池波正太郎のレビュー一覧

  • 鬼平犯科帳[決定版](七)

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    いつの時代もどんな職業も、きちんと長期的な計画を立てて努力の末に結果を求める真面目なタイプと楽をして他人を傷つけてでも己の利益だけを求めるタイプがいるのだなぁ…。

    己のなかにきちんとした芯がある人って素敵だな。
    鬼平さんは、若い頃遊びまわっていたのが良かったのかなぁ…。

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    2018年08月25日
  • 鬼平犯科帳[決定版](六)

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    今だったら経費で落ちそうなところも自腹でまかなう鬼平さんの仕事は大変だなぁ…と思いました。

    経費じゃないからこそ、細かいところまで目を届かせられるし、お金の使い方を公にしないで、やりたいようにやれるんだろうけれど…。

    今の国会議員のように抜け道わんさか、機密費で何やってんだか…、なクセに、実際はたいした仕事をしていないヤツらと鬼平さんは全然違うなぁ。

    オトコが惚れる男なんだろうね。
    このシリーズの魅力は、まさに鬼平さんの魅力に尽きると思いました。

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    2018年08月23日
  • 鬼平犯科帳[決定版](五)

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    悪人さえも魅了する長谷川平蔵さんの人間臭さが魅力的なシリーズの第5巻。

    悪いヤツは平蔵さんの胸三寸でいたぶって即刻処刑とか、ある意味まどろっこしさがなくて良いなぁ!
    冤罪ではない場合に限るわけだけれども…。

    犯罪者が生きているってだけで、被害者やその遺族はものすごいストレスになったりするし、今の日本も私的な報復を国家が禁じて、国が処罰権限を独占するのであれば、それだけ国民の感情に沿った対応をしないとダメだと思う。

    机上の道徳理論で、自分が犯罪被害に遭ったわけでもない理想主義をほざく自分が大好き人間の声も壊滅する必要はないけれど、そこばかり大きくとらえてもいけないと思いました。

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    2018年08月15日
  • 散歩のとき何か食べたくなって

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    昭和50年に書かれたグルメエッセイ。実在の店を紹介しつつ、古き良き時代や食事を懐かしむ描写が多い。40年程経っている現在はどれ位の店が残っていて、当事の味や雰囲気を残しているだろうと思う。

    浅草生まれで地元への愛着を強く感じるし、聞いたことのある店名も出てくる。ただ、新しいものを「味気ないもの」と言い切る点は同意しかねる。新しいものは古いものから生ずるのであれば、それも価値はあるのではないか。

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    2018年08月14日
  • 鬼平犯科帳[決定版](四)

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    基本的に『鬼平~』さんは、オジさんたちがターゲットなので、絶対間違いなく各お話にエロなシーンがありますね。
    巻末解説の佐藤隆介さんが書いているように「女にはわからない男のためのハードボイルド小説」なのかも。
    まぁ、それが活劇モノとして、血の通ったものになっているのかもしれないけれど…。

    若い頃は暴れん坊で、結婚してからもしばらくは街中のたくさんのお姉ちゃんと楽しみまくり、家督を継いでからは頭も剣の腕も立ち、しっかりと仕事をしているという鬼平さんの設定も、中年男性にはあこがれる設定なのかもね…。

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    2020年05月20日
  • 鬼平犯科帳[決定版](五)

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    鬼平誕生50年を記念してより読みやすい文字の決定版として登場。後年、池波氏が著者自身の鬼平ベスト5に選んだ「山吹屋お勝」ほか全7編を収録。

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    2018年08月06日
  • 剣客商売十六 浮沈

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    2010年以降、読み進めてきた剣客商売シリーズも本書でラスト(番外編はあるけれど)。シリーズ全16巻は、どれも気軽に読み進められるとともに、一定以上のクオリティを常に保ち続けた素晴らしい作品群でした。

    本書は最終巻を意図して刊行されたわけではないようですが、解説でも述べられていたように最終巻として相応しい印象を受けます。それは、小兵衛をはじめ一部の登場人物が歿する年齢が作中で明記されているだけではありません。ひとつは、小兵衛や大治郎のよき庇護者といえた田沼意次の没落がついに訪れたため、小兵衛を取り巻く環境の変容が予期されること。ふたつめは、仇討が当たり前の物語において、あえてその道を選択しな

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    2018年08月03日
  • 鬼平梅安 江戸暮らし

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    池波正太郎の数冊のエッセイをぐうっと縮めたような小冊子。いくつか見たものもあったかもしらないが、どのみち、忘れているから、十二分に愉しめた。

    これが書かれた頃、藤沢周平は「普通の人」を意識して東京(江戸)の郊外でひっそりと暮らしていた。池波正太郎は東京オリンピック辺りから急速に無くなった江戸の名残を「嘆き」ながら、それでも江戸の粋を残した食を愉しみ、きちんとしたホテルに泊まって次々と名作を書いた。

    池波正太郎は最近の時代小説に時々見られるような、あからさまに時代の薀蓄を語るようなことは決してしない。むしろ彼があえて描かないものの中に、真に江戸を知っている者の「教養」があったと思う。

    ・天

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    2018年08月02日
  • 鬼平梅安 江戸暮らし

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    「鬼平」の味、「梅安」の暮らし、その粋と醍醐味!時代小説の人気キャラクターが生きる江戸の風物や食文化が蘇る、名エッセイ集である。

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    2018年07月25日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二)

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    ネタバレ

    「一の悪のために十の善がほろびることは見逃せぬ」
    「悪を知らぬものが悪を取りしまれるか」

    ……と、大江戸の悪党をガンガン始末しまくる鬼の平蔵さんとその仲間たち。

    この巻に出てきた『妖盗葵小僧』は、今の時代だったら、こんな解決はできないと思えるお話でした。

    顔も性格も悪くて女性にモテない大馬鹿野郎が、美女のいる良家ばかりを狙って、その女性たちをキズモノにしていく。
    しかも、旦那さんや親の目の前で。

    それを正統なルートで裁くとなると、被害者である彼女たちがまた世間という魔物によって更なる被害を受けてしまう。
    それを苦に自殺を図る夫婦も出ちゃった。

    性根の腐ったコンプレックスの塊オトコは、

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    2020年05月07日
  • 鬼平犯科帳(一)

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    名前は聞いたことがあるけれど、実はよく知らなかった鬼平さんの世界。

    短いお話が進むにつれて、大きなお話がわかっていく構造で、これはハマるかも…。

    せっかく東京に住んでいるんだから、舞台にあるあたりを涼しくなったら散策してみたいな。

    今の司法と比べて悪人を証拠がなくても逮捕できるし、あっさりと処刑できるのがスゴイね。

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    2018年07月22日
  • 近藤勇白書

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    近藤勇の後半生は、幕府のため、新選組のためにあったと言っても過言ではない。
    強いところも弱いところも、驕り高ぶったところ、女に溺れたところも、全てをひっくるめて人間味溢れる近藤勇が描かれている。

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    2018年07月05日
  • 鬼平犯科帳<番外編> 乳房

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    ネタバレ

    「まるで不作の生大根をかじっているようだ」と初めての男に、もてあそばれ捨てられたお松。ある日偶然見かけて、お松はその男を絞殺してしまいます。男のその言葉が頭から離れないお松は自分に自信が持てず、危機を救ってくれた長次郎の勧めで“倉ヶ野の旦那”の世話になることにします。並行して話は鬼平と呼ばれる前の平蔵に移ります。平蔵はお松の話を耳にし興味を持ちます。そして勘蔵を殺したのはお松だと気付くのですが…。

    お松が捕まってしまうのか、平蔵がどうするのか気になりましたが、落ち着くところに落ち着きました。
    大店の後添えや医者の養女に、と望まれるお松は謙虚であり、罪を犯した分償いのため何事も一生懸命やる姿勢

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    2018年06月17日
  • 鬼平犯科帳[決定版](三)

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    決定版・「鬼平」第三巻。火付盗賊改方と役職を一度解任された長谷川平蔵は亡き父の眠る京都へ出かけるが、そこで・・・・?

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    2018年06月05日
  • 鬼平犯科帳[決定版](二)

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    鬼平誕生50年を記念して刊行された”決定版”。なかでも同心・木村忠吾(兎忠)から目が離せない「谷中・いろは茶屋」は特筆。

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    2018年05月31日
  • 殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)

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    時代小説を読むのは苦手で、例えば○馬遼太郎氏の作品あたりは全く合わないのだが、池波正太郎作品はその軽妙な語り口と魅力的な登場人物のゆえに大好きである。
    女はうそが人の形をしている、なんて登場人物のセリフにしれっと書いてあるあたりが何とも憎い。
    鮮やかにクールに仕事を終え、女を抱き、パートナーに慕われ…。そんな藤枝梅安は素直にかっこいいと感じる。
    それと、実に特異な仕事をする仕掛け人の日常に登場し、場面を彩る食事の数々…。読んでいておなかが減ってくる。

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    2018年04月28日
  • 鬼平犯科帳[決定版](一)

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    ドラマを見ていたクチ
    アニメ化で決定版を知り手に取る。
    ど定番のなかに、人情味と非情さを持つ
    鬼平の色気を堪能
    歳をとってきたんか俺…

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    2018年03月17日
  • 池波正太郎短編コレクション2夢の茶屋 暗黒時代小説集

    購入済み

    短いのを沢山は要らないと思います。

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    2018年03月17日
  • むかしの味

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    粋な本である。如何にも旨そうな料理の描写と池波正太郎氏のむかしの挿話が各店を訪ねたい気にさせる。・・・と現代の技術を使ってグルメサイト検索すると何れも高評価なお店ばかり。さすがは食通として名高い文豪である。しかし大切なのは味ばかりではない。丁稚奉公から文豪となった氏が語る料理への思い出は最高の調味料として効いている。回顧主義に走るのではなく、江戸っ子らしい感覚で「よいものはよい」とむかしの味と記憶を紡ぐ物語はなんだかほっこりさせられてしまう。

    余談ながら東京下町の老舗にお邪魔すると池波正太郎氏の写真がちょくちょく飾られている。自分の足で色んな店を訪ね歩き、気さくに写真に応じる氏の表情が浮かぶ

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    2018年03月14日
  • 人斬り半次郎 賊将編

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    薩摩の極貧武士の幕末、維新の活躍と凋落を通して、この激動の時代の流れを感じ、雰囲気を垣間見れる、とても面白い作品。
    今の大河ドラマでやってる西郷どんと被る所があるので、より一層面白く感じます。
    西郷隆盛はその人望の厚さが納得できるくらい、度量の大きい人なんだなと思いました。

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    2018年02月15日