八郎が 主人公だが・・・・
    波切八郎の真剣勝負相手の
    秋山小兵衛 が 全体の基調を作る。

    池波正太郎をはじめて読んで
    どうなっているのか よくわからなかったが
    秋山小兵衛が 剣客商売 の主人公で
    この黒白は スピンアウト作品 とも言うべきもの。

    あっという スゴ技 をもつ 秋山小兵衛。
    どこで、身に着けたのか・・・がわからぬが。

    自分の信ずる 剣の道を 外れることで、
    どんどんと 落ちていく。
    そのとめようもないほどの 悔しさが
    波切八郎 を苦しめる。

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    2018年03月10日
  • 剣客商売番外編 黒白(上)

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    はじめて 池波正太郎の本を読む。

    次々に いろんな人が出てくるので・・・
    読みにくいなぁ。
    波切八郎 という 無垢な剣客が・・・・
    純粋培養されすぎた 剣客 ということだろう。

    物語のテンポがよく読みやすい小説だ。
    それが 何よりも楽しい。
    時代小説も 結構いけるね。
    時代劇の独特の表現が オツ である。

    これで だいぶ 読むことができる本が うまれた。

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    2018年03月10日
  • 剣客商売十三 波紋

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    ネタバレ

    剣客商売もはや13巻。あと5冊くらいか・・?

    巻を追うごとに老いが感じられる小兵衛さん。
    本巻も随所に出てて冬より夏がツライだの言ってるし、序盤に出てた好奇心旺盛な素振りも少なくなてきたように思う。なんとも寂しい限り。

    今回は「波紋」という巻名の通りいろいろな人の生きざまがお互い様々に干渉しまう様があってなかなか趣深い。

    大治郎と三冬さんの登場が少なかったのがちょっと残念。

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    2012年10月22日
  • 火の国の城(上)

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    忍者物の歴史小説は何度か読んだことあるが、池波版忍者小説は非常に詳しい。甲賀・伊賀の違いから、技の説明が詳しいことから、戦いのリアルさが伝わってくる。そういった点で、この小説はすごく面白い。
    ストーリーとしては、関ヶ原以降の世の中にあって、豊臣と徳川の仲を取り持つ加藤清正に付く丹波大介を中心として進む。先に説明した忍者の動きと、加藤清正をサポートする大介の心理、それに、徳川の世の中にきまった時の、徳川、豊臣、真田、加藤を取り巻くストーリーを楽しめ。

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    2012年10月21日
  • 剣客商売十 春の嵐

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    読み始めてびっくり。長編ではないか。
    ハラハラ、そして、もどかしい思いをしながら、読み進めました。
    総力戦で、見えざる敵と戦う。堪能致しました。
    不二屋の芳次郎、いい味出してるなー。

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    2012年10月17日
  • 鬼平犯科帳(二十三)

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    ネタバレ

    ついにあの小柳安五郎が…!
    こつこつ集め続けてきた鬼平も次巻がいよいよ
    最終巻。しかも未完で終わってると思うと
    なんとなく手に取るのを躊躇してしまうほどさみしい。

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    2012年10月14日
  • 雲ながれゆく

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    ネタバレ

    女性が主人公の話はめずらしいなと思った。主人公のお歌が仕事に恋に悩みつつ、一歩一歩進んでいくところがよかった。義弟のダメ男ぶりが最後にはやはり思いもしなかった道へすすむというところもダメだけで終わらず、話の流れからいってお店を継ぐという終わりじゃないところがよかった。朝の通勤電車で読んでいたが、話に引き込まれ降車駅まで熟読した。

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    2012年10月06日
  • 池波正太郎の銀座日記[全]

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    80年代「銀座百景」に書かれた日記エッセイ集。 健啖家で美味しいものが大好き、時間ができると銀座に通い、映画を観、 馴染みの店や時には新しい料理屋を見つけ入ってみて「旨い」「まずまず」 「まずい」。 それから少しの買い物をして帰ったら執筆。という日常がつれづれと書かれているだけなのですが、昭和銀座風物誌の ような趣があります。古本屋で見つけてから、何度も何度も読み返してしまう好きな本。銀座という場所や食べる事・呑む事が単に「好き」というより、自分の生活の中でとても大切にされていた事が伝わってくる。

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    2012年10月03日
  • 剣客商売四 天魔

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    相変わらず読みやすい。
    するするとなんの抵抗もなく安心して読み進められる。
    安心=緊張感のなさ、につながる部分もあるけれど、このシリーズはこののんびりした感じがいいんじゃないかな。
    ご飯もおいしそうだし!

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    2012年09月22日