【感想・ネタバレ】鬼平犯科帳(六)のレビュー

あらすじ

「つくづくとばかばかしく思うのだよ」なれど「このお役目が、おれの性にぴたりとはまっている」のである。清廉な心意気だけで悪行を取り締まることなどできない。俗を知り、人の本性を見据え、火盗改方の長官・長谷川平蔵は疲れをものともせず、また出動する。シリーズ中読者からの人気が高い、粋狂な鬼の平蔵の一面を描いた「大川の隠居」ほか「礼金二百両」「猫じゃらしの女」「剣客」「狐火」「盗賊人相書」「のっそり医者」の七篇収録。

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猫じゃらしの女…密偵・伊三次が馴染みの妓おそのに別の客が預けていった物とは?
伊三次の心根の優しさや、それを嬉しく思う平蔵の温かさ。味わい深いお話です。

#切ない

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2022年02月06日

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今回は捕物よりも人情話の色が濃かったように思う。猫じゃらしの女およねと伊三次を夫婦に取持とうとする平蔵。下情に通じている筈の平蔵なのだが、今回ばかりは的が外れていたようだ。「盗賊人相書」「のっそり医者」の2題は、脛に傷持つ者を最後には許す、平蔵の情けの深さを感じた。表装は有名な画家の手になるものなのだろうが、時々違和感を覚える。本巻も、鷹の鉤爪の大きさと両足の付き方が気になって仕方がない。

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2017年09月05日

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やっぱり安定の鬼平。面白い。

今回も色々な話を通して、人情に触れる話がたくさん。剣客と大川の隠居が個人的に好き。

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2015年12月06日

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この巻も良かったです。どの話も平蔵らしいおさめ方で、安心して読めました。特に『大川の隠居』等で、平蔵のお茶目な面も見られて楽しかったです。

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2013年09月16日

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今回収録されている話は、
「礼金二百両」、「猫じゃらしの女」、「剣客」、「狐火」、
「大川の隠居」、「盗賊人相書」、「のっそり医者」の七篇。
「礼金二百両」は、話の冒頭で火盗改メの運営資金捻出について触れられている。仕事内容に反比例するような予算額のため、長官に就任した者の私財を売らないと十全な捜査ができないというのは、誠に大変な話。「寛政の改革」の時期にあたり、倹約が尊ばれたのだから、さらに困難といえる。
「剣客」は同心沢田の剣の強さを実感できる話。お気に入りのキャラになった。酒井祐助もいいけど、沢田小平次の出番もこれからさらに増えるといいなぁ。
「のっそり医者」は敵討ちに関係する話だが、1巻の「暗剣白梅香」と同様、仇を探す方が徐々に暗黒面に落ちていく。一人で仇を探すのって、この時代では絶望的ともいえよう。

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2013年05月28日

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礼金二百両
猫じゃらしの女
剣客
狐火
大川の隠居 ★
盗賊人相書
のっそり医者

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2010年06月08日

Posted by ブクログ

初見:中学2年生

きっかけはテレビで中村吉衛門バージョンの鬼平をみてから。
律儀に1巻から読んだが、友達には1を読んだらすぐ6を読むように薦めている。

何故って?それは読んだら解ると思う。
ちなみにテレビ版のエンディングの曲「インスピレイション」は、とても芋洗坂係長の歌う「ボラレ」と同じグループが作ったとは思えないくらい秀逸な曲。泣きそうになる。

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2009年10月04日

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池波正太郎の連作時代小説『新装版 鬼平犯科帳〈6〉』を読みました。
池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳〈5〉』以来ですね。

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「つくづくとばかばかしく思うのだよ」なれど「このお役目が、おれの性にぴたりとはまっている」のである。
清廉な心意気だけで悪行を取り締まることなどできない。
俗を知り、人の本性を見据え、火盗改方の長官・長谷川平蔵は疲れをものともせず、また出動する。
シリーズ中読者からの人気が高い、粋狂な鬼の平蔵の一面を描いた「大川の隠居」ほか「礼金二百両」「猫じゃらしの女」「剣客」「狐火」「盗賊人相書」「のっそり医者」の七篇収録。
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文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1971年(昭和46年)1月号から同年7月号に連載された作品7篇を収録して1978年(昭和53年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第6作です。

 ■礼金二百両
 ■猫じゃらしの女
 ■剣客
 ■狐火
 ■大川の隠居
 ■盗賊人相書
 ■のっそり医者

ますます快調、名作揃いの第6巻には、「礼金二百両」「猫じゃらしの女」「剣客」「狐火」「大川の隠居」「盗賊人相書」「のっそり医者」の7篇を収録……「狐火」では、特に女性密偵おまさの切ない恋が描かれ、単なる捕物帳ではない、人間ドラマとしての奥行きを物語に与えています。

テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品の収録作では、

同心の沢田小平次の師である松尾喜兵衛を斬った浪人・石坂太四郎との手に汗握る勝負……剣の達人って、負けた相手は忘れられないし、斬らずにはいられないという性を描いた『剣客』、

腹違いの盗人兄弟・二代目狐火の勇五郎をめぐる跡目争いが引き起こす事件に、おまさの若かりし頃の恋愛が絡む物語……おまさのひたむきな純真さ、そして男運の無さが切ない『狐火』、

既に引退していた老盗賊・友五郎が、平蔵が風邪で寝込んでいる間に愛用の煙管まんまと盗んでしまう……でも、最後にはキッチリ肝を縮み上がらせるという展開と平蔵の遊び心が痛快な『大川の隠居』、

絵師・石田竹仙が素晴らしい盗賊の人相書きを描くが……鈍感な忠吾と鋭敏な平蔵で、竹仙の表情の見え方が全く違ってるのが面白い『盗賊人相書』、

が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。

第7作以降も順次、読んでいこうと思います。

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2025年08月22日

Posted by ブクログ

今回も上々です。
「狐火」ではおまさに対する気遣いを見せ、「大川の隠居」では意外な茶目っ気を見せるなど、平蔵の人的魅力が満載の一冊でした。

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2025年03月27日

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大川の隠居
平蔵は風邪を患い寝込んでいるところ、亡父・宣雄の遺愛の品の携帯用の銀煙管を盗まれてしまう。盗んだのは、密偵粂八の盗みの師匠ともいう友五郎。
平蔵、粂八、友五郎の掛け合いが、また面白い。

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2019年06月26日

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礼金二百両
猫じゃらしの女
剣客
狐火
大川の隠居
盗賊人相書
のっそり医者

密偵たちにまつわる話が面白い。

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2018年09月13日

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鬼平犯科帳六巻目。
「大川の隠居」が、好き。
幼い頃、ドリフターズのコントで、泥棒や、お化けが、追っ手の後ろにいるのを「後ろ!後ろ!」ってニヤニヤしながら見ていたのと、同じような感覚。

若い頃に繋がった縁が、盗賊改になった後にも完全に繋がっている。義理人情に厚く、どんな人でも分け隔てなく人として扱う平蔵さんだからこそ、できること。

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2017年02月25日

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「礼金二百両」「猫じゃらしの女」「剣客」など七編収録。
作者の池波氏もいよいよ脂の乗った筆運びで描きまくる。

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2016年08月19日

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どの話も面白かったけど、特に「猫じゃらしの女」「大川の隠居」が好き。
同心たちや密偵たちをただの駒としてではなく、一人の人間として扱い、大切にする鬼平さんだからこそ、同心たちや密偵たちも命を懸けて盗賊改めの仕事に従事してるんだろうなぁ。その信頼関係が素敵。今回も泣けたり和んだりで楽しめました。でも働き通しの鬼平さん、たまにはゆっくり休んで~と言いたくなる。

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2016年04月30日

Posted by ブクログ

今回も面白くスイスイ読めましたぁー。

最初の章『礼金二百両』って章から、もう平蔵様にメロメロです。
礼金を子分たちのために全部差し出すなんて、私にはできない。しかも、平蔵さまの言った言葉が
「おぬしが、おれの苦労を察してくれれば、それでいいということさ。だれにも、言うなよ」
ひゃーーー! もう、鼻血出しそうになったぁ。
さすが、平蔵様だなー。

そして、もう一つ好きな章は『大川の隠居』
これは、ちょっとした心理ゲームのような駆け引き合戦で面白かった。
さすが、平蔵様は頭もよく上手なのだなー。と感心してしまった。最後のシーンは、思わず吹き出して読んでしまった。
やたらと成敗するのではなく、ちょっとした遊び心で相手を負かす。なんて粋なんだろうか。

今回は大掛かりな事件はなかったけど、それでも面白かったです。

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2015年12月23日

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【礼金二百両】佐嶋メイン誘拐事件
【猫じゃらしの女】伊三次メイン
【剣客】沢田小平次メイン
【狐火】おまさメインあまりに短い新婚生活
【大川の隠居】煙管とか印籠とか盗む話
【盗賊人相書】犯人の絵を描かせたら・・・
【のっそり医者】敵とかそういう話

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2022年08月18日

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鬼平犯科帳 (6)

風邪をこじらせて寝込んでいた時に、寝間に忍びこまれ、父上の形見の煙管を盗まれてしまった鬼平さん。(「大川の隠居」)
とにかく、働きすぎなのですね。
鬼平さん曰く「この御役目が、おれの性にぴたりはまっている」ので「・・なればこそやめられぬ」のだそうです。
身を粉にして激務に励むのは大したものですが、くれぐれもご自愛してほしいと思った次第です。

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2020年03月31日

Posted by ブクログ

安定していて安心して読める。
今回は、大捕物というよりは人情話のような気がした。
6巻だが、まったくマンネリせずに毎回、楽しませてくれる。

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2018年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

火盗改メの組織としての核が平蔵と部下たちの全幅の信頼関係にあり、平蔵は「いろいろな人間たちの、いろいろな心にふれあい、憎みながらあわれみ、あわれみながら闘わなければならない」この仕事がやめられないと言っている。
そんな新年の私邸で、久栄に語りかける平蔵の姿が描かれている「礼金二百両」が最も印象深い。

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2011年10月12日

Posted by ブクログ

言わずと知れた池波正太郎の代表作のひとつである。
今回6巻を取り上げているのは、表紙が気に入っているから。
内容については全体で。
さて、私には目標がある。
ひとつはフィリップ・マーロウのようになること。
もうひとつは長谷川平蔵のような上司になること。
厳しく暖かい理想の上司像であり、男として憧れのハードボイルドでタフな上司。
そう、鬼平犯科帳は日本のハードボイルドの真骨頂といえるだろう。

余談ではあるが、出てくる食べ物が文字だけですべておいしそうに感じるのはなぜだろう。
茨城にあるという「五鉄」に行きたいのは私だけではあるまい。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

「狐火」と「礼金ニ百両」とかが好き。たまに「費用が足らなくて困る」とこぼしたり、今の会社員にもつながる処がある。

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2009年10月04日

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