池波正太郎のレビュー一覧

  • あほうがらす

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    人間の不思議さを描いた11編の短編をちりばめた一冊。なかでも私は忠臣蔵の悲劇の主人公浅野内匠頭の二面性を描いた「火消しの殿」が面白い。

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    2014年05月03日
  • さむらい劇場

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    主人公の榎平八郎は妾腹に生まれた厄介者ということで、鼻つまみ者となっている。そして平八郎は実の父親の命令で命を狙われる。その危機を脱した平八郎は周りの数多くの先人に助けられ、又育てられ最後には妾腹ながら榎家を継承し我が意を得る。
    「男というものは、それぞれの身分と暮らしに応じ、物を食べ、眠り、かぐわしくもやわらかな女体を抱き・・・・・こうしたことが、とどこおりなく享受できうれば、それでよい。いかにあがいてみても人は・・・・・つまるところ男の一生は、それ以上のものではない。人にとって、まことに大切なるは天下のだいじではのうて、我が家の小事なのじゃ。」

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    2014年04月25日
  • 上意討ち

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    池波正太郎短編傑作集と言っていい作品で11の短編からなっている。なかでも「剣友 渡辺曻」、「色」、「龍尾の剣」は新選組の近藤、土方、永倉らの姿が異なった視野から描かれ楽しめる。

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    2014年04月18日
  • 新装版 娼婦の眼

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    「池波正太郎には珍しい現代小説」というが、舞台となっているのは昭和30年代の東京と大阪であり、今となっては“現代小説”と呼べるのか微妙なところだ。
    しかし、時代が変わってもこの人の描く男と女の機微はやはり素晴らしい。
    連作短編というか、個々の話の登場人物が少しずつ重なり合っているのも粋な感じだ。

    ところで当時の貨幣価値というのはどのくらいだったのだろう。
    一晩2万も3万もとる高級娼婦――1回3万とか5万とかで援交する現代の女子高生なんて足下にも及ばないに違いない。

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    2017年06月09日
  • 闇の狩人(下)

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    江戸の暗黒街を舞台にした長編。記憶を失った浪人、その浪人を助けた盗賊、それから江戸街を仕切る香具師の世界。池波正太郎氏の描く江戸の大パノラマ世界、人と人との繋がりが現代の我々にも、よくわかる作品。

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    2014年04月03日
  • 闇の狩人(上)

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    「闇は知っている」に続く江戸の暗黒街を舞台にした長編。
    記憶を失った若い浪人のその後の生活、数奇な運命をとおして仕掛人として江戸の町で暗躍する姿が・・・。
    下巻への関心が高まる。

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    2014年04月02日
  • 雲霧仁左衛門(後)

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    盗賊側に狗を送り込む火付盗賊改にも離反者を作りこむなどスパイ戦の様相を呈している。
    雲霧の大いなる野望から察するにやはり主役は盗賊側。ラストは驚くべき展開。

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    2014年03月23日
  • 剣客商売番外編 黒白(下)

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    「剣客商売」番外編 黒白 剣客ファン必読の一冊。
    対照的な二人の剣客、秋山小兵衛と波切八郎を描き小兵衛の若き姿を読み手の我々に与えてくれる。
    対照的と言えば、登場する二人の女性お信とお貞も同様だ。
    更に「剣客商売」に登場するおなじみの人物が数多く登場するので、読み手には堪らない。

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    2014年03月17日
  • 剣客商売番外編 黒白(上)

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    この「黒白」は剣客商売の秋山小兵衛の若いころを描いていて、作者の池波さんは「剣客商売」が始まってから10年後にこの長編を書いたそうです。
    小兵衛の若い姿をも読者に紹介したくなったのでしょうね。
    この作品を読み終えたら蕎麦を食べたくなったので、その名も「小兵衛」というお店に行ってきました。

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    2014年03月15日
  • 男の作法

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    GOOD

    ファーストクラスに乗る人が機上で読む本、というわけで読んだ。職場のお偉方と接触機会が多い人は一回読んどいた方が良いかも。

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    2014年03月14日
  • 雲霧仁左衛門(前)

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    池波先生でいうところの正統派盗賊と主役然とした人はいないが正義に燃える火付盗賊改との戦いを描いている作品。
    両サイドともに魅力的なので、勝者が誰か予測が難しく先が気になります!

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    2014年03月12日
  • 剣客商売番外編 ないしょ ないしょ

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    池波作品には決して多くない「女」を主人公にした作品。3大シリーズ「剣客商売」の番外編として登場したが、池波ファンには「鬼平」「剣客商売」「梅安」に登場する人物、お店が描かれ思わずニヤリ。

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    2014年03月11日
  • 梅安乱れ雲 仕掛人・藤枝梅安(五)

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    白子屋一味との壮絶な死闘!
    他の作品よりも緊張感がみなぎっている。
    なんといっても今回は田島。善と悪の彼岸の極地。

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    2014年03月09日
  • 新装版 娼婦の眼

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    高級娼婦とそれを斡旋する男を描き、赤線廃止後の時代の日本の姿を10話の連作で表した池波さんには珍しい現代小説。登場人物には池波さん本人の当時の環境が反映させて描いており、池波ファンには思わずほくそ笑んでしまう。
    その後の池波作品「鬼平」、「剣客商売」、「梅安」などにこの作品で書かれている娼婦や男たちの人間像が巧みに影響しているのが解る。

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    2014年03月03日
  • 鬼平犯科帳(十三)

    購入済み

    鬼平犯科帳

    よい

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    2014年03月01日
  • 鬼平犯科帳(二十四)

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    ネタバレ

    鬼平犯科帳最終巻。
    なんか薄いと思ったら「著者逝去のため未完」の文字。
    池波正太郎最後まで書き上げたかっただろうな。

    しかし鬼平カッコよすぎる。
    賊を逃してしまったベテラン密偵の言い訳を聞いて「それはいいわけというものだ」と嗜めておきながらも小判を一枚。
    やっぱ最高の上司。
    おやびんカッコイイよおやびん。

    鬼平はヒーローではなく、悪人も火附盗賊改も人間、人情で築き上げる世界であることを感じさせる世界観が良い。

    そして前巻がレズ話だったが、今度は賊に女房かどわかされた挙句にNTR髪結い屋。

    NTRされた男を慰める為に平蔵が「女房はあきらめろ。よいか女というものは所詮...」と言いかけよう

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    2014年02月24日
  • 殺しの掟

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    昨日から、雪で外に出られなかったので、以前に読んだ本を再読。池波正太郎の本はおよそ読んでいるが、いつ読んでも、何度読んでもいいものだ。梅安シリーズの前に、必殺シリーズを予感させる短編集。仕事をする人、元締め、女、それぞれの気持ちがこもっている。

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    2014年02月16日
  • 真田太平記(七)関ヶ原

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    関ヶ原の戦いの巻。

    「人の世は、何処まで行っても合理を見つけ出すことが不可能なのだ。」

    どうしようもない流れに、押し流されていく人々の姿が映し出される。

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    2014年02月15日
  • 男の系譜

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    池波正太郎の話したことを本にするので
    池波正太郎の話し言葉を大切にしようという意図が見える。
    わかりやすく その人柄や 評価をする。
    歴史的な人物を 自分のものとして 語ることができるのは
    さすが 池波正太郎。こつこつと積み重ねた結果として
    人物を見る目が できているようなきもする。
    この作品は 池波正太郎を知る上でも重要な鍵となる。
    どんなオトコを 立派と思っていたのか。
    そして,現在の日本を 憂う 言葉が 痛い。

    戦国篇
    年中 戦争が続き気が高ぶり、血がたぎっていた。
    そして,死にいつも向き合っていた時代。
    死ぬ覚悟をすることが必要だった。
    現在は「死というものをひたとみつめることがない

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    2014年02月07日
  • 剣客商売八 狂乱

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    狂乱は、石山甚市の生涯が悲しくて切ない。溜りに溜まった狂気が噴き出しても、最期に心の平和を求めたか。

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    2014年02月04日