池波正太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
池波正太郎といえば、すぐに思い浮かべるのが『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』など、戦国・江戸時代を舞台にした時代劇ドラマ。
なので池波正太郎は「読む」よりは「見る」という印象が強かった。
いずれのドラマも大好きで、特に土曜日の午後とか、深夜遅く再放送されているのを見るのが好きだった。
あえてそうしてあるのか、画面の作り方が一昔前のフィルムという感じがして、それがまた郷愁を誘ったものだ。
いや、テレビの時代劇の話ではなく、これは池波作品では珍しい現代小説。
浅草に生まれ育った池波本人のおそらく自伝的小説ではないかしらと思いながら読んだが、開発という名の下に次第に消えつつある下町の情景