池波正太郎のレビュー一覧

  • 鬼平犯科帳(五)

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    このシリーズを読み始めているが。
    この作品は、池波正太郎のアブラがのっている感じを受けた。
    鬼平が、盗人を見つける勘の良さは、いつものことであるが、
    密偵を使っての捜索は、鬼平の人柄と人徳によって、自然と強化されて行く。
    何よりもすごいのは、人に対する情に基づいた対処方法。
    深川・千鳥橋;大工の万三は、病があり、見取り図を売っていた。
    乞食坊主;いのちがけの井関録之助
    女賊;瀬音の小兵衛は、盗人の足をあらい、息子幸太郎のことを案じていた。
    密偵のおまさは、幸太郎を探す。
    おしゃべり源八;記憶喪失となった源八
    凶賊;足を洗った九平は、鬼平に惚れる。九平の芋膾はおいしい。
    芋なますの作り方。
    里芋

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    2013年04月07日
  • 鬼平犯科帳(十五)

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    1巻からずっと読み続けて15冊目。特別長編。短編よりも凝った設定ではあるが、いつもの簡潔な小気味よさがなく、ひねりすぎの印象。

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    2013年04月06日
  • 鬼平犯科帳(四)

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    やはり、江戸を舞台にした方が、鬼平のキャラクターが、
    浮き立っていい。
    鬼平が、どう判断するのかというところが、
    鬼平の人柄というか、モラルがあって、楽しめる。

    盗みは、リーダーによって、かなり、人となりが出る。
    いぬとしての おまさの活躍が、鬼平への思いもあって、
    危険なところまで、踏み込んで行く。
    血闘での、犬の仕事。囮捜査としての夜鷹になる。
    鬼平にためには、死をもいとわないというのが、
    にじみでてくる。

    おみね徳次郎のコンビは、お互いの素姓を知らず、
    相性がいいことが、仇となる。
    上杉謙蔵の腕は確かだが、外見で判断される。
    そのことが、自分自身も浮かばれない。そんな悲哀がにじみ出る

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    2013年04月01日
  • 鬼平犯科帳(三)

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    火付盗賊改方の長谷川平蔵が、休養のために、
    お役御免となって、身体を治したり、
    若い時に、父親と一緒に行った京都へ、
    ゆったりと旅行をしている間に、次々に遭遇する事件を、
    描いた物語。

    木村忠吾を、ともに連れていくが、
    木村忠吾が、おとよに夢中になり、それを平蔵に知られたりした。
    平蔵も、若い時には、おとよと関係があった。
    おとよは、盗賊の女房で・・・。
    左馬助の登場で、平蔵が、命拾いをするが、
    左馬助は、命の恩人と恩をきせる。

    江戸時代の人間模様が、何とも言えずよい。
    久栄のきりりとした態度も、女は男次第といいくだりも、
    江戸時代の人間の強さを知る。

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    2016年08月04日
  • 剣客商売十六 浮沈

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    剣客商売(1)からずっと読んできましたが、作者急逝のため未完。池波さんの晩年が近くなるにつれ、作品にも読み終わった後、一抹の暗さが残るようになったと思います。総評で★4。

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    2013年03月11日
  • 鬼平犯科帳(二十二)

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    20130310 これで最終回でも良いような内容。シリーズの全ての要素が詰まっていて重いけど読んでしまう。

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    2013年03月10日
  • 剣客商売番外編 黒白(上)

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    時代小説。「剣客商売」シリーズ番外編。上下2巻。

    小兵衛の若かりし頃(32歳~)、剣客・波切八郎との出会いとそれぞれの過ごした日々が描かれている。

    波切八郎と真剣の勝負を約束した小兵衛は、勝負に勝った暁には、師の道場の後をつかず自らの器にあった道場を開き、お貞と夫婦になろうと思い、精進している。
    しかし波切八郎の方は、ふとしたことから剣の道を踏み外して黒幕からの刺客として動くことになる。そのため小兵衛との約束も果たせなくなり・・。

    冒頭から小兵衛ではなく、波切八郎のことがたくさん書かれており、その合間に小兵衛の今は?というような書き方になっているので初読の折は少し読みづらかった。

    もう

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    2013年03月08日
  • 黒幕

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    戦国の世を中心とした短編11の作品。女性でありながら戦乱の世で毅然と生き抜く逞しさや強さに感動する「猛婦」、「夫婦の城」が良かった。また、時代背景が違う「開花散髪どころ」では幕末の志士たちの不思議な運命や実直さを感じる。

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    2013年03月01日
  • 剣客商売 1巻

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    ネタバレ

     さいとうプロ版よりも剣客商売には大島やすいちの絵が合っていると思う。柔らかな線で池波正太郎の世界をしっかり再現。

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    2013年02月28日
  • 食卓の情景

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    池波さんって、本当に食べる事が大好きだったんだなァ。
    出てくる料理に時代を感じます。

    池波さんのご贔屓のお店って今もやっているのでしょうか。一度食べてみたいです。

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    2013年02月20日
  • 剣客商売十三 波紋

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    時代小説。「剣客商売」シリーズ第13弾。5作。

    「消えた女」「波紋」「剣士変貌」「敵」「夕紅大川橋」

    「波紋」で傘徳の手下、岩戸の繁蔵が活躍。
    「夕紅大川橋」では小兵衛の兄弟弟子の内山文太、医者の横山正元などが登場する。
    1遍が少し長く登場人物も増え、1度読みでは読み落とすことが多かった。
    「敵」の中沢春蔵が爽やか。

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    2013年02月19日
  • 剣客商売十六 浮沈

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    剣客シリーズ・16 事実上の最終巻
    池波さんが亡くなられたので これがラストになるわけですが・・
    3大シリーズは全てその状態なわけですが その中でもこの剣客商売は
    一番後引かないシリーズだったかなと 個人的に思います

    まあ もともと内容的にはつらつというか前向きな雰囲気を纏った作品ですからね^^

    そろそろ剣客商売 読み直ししてみようかな? と思ってます^^

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    2013年02月10日
  • 剣客商売九 待ち伏せ

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    時代小説。「剣客商売」シリーズ第9弾。7作。

    「待ち伏せ」「小さな茄子二つ」「ある日の小兵衛」「秘密」「討たれ庄三郎」「冬木立」「剣の命脈」

    前巻「狂乱」もそうだったが、最後にしんみりさせられる話が多い。ひとつひとつは面白いけれど全部だとちょっと。爽快な一話が欲しかった。「秘密」と「討たれ庄三郎」は、秘密が大治郎、討たれ~が小兵衛が剣客に「見込まれた」話。とても似ている。この2作と表題作が好き。

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    2013年02月08日
  • 雲ながれゆく

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    読んだあとの何とも言えない清涼感。
    29歳 歌子。夫を3年前になくす。
    和菓子屋のおかみさん。福太郎という跡継ぎが、頼りない。
    実家に戻ろうとするが、しかし、和菓子屋を続けるために、
    努力をする。
    そんな歌子が、雨宿りした小屋で、ある男に、
    襲われてしまう。その男は、源吾という。
    あっという間の早技と眼光が鋭い。
    憎しみから、徐々に好きになっていく。歌子。
    自分でも、その変化に驚く。
    又太郎という武士が、敵討ちをしようとするが、相手は強すぎる。
    歌子は、源吾を紹介する。

    物語は、単純な構成であるが、歌子の思いが、
    場面場面で、際立ってくる。
    番頭 長助の必死な願いと思いがいじらしい。

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    2013年02月13日
  • 真田太平記(十一)大坂夏の陣

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    大阪夏の陣、自分の思うがままに戦をしたい真田幸村は、あと一歩のところまで家康軍を追い詰めるも、心半ばで敗れてしまう。

    弟を心から理解しているが故に、敵対する道を選ぶ兄信之の苦悩や、最期まで運命を共にした幸村と佐平次の壮絶なラストに目頭が潤んだ。

    しかし、ここで信之の恋バナを出すのどうなんだろうw

    毎回楽しみに読んでいただけに、最終章を前にこの物語が一つの区切りをつけているようでただただ哀しい。

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    2013年01月28日
  • 梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)

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    池波正太郎さんの急逝で未完となった藤枝梅安シリーズの最終話です。巻末の梅安余話は池波先生の考え方が再認識されます。
    死を意識し、この先梅安はどうなるのだろう?と、期待しながら読み進めてきた読者に池波先生は宿題を与えたのかもしれません。
    結局、梅安も命を拾いました。

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    2013年01月24日
  • 鬼平犯科帳(十七)

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    20130120 このあたりから終盤にむかうのか?鬼平が疲れを見せるのが寂しい。スーパーマンでは無いという所が続けて読んでしまう理由かも。

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    2013年01月20日
  • 英雄にっぽん

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    歴史小説って実は面白いんだ!と衝撃を受けました。今までも何度か読んだジャンルですが、いまいち面白くなく歴史小説って苦手だなと感じていましたが、誤解でした。池波正太郎いいですね。
    脚色はありそうですが、鹿之助の波瀾万丈の人生に(共感はできなかったけど)引き込まれました。最後はちょっと切なかった^^;

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    2012年12月24日
  • 鬼平犯科帳(十三)

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    20121208 シリーズの円熟期。疲れがちな平蔵が気になる。一本眉は少し変わったストーリーだったが印象に残る。

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    2012年12月08日
  • 雲霧仁左衛門(前)

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    七化けお千代が、何とも言えないほどの
    色っぽい雰囲気で、かかれているのが、すごいね。
    表現の仕方が、並々ならぬものがある。
    松屋吉兵衛のお千代への溺れ方の描写もいい。

    雲霧仁左衛門の仕事が、4年も5年もかけて、
    おこなうことが、すごいね。
    それは、何よりも、人を殺めないというポリシーに、
    もとづくもの。
    得体のしれない雰囲気を醸し出している。
    お千代が、心ときめかせるのも、無理はない。

    それぞれの人物が、生き生きとしている。
    木鼠の吉五郎 確かに、右腕的存在。
    因果小僧六之助 若くて短い刃物の使いて。お千夜に惚れる。
    ちょっと、てぬかりが・・・
    三坪の伝次郎 イライラしている。
    山猫の三次

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    2013年02月13日