池波正太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
鬼平犯科帳 二冊目。一冊目よりちょっと作者に容赦がでてきたというか、この登場人物が一冊目に出てたらもっと破滅しただろうなーと思ったり(笑)
テレビで放送されたものも見てみました。
吉衛門版と萬屋錦之助版各2話ずつ。
吉衛門は格好良くて「鬼」と言う感じではなかったかなあ。むしろ上司だったら頼りになりそうなお方。そしてエンディングのジプシーキングスの曲が格好いいですねえ。江戸時代の捕り物帳とメキシカン音楽がこんなにあうなんて。
萬屋錦之介も演じていたのは知らなかったのですが、こちらの方が「鬼」ですね。しかし「小太りの浪人風」ではないですね(笑)。観た回が一巻で読んだ話で原作の人物は原作イメージ通りでよかったですが、原作で他の人物の活躍の場と名台詞が鬼平の独壇場となっていた、連続テレビの事情か(笑)
★★★
「鬼の平蔵がお役目を務めている間はとても江戸でお盗み(おつとめ)はできねえ」。鬼平暗殺に失敗した”蛇(くちなわ)の平十郎”は、ついに大仕事を決意する。
平十郎のやり口は残虐だ。大金のため盗みに入った家の住人を皆殺す。
こいつだけは許せない、鬼平の捜査の目が広がる。
/「蛇の目」
鬼平の部下、木村忠吾は遊び茶屋で知り合った女に夢中。
のんびりしてすっとぼけて仕事も有能とは言い難い忠吾がさらに女に狂ってさあどうなる。
/「谷中・いろは茶屋」
お富は掏摸の養父に育てられた凄腕の掏摸師。
今では足を洗いこじんまりと幸せな暮らしをしている。
だがお富の過去を知る男に金を強請られ、過去の腕を振るうことに。
始めは仕方なく始めた掏摸だが、次第に快感も思いだし…。
/「女掏摸お富」
鬼平をてこずらせた妖盗葵小僧。
目を付けた家の知己の声色を使い入り込み、女を犯して大した金も盗まず消える。旗本のような着こなしに高々とした鼻、紋付の紋は葵の紋、ふざけた戯言で女を犯す。葵のご紋を謀るとは徳川治世を愚弄するが行為。
鬼平の全力の捜査にもかかわらず、せせら笑うように押し込みを続ける葵小僧一味。
/「妖盗葵小僧」
押し入られた家のおかみが犯されたと噂が立つと見物人が押し寄せ、堪らなくなったおかみが実家に帰ると実家に見物人がおしよせ…、
セカンドレイプという言葉やそれが人を傷つけるという概念ができたのはほんの近年だなあとつくずく。
もと盗賊の弥市は、鬼平の与力佐島忠介の人柄に惚れ密偵となった。
所帯を持ち思いもしなかった平穏な日々を過ごしている。
だが弥市を恨む盗賊が江戸にもどったと知った弥市は…。
/「密偵」
お騒がせの木村忠吾がまた女に惚れた。今度は素人娘。所帯を持つところまで考えている。ところがこの娘の父、実は往年の大盗賊だったから鬼平たちが動き出す。役に立つのか立たないのかよく分からん忠吾の騒動ははたしていかに。
/「お雪の乳房」
大店の隠居と言った風体の万五郎だが、実はもと大盗賊、荒稼ぎと急ぎ働きで多くの血を浴びてきた。
そんな万五郎もついに病に倒れ、内縁の女に金の隠し場所を知らせるが…。
/「埋蔵金千両」
まあ金を巡ってすったもんだで人間心情はかなりドロドロなはずなのに案外さっぱりした結末…なのかなあ。
★★★ -
Posted by ブクログ
会社の方から鬼平犯科帳全24冊いただいたのでちょっとずつ楽しんでゆく。
鬼平はドラマを見たことも漫画を読んだこともないのですが、
それでも中村吉衛門の二枚目っぷり、さいとうたかお絵の強面っぷりがすぐ浮かぶくらい。
原作でもそのイメージで読もうとしたら、”小太りで笑うと深い笑窪が浮かぶ穏やかな風貌の持ち主で、市中見回りの時はどこのくたびれた浪人かと思われるような服装”だというのだから、私の吉衛門&さいとうたかおのイメージからうまく変換できずちょっと混乱(苦笑)
そんな穏やかな見かけの平蔵だが、若い頃は力に任せての暴力沙汰やら遊蕩三昧やら女遊びやら一通りの悪さは経験し、剣の技は常人をはるかに凌ぎ、盗人を捕まえれば自らが熾烈な拷問を加えて自白させるというかなりの剛健な男。
そんな鬼の平蔵、鬼平が江戸の盗人たちに睨みを利かす短編集。
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盗賊追捕のお役目の十蔵が出会った盗人の妻。
そのころ火付け盗賊改めの新たな御頭として、鬼平の異名を持つ長谷川平蔵が赴任してきて…
/「唖の十蔵」
市中警備の解説など、ご挨拶代わりの一作か。
鬼平は、かつて父の屋敷のあった場所で過去に思いを馳せる。
再会したかつての剣の友。そしてかつて憧れた女性は今では盗人の女房となっていた。
/「本所・桜屋敷」
鬼平の生い立ちが紹介されるエピソード。
元盗人の粂八は、かつて自分の親分であった丹兵衛の新たな強盗の噂を聞く。かつては「人を殺さない、女を手込めにしない、貧しいものからは盗まない」の仁義溢れる盗賊だった。しかし今では目を付けた屋敷に押し入り皆殺しにし女は犯す最低のクズ野郎となっているという…。
/「血頭の丹兵衛」
盗人集団同士で手下の貸し借りしたり、大掛かりだと数年かけて家に入り込んだり、その後の換金方法など…当時の盗人のやり口が描かれていく。
小料理屋の亭主岩五郎は、かつて盗人一味だった。
岩五郎の元に仕事の話が舞い込み…
/「浅草・御厩河岸」
生きるために運命は過酷だったり、弱者は生きづらかったり、ちょっとの偶然で命運が崩れたり…
盗人を隠居したはずの蓑火の喜之助は、自らの血をたぎらせる女に出逢い、昔の仕事へと戻ろうと…
/「老盗の夢」
女の私からすれば「な~にやってんだ」と思わないでもないんですが、男性からすると気持ちは分かるのでしょうか?
親の仇討のため国を出た男は、それから二十四年、殺しで生計を立てていた。
血の匂いを隠すための香油を纏い、狙うは長谷川平蔵…
/「暗剣白梅香」
盲按摩を装う彦の市は、狙う屋敷に入り込み、中から盗人仲間を手引きする役目。
そんな彦の市は、情人としている女に間男がいると知り…
/「座頭と猿」
鬼平は、かつての女に声をかけられる。女は昔の男たちを強請り同然で金を得ていた。そこに便乗する浪人崩れの無法者たち。
/「むかしの女」
鬼平は、捕えた盗人たちを働かせる施設を管理してもいますが、
働かせることも改心させることもおとなしくさせることも全く不可能な悪党どももいるといいます。
P301「雷神党のような浪人崩れには打つ手がないのだよ。おそらく大丸屋へゆすりをかけたのもこいつらだろうが…そのゆすり方ひとつ見ても分かる。まるで獣だよ。世の中の仕組みが何も分かってねえのだ。獣には人間のことばが通じねえわさ。刈り取るよりほかに仕方はあるまい」
取り締まる相手の悪党たちの特性を瞬時に察し、捕えるか殺すか判断し、そして実行できるのが鬼平なんですね。 -
Posted by ブクログ
今巻も面白かったですー。
今回は、女絡みの事件は少なかったなぁ。
その分、読み始めから没頭できた。
最初の章『用心棒』は、平蔵様お得意のどんでん返しな結末で笑えましたー。
私だったら、自分の身分をすぐ明かしちゃうだろうけど、平蔵様のちょっとした遊び心で制裁しちゃうのはさすが。
『あきれた奴』は、小柳安五郎の独断での解決?で、なんとかめでたしで終わったけど、ほんとラッキーでした。
平蔵様だったら、どうこれを解決するのかなって思う。
今回は左馬さんの出番が多くて面白かったです。
子供っぽく純真でいて、それでいて豪快で良いキャラしてます。
そんな彼の新たな一面が読めた巻でしたー。
久しぶりの改方総出の大事件もあって読み応えあった。