池波正太郎のレビュー一覧

  • 鬼平犯科帳[決定版](十七) 特別長篇 鬼火

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    特別長篇「鬼火」という1冊でした。
    でも、普段から鬼平さんのお話はそれなりに続いているので、長いなぁ…とは思いませんでした。

    幕府のおじさんたちやそれなりの商家のおじさんたちは、自由恋愛じゃなかったからか、奥さんじゃない女性に子供を産ませたりしている人もいて…。

    このシリーズの主人公である長谷川平蔵さんも本妻じゃない方がお母さんだし、いろいろ複雑なんだね。
    ……ってことが根底にあるお話でした。

    まぁ、どんな環境で生まれ育つか、どんな人と出逢って共に生きていくかで同じ妾腹のお子さんでも全然違うのだなぁ。

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    2018年10月06日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十六)

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    うさぎの木村さんが奥さんをもらってさんざん惚気るくせに、一方で商売女性さんを喜んで買ったりする感覚がよくわからない。
    一部の男性にとって女性を求めるのはレジャーなのかな?

    一方で亡くなった奥さんを一途に愛している小柳安五郎さんみたいな人もいて、こちらは性格も実直だし、真面目でちょっと暗そうだけど、良い人っぽい。

    これまた同じ火付盗賊改方の一員のくせに、盗賊だったという女性の弱みにつけこんでさんざんその身体を弄ぶダメ男もいて、いろんな人間がいるなぁ~と感じた1冊でした。

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    2018年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十九)

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    霧の朝
    妙義の團右衛門
    おかね新五郎
    逃げた妻
    雪の果て
    引き込み女

    「妙義の團右衛門」また密偵が一人…。分かっていながら読み進めるのはすっきりしない。
    「逃げた妻」「雪の果て」木村忠吾の馴染みの店、治郎八に通う浪人 藤田彦七との話。
    「引き込み女」おまさが女賊 お元と再会。引き込みのはずなのにまさかの展開。磯部の万吉はまた出てくるか。

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    2018年10月02日
  • 鬼平犯科帳(十八)

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    俄か雨
    馴馬の三蔵
    蛇苺
    一寸の虫
    おれの弟
    草雲雀

    「俄か雨」同心 細川峯太郎が登場。
    「馴馬の三蔵」古株の密偵 粂八でも平蔵に後ろめたいことがあると平常では居られないものなんだな。
    「一寸の虫」密偵 二三郎、亡くなった伊三次に代わって長く活躍するかと思っていただけに残念。
    「おれの弟」終盤の平蔵の処置に驚き。今までも上に揉み消され苦い思いをした案件もあっただろう。こちらとしても救われる気持ちになった。
    「草雲雀」同心 細川が勘定方から異動になり初手柄。

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    2018年10月02日
  • 鬼平犯科帳[決定版](七)

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    決定版・鬼平も第七巻。「雨乞い庄右衛門」「隠居金七百両」など全七編を収録。個人的には「泥鰌の和助始末」が一番好き。

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    2018年09月30日
  • 鬼平犯科帳(十五)

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    久しぶりに長編を一気読み。
    はじめは闇に手足を突っ込むような不気味な雰囲気から、「急変の日」辺りから一気に網の目がはっきり狭まっていく。
    今回は火盗改方をはじめ、左馬之助、辰蔵などこれまでの登場人物がいたるところで活躍する。特に、忠吾の堂に入った連絡や辰蔵の思わぬ登場が頼もしい。佐嶋は過労で倒れるのではないかと心配になるほどだった。
    剣客、火盗改方の長官両面から平蔵の勘ばたらきが冴え渡る。

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    2018年09月30日
  • 鬼平犯科帳(十四)

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    あごひげ三十両
    尻毛の長右衛門
    殿さま栄五郎
    浮世の顔
    五月闇
    さむらい松五郎

    「殿さま栄五郎」馬蕗の利平治の密告により、平蔵が「殿さま栄五郎」になりすまし火間虫の虎次郎一味に潜入。火間虫一味に偽物栄五郎とバレてからがひやひや。
    「五月闇」鬼平シリーズ再読なので、この巻を読むときとうとう来てしまったかと思った。伊三次好きだったので、この話はつらい。
    「さむらい松五郎」冒頭にて、伊三次がいなくなってしまった寂しさを感じる。今度は木村忠吾が「さむらい栄五郎」になりすまし。忠吾も登場時に比べて頼もしくなった。

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    2018年09月29日
  • 鬼平犯科帳(十二)

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    いろおとこ
    高杉道場・三羽烏
    見張りの見張り
    密偵たちの宴
    二つの顔
    白蝮
    二人女房

    「見張りの見張り」宗平が昔なじみの長久保の佐助と再会。五郎蔵を尾行する佐助をさらに伊三次が尾行するという面白い図。
    「密偵たちの宴」前からこの話は好き。今までにも足を洗った盗賊が血が騒いで再び…というのはあったけど、今回は平蔵に仕える腕利きの密偵たちの腕試し。せりふのみのシーンが新鮮で、最後のおまさの独白に笑ってしまう。
    どちらもやっぱり平蔵には敵わないという印象。
    「二人女房」高木軍兵衛の再登場。

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    2018年09月29日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十四)

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    ネタバレ

    密偵さんが何人かいるけれど、この巻の『五月闇』で伊三次さんが亡くなってしまいました。

    他人の奥さんを寝取って、その旦那を殺そうと大きな傷をつけたんだから、そりゃあ、怨まれて当然だと思う。

    今は良い人っぽい密偵さんたちも、かつてはいろんな事情で悪の道へ入ったわけだし、人を殺していないまでも、お金を盗んだり、人の信用を裏切ったりしているわけで…。

    人はある意味変わるんだってこと。
    身分がしっかり分かれている時代だし、幕末と違って、まだお金で身分を買ったりもそれほどなかった頃だろうし、環境がその人を作っていってしまうんだ、だから環境が変われば人は更生できるんだ…って気もしました。

    今の時代の

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    2018年09月25日
  • 鬼平犯科帳(二十四)

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    特別長編の『誘拐』が気になって先に読んだら、これは作者さん死去による未完のお話でした。

    続きがとても気になったけれど、ここまで読んできた鬼平ファンなら、自分のなかで自分なりのストーリーが創れるのでしょうね。

    巻末に尾崎秀樹さんの『池波正太郎の文学』という解説がりましたが、これは他の作品についてもわかりやすく解説していて、読んだことのない池波さんの作品をもっと読んでみたい気持ちになりました。

    大河ドラマをやっていたときに『真田太平記』は読んだけど、もっと池波さんの真田モノを読んでみたいな…。

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    2018年09月22日
  • 鬼平犯科帳(八)

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    用心棒
    あきれた奴
    明神の次郎吉
    流星
    白と黒
    あきらめきれずに

    「流星」久しぶりに読み応えがあった。因縁の生駒の仙右衛門一味の事件が一件落着。友五郎に対する平蔵の心遣いが温かい。
    「あきらめきらずに」左馬之助に待望の奥さんが。でも一筋縄でいかないのが面白いところ。

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    2018年09月19日
  • 鬼平犯科帳(七)

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    雨乞い庄右衛門
    隠居金七百両
    はさみ撃ち
    搔掘のおけい
    泥鰌の和助始末
    寒月六間堀
    盗賊婚礼

    「雨乞い庄右衛門」左馬之助に国貞を渡すことになった平蔵の顔を想像すると面白い。
    解説に「「行間に絵のある」文章」とあり、なるほどと思った。

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    2018年09月17日
  • 鬼平犯科帳(二)

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    蛇の眼
    谷中・いろは茶屋
    女掏摸お富
    妖盗葵小僧
    密偵
    お雪の乳房
    埋蔵金千両

    「谷中・いろは茶屋」鬼平シリーズに欠かせない木村忠吾の登場。

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    2018年09月15日
  • 鬼平犯科帳(三)

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    麻布ねずみ坂
    盗方秘伝
    艶婦の毒
    兇剣
    駿州・宇津谷峠
    むかしの男

    平蔵が火盗改方を解任されたものの、京都での旅先でも活躍。
    「むかしの男」珍しく久栄にスポットが当たる一編。

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    2018年09月15日
  • 鬼平犯科帳(四)

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    霧の七郎
    五年目の客
    密通
    血闘
    あばたの新助
    おみね徳次郎

    夜鷹殺し

    「敵」大滝の五郎蔵と舟形の宗平が火盗改方の密偵に。
    「夜鷹殺し」自分の身を省みないおまさが切ない。

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    2018年09月15日
  • 鬼平犯科帳(五)

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    深川・千鳥橋
    乞食坊主
    女賊
    おしゃべり源八
    兇賊
    山吹屋お勝
    鈍牛

    「兇賊」網切の甚五郎の一件が片付く。

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    2018年09月15日
  • 鬼平犯科帳(六)

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    礼金二百両
    猫じゃらしの女
    剣客
    狐火
    大川の隠居
    盗賊人相書
    のっそり医者

    密偵たちにまつわる話が面白い。

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    2018年09月13日
  • おせん

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    なかなか愉快に読んだ。肩の凝らないさらりと短編でした。特に表題の「おせん」が良い。全ての人が幸せなハッピーエンドだから。まさか人間万事塞翁が馬?

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    2018年09月10日
  • 鬼平犯科帳[決定版](十二)

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    鬼平さんの息子である辰蔵さんが、ハタチを超えているのに(超えているからか?)めっちゃ岡場所ってところが好きなのに辟易するけれど、世の男性はそんなものなのでしょうか?

    鬼平さんのワンちゃんになっている元盗賊さんたちが、鬼平さんに黙って真の盗賊として「お盗(つと)め」を世に示そうとした話は、人間らしくて良かったです。

    この巻では、鬼平さんがかなり疲れているっぽいし、最後は疲れが抜けなくて奥さんとともに熱海へ養生へ行くところで終わっていたけれど、激務で大変だよね。
    大丈夫かな…。

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    2018年09月08日
  • 鬼平犯科帳[決定版](九)

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    鬼平さんの危機を命がけで救った柴犬ちゃんのお話が良かったです。
    貰い受けたあと、しばらく元の飼い主を思ってクンクン言ってたというのも人情(この場合「犬情」かな?)深くって良し!

    しかし、鬼平さんは犬にまで好かれるのか。
    若い頃はさぞ女性にもモテたんだろうねぇ…。

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    2020年06月21日