池波正太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
主人公の榎平八郎は妾腹に生まれた厄介者ということで、鼻つまみ者となっている。そして平八郎は実の父親の命令で命を狙われる。その危機を脱した平八郎は周りの数多くの先人に助けられ、又育てられ最後には妾腹ながら榎家を継承し我が意を得る。
「男というものは、それぞれの身分と暮らしに応じ、物を食べ、眠り、かぐわしくもやわらかな女体を抱き・・・・・こうしたことが、とどこおりなく享受できうれば、それでよい。いかにあがいてみても人は・・・・・つまるところ男の一生は、それ以上のものではない。人にとって、まことに大切なるは天下のだいじではのうて、我が家の小事なのじゃ。」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ鬼平犯科帳最終巻。
なんか薄いと思ったら「著者逝去のため未完」の文字。
池波正太郎最後まで書き上げたかっただろうな。
しかし鬼平カッコよすぎる。
賊を逃してしまったベテラン密偵の言い訳を聞いて「それはいいわけというものだ」と嗜めておきながらも小判を一枚。
やっぱ最高の上司。
おやびんカッコイイよおやびん。
鬼平はヒーローではなく、悪人も火附盗賊改も人間、人情で築き上げる世界であることを感じさせる世界観が良い。
そして前巻がレズ話だったが、今度は賊に女房かどわかされた挙句にNTR髪結い屋。
NTRされた男を慰める為に平蔵が「女房はあきらめろ。よいか女というものは所詮...」と言いかけよう -
Posted by ブクログ
池波正太郎の話したことを本にするので
池波正太郎の話し言葉を大切にしようという意図が見える。
わかりやすく その人柄や 評価をする。
歴史的な人物を 自分のものとして 語ることができるのは
さすが 池波正太郎。こつこつと積み重ねた結果として
人物を見る目が できているようなきもする。
この作品は 池波正太郎を知る上でも重要な鍵となる。
どんなオトコを 立派と思っていたのか。
そして,現在の日本を 憂う 言葉が 痛い。
戦国篇
年中 戦争が続き気が高ぶり、血がたぎっていた。
そして,死にいつも向き合っていた時代。
死ぬ覚悟をすることが必要だった。
現在は「死というものをひたとみつめることがない