【感想・ネタバレ】鬼平犯科帳(二十四)のレビュー

あらすじ

風が鳴った。平蔵は愛刀の鯉口を切る。雪か? 闇の中に刃と刃が噛み合って火花が散った──。 著者の逝去によって「鬼平」シリーズ最終作品となった未完の長篇〈誘拐〉。そのほか、おまさ・お熊が活躍し、平蔵の腹違いの妹・お園の婚礼も登場する女づくしの「女密偵女賊」。おまさの亭主と同名の五郎蔵が役宅の髪結いに。緊張感あふれるなかにも、どこかユーモラスな「ふたり五郎蔵」を収録。また一巻目から読み返したくなる、充実の最終巻!

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Posted by ブクログ

鬼平犯科帳最終巻、表題の誘拐は池波正太郎先生ご逝去のため未完となっている。
大滝の五郎蔵、おまさ、小房の粂八、大熊さん、相模の彦十など、個性豊かな密偵。
剣の腕も上達し、息子の辰蔵も、そろそろ嫁取りとの展開となっている。
本当に残念でならない。

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2023年01月24日

Posted by ブクログ

 糖尿病で目が悪くなった母が、私の持っている本に目を留めて言った。
 「鬼平犯科帳読んでるの?」
 
 アパートが狭いので、時折、読み終わった本を持って実家に行く。その時のことだ。
 数年前。第一巻を読み終え、実家の本棚に並べようと持ち帰ったのだ。

 読みたいという母に「鬼平」を渡して帰ったが、その後数ヶ月経っても第二巻を要求されない。視力が落ちて、新聞を読むのも億劫になってきた母に聞けば、老眼鏡をかけた上に虫眼鏡を持ちながら読んでいるとの事。時間がかかるに違いない。

 「休み休み、ゆっくり読んでるよ」

 読書好きだった母。その影響で私も本が好きになったのかも、と今更ながら思える。ミステリが好きになったのもそうなのだろう。次第に好みがずれて来ても、時折お互いに本を貸しあったことも思い出す。

 自分も目が悪くなったら、楽しみが大分減るのだろうな。

 思い返せば、子供の頃から我が家のテレビはよく時代劇を映し出していた。そういう時代だったのもあるだろうし、家族が好きだったのも事実だろう。
 「水戸黄門」「大岡越前」「銭形平次」「木枯らし紋次郎」「子連れ狼」
 好きかどうかは別として、子供だった私も付き合って、その小さな脳に刷り込んでいた気もする。「鬼平」をドラマで見たことはないのだが、母にとってはそれも好きな時代劇ドラマのひとつだったのだろう。

 鬼平のキャラクター。組織内の人間関係。盗賊を初め、密偵たち。現代の視点で見るとその俗っぽさや、違和感もあるのだが、一昔前のテレビ的な輝きなのかもしれない。



 私が本棚に読み終えた本を納めに帰るのは、一月に何度かの時もあるし、数ヶ月に一度になることもある。その度に「鬼平」の部分の抜けているところを確認する。
 最初は一冊進むのに何ヶ月もかかっていたのが、このところぐっとスピードが上がってきた。体調が良いのか、どうなのか。少しだけほっとする。

 読み終えてしまったシリーズ。あの終わり方が逆に、登場人物たちを生き生きとさせたままにしている気さえする。

 次は、どんな本を母のために並べればよいのか。 

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2017年08月16日

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orz...

作者御逝去のため、未完成とか・・・。

池波正太郎先生、生き返って続きをお願いします。(←無茶言うな。

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2009年10月04日

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鬼平の誰に対する時にも人情と厳しさを忘れない態度、部下への管理能力、上司への対応、ルールに縛られない考え方、どれを取っても魅力のありすぎる人物像。こんな人間になりたかった。
読むなら1巻からどうぞ

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2009年10月04日

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大好きな『鬼平犯科帳』の最終巻。これを読んでしまったら、もう新しい「鬼平」には巡り会えないと思うと、もったいなくて、ずっと読めなかった巻。

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2009年10月04日

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ネタバレ

鬼平犯科帳 (24)

短編「女密偵女賊」「ふたり五郎蔵」と、長編「誘拐(未完)」の3話構成。
まずは、小柳さん、お園さん、おめでとうございます。お園さんよかったですね。小柳さんも今度こそ幸せになって頂きたいです。
今回の長編「誘拐」は、 著者の逝去によって未完のまま終わっております。おまさの安否や、これからどうなるのか続きが気になる状態のまま・・。という感じでしたが、きっと“チーム・鬼平”の面々が良い感じに解決してくれたのだと妄想します。
これにて、「鬼平」シリーズは最終になりますが、1巻からずっと飽きさせず、最後まで面白く読めたのは流石だと思います。
さて、次は「剣客商売」シリーズを読もうか、「仕掛人・藤枝梅安」シリーズにしようか・・嬉しい悩みです。

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2020年07月16日

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女密偵女賊
ふたり五郎蔵
誘拐 (未完)

8年ぶりに鬼平シリーズを再読してみて、やっぱり今回も面白かった!面白いものは色褪せないものだなぁ。

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2018年10月11日

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特別長編の『誘拐』が気になって先に読んだら、これは作者さん死去による未完のお話でした。

続きがとても気になったけれど、ここまで読んできた鬼平ファンなら、自分のなかで自分なりのストーリーが創れるのでしょうね。

巻末に尾崎秀樹さんの『池波正太郎の文学』という解説がりましたが、これは他の作品についてもわかりやすく解説していて、読んだことのない池波さんの作品をもっと読んでみたい気持ちになりました。

大河ドラマをやっていたときに『真田太平記』は読んだけど、もっと池波さんの真田モノを読んでみたいな…。

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2018年09月22日

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ネタバレ

ああ、とうとう読み終わってしまいました…。
『女密偵女賊』『ふたり五郎蔵』と大切に読み、『誘拐』はこれからというところで未完のまま終わり、続きは想像するしかなくなりました。おまさが無事に戻るのか、はらはらさせたまま終わりだなんて。本当に寂しい。もっともっと鬼平の活躍を見たかったです。

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2017年12月10日

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鬼平犯科帳 24巻目。
とうとう読破。
しかし、途中で池波正太郎さんが急逝したため、「誘拐」は、未完。
捕らえられてもなお、平蔵さんに尽くそうとする芯の強いおまさ、この話が最後までいったら、もしかしたら、協力者(密偵?)になっていたかもしれない人の良さそうな神谷勝平、同じく密偵になったかもしれない相川の虎次郎。。池波さんは、どんな終わりを想像していたのだろうか。。
気になる。。

鬼平犯科帳、とても面白かった!
きっとまたいつか、再読する作品だと思う。

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2017年04月18日

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ネタバレ

鬼平犯科帳最終巻。
なんか薄いと思ったら「著者逝去のため未完」の文字。
池波正太郎最後まで書き上げたかっただろうな。

しかし鬼平カッコよすぎる。
賊を逃してしまったベテラン密偵の言い訳を聞いて「それはいいわけというものだ」と嗜めておきながらも小判を一枚。
やっぱ最高の上司。
おやびんカッコイイよおやびん。

鬼平はヒーローではなく、悪人も火附盗賊改も人間、人情で築き上げる世界であることを感じさせる世界観が良い。

そして前巻がレズ話だったが、今度は賊に女房かどわかされた挙句にNTR髪結い屋。

NTRされた男を慰める為に平蔵が「女房はあきらめろ。よいか女というものは所詮...」と言いかけようとしたところに奥さん&妹登場。
苦笑しながら口を閉ざしたところに次の文言。
---
初夏の空は晴れわたって、葉桜が風にそよいでいる。
「町中では、苗売りがそよいでいような。」
ふと、つぶやき、平蔵は居間へ入って行った。
---
なんという結び。
なんだこの心地良い言葉の響き。

処刑(しおき=仕置き)とルビふったり、中二病的なところもある。
レズにNTRに...池波正太郎は、先見の明と風俗に詳しかったのだろう。
それとも昔も今も変わらず歴史は繰り返されるということなのかも知れない。

今はただ。
軍鶏鍋とか蕎麦手繰りに行きたい。

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2014年02月24日

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ネタバレ

とうとう鬼平も終わり。
最後の長編「誘拐」の途中で作者急逝。伏線だけが複雑に張り巡らされて終わってしまうのがなんとも残念。

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2013年05月12日

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女密偵女賊
ふたり五郎蔵
誘拐(特別長編)
・相川の虎次郎
・お熊の茶店
・浪人神谷勝平

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2011年02月22日

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ついに鬼平、最後の1冊を読み終わりました。最後の特別長編「誘拐」は未完ですね。この事件がこの後どうなっていくのか、気になるところではありますが、まだまだ鬼平がずっと活躍していくかのようで、ちょっと寂しさがまぎれるような。それにしてもここまで飽きずに読めたのもすごい。やっぱり短編のが醍醐味という気がしますが、最後の方は長編もかなりよかったです。

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2010年08月20日

Posted by ブクログ

作者である池波正太郎が逝去により、未完のままの長編なのである。

もう、続きは読めないのかと思うと、今後の展開が気になって仕方がない限りなのです。
荒神のお夏は盗賊改メ方の包囲網を潜って逃亡し、一味崩壊の切っ掛けを作った密偵おまさを誘拐してしまうのですが…。
実は、
その続きがないのです。
残念ですけれども…。

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2009年10月04日

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「女密偵女賊」お糸、密偵になる
「ふたり五郎蔵」出入りの髪結いが脅される話
「誘拐」おまさとお夏の決着になるんだったと思う。お疲れさまでした。

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2023年05月26日

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最終巻。
著者の急逝で未完となった長篇が惜しいけれど、大変楽しい江戸の捕り物帖でした。懐の深いことといったら。

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2009年10月04日

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この作品は、作者逝去のため未完に終わっています。
その言葉を読んだ時、あぁもう鬼平は読めないんだなぁ、って思っちゃった。
もう10数年前に亡くなっていらっしゃるのねぇ。私が本当遅すぎました。

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2009年10月04日

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