池波正太郎のレビュー一覧

  • 真田太平記(九)二条城

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    真田太平記このシリーズの面白さ醍醐味が押し寄せてくる想いで読ませていただく。善と悪?弱者が強者に立ち向かう日本人特有の判官贔屓、という展開で物語は進んでいくのかと思っていたが、私の取り方ですが、現時点で真田父子に感情移入が仕切れない出来ない。真田父子(草の者も含め)が望む戦の先にある「大義」は何であろう?自分達の死に場所を見つける事?歴史に名を轟かせる事?家康を徳川を倒して創りたい世の中の構想があるか?ついつい考えてしまう。逆に徳川家康の「大義」は?戦の無い国を創る!富国泰平の世!私利私欲にまみれての「大義」で無いとすれば、立派な民が喜ぶ大願では無いだろうか?このシリーズの良いなと思う所の一つ

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    2023年09月14日
  • 真田太平記(八)紀州九度山

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    物語も重要な局面に差し掛かる、著書は歴史の観点からも著シリーズの展開からも「静」の状態が続く、八巻はこの時代をしっかり描かれており、この流れが後の徳川幕府三百年の礎となる!関ヶ原の合戦以降ある意味事が起こらない、いわゆる平和ボケが諸大名の牙を抜いていく、家康は戦国武将が相次いで没する中ジワジワと足場を固め、逆らっても仕方がないという感情を植え付けていく、裏では自分の目の黒いうちに二代目将軍を確立、信長、秀吉が出来なかった長期政権の基礎を確立、その中にあり真田父子も大きく揺れ動く、登場人物それぞれが歳を重ね考え方の変化や動揺、個人的には非常に楽しめた、最終局面を向かえるにあたりどう力を溜めていく

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    2023年09月08日
  • 錯乱

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    この作品には、実在の人物が出てくるけど、話自体はフィクションだろう?でも、実際にあったことのようなリアリィティを感じる。

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    2023年09月08日
  • 梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)

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    <目次>


    <内容>
    池波正太郎の絶筆。話は終わっていない。筆が重い風に感じる。どんな決着を考えていたんだろう?
    付録の対談はなんかかみ合っていない…

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    2023年09月05日
  • 西郷隆盛 新装版

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    維新の三傑西郷隆盛の伝記小説でボリュームも短いため大変読みやすい。歴史上の人物としては最後の大物感はある。理由としては自身は貧しくても良いし命すらも捨てる事に躊躇ないところ(月照と心中もしている)や囚人であっても慕われるところだろう。個人的には感情を排した非情極まる事もしているし陽明学の考え方かは分からないけど自身の考え方及び信念を最優先していたようにも思われる。
    結果的に仲違いの様になっているが大久保利通、木戸孝允も三傑に相応しい人物だった事は分かる。

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    2023年08月27日
  • 梅安乱れ雲 仕掛人・藤枝梅安(五)

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    <目次>


    <内容>
    短編が一つ、大坂の白子屋を殺す長編が一つ。小杉さんを大磯で怪我させた浪人が出てこない(読み飛ばしたか?)。いろいろな人が言うように、池波作品はテンポよく、あまり考えずにサクサク読めてしまうところが魅力。そしてテレビドラマとシンクロさせられるところもいいね。

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    2023年08月07日
  • 鬼平犯科帳<番外編> 乳房

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    久しぶりに池波正太郎の小説を読みたくなってランダムに選んだ一冊。火付盗賊改方になる長谷川平蔵とお松という裏切った男を殺してしまった女が老盗賊の庇護の元に送る人生が絶妙に絡む人情噺。鬼平犯科帳番外編とも取れる作品で面白かった。

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    2023年07月30日
  • チキンライスと旅の空

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    池波正太郎の時代劇は、子どもの頃、父が、テレビで見ていて今も、実家に行くと時代劇チャンネルで父がみている。
    小説として読んだことはないが題名に引かれて、このエッセイを読んでみた。
    はじめは、昔を懐かしむ昭和の頑固おやじだなぁと読むのをやめようかとも思ったけれど、なぜか最後まで読んでしまったのは、やっぱり文章がうまいのか?
    どれもはるか昔に書かれたものだが、今もある店の名前があったり、すでになくなっているものもあったり…
    池波さん、今の東京を見たら嘆くんだろうなぁ〜

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    2023年07月24日
  • 旅路 下

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    三千代に関わった男達は次第にいなくなり、色々な苦難を乗り越えた三千代は生き残っていく。弱そうに見えても、実は強い女性なんですね。

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    2023年07月22日
  • 編笠十兵衛(上)

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     二回目。読み出しは初見ほど面白いと感じなかったが、上巻後半から一気に読んだ。
     赤穂浪士を影から支援する架空の人物。その設定になにか幼稚なものを感じる。青臭い妄想。自分も四十七士の仲間入りをしたい。でも死にたくない。切腹はやだ。ならば善意ある第三者として支援しよう。都合のいい時だけ当事者で、都合が悪い時は傍観者。逃げているように思える。

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    2023年07月19日
  • 食卓の情景

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    池波正太郎氏の食べ物に関するエッセイ。あとがきに『いわゆる食通でもないし』とあるが、池波氏が食通でなければ誰が食通ですか。食日記が作品として許されるのは、池波氏ならではです。昼前に第一食、メインの夕食、そして夜食、寝るのは夜明け前と、とても健康的とは言えない食生活ですね。

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    2023年07月15日
  • 旅路 上

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    公式には許されない夫の仇討ちのため、江戸へ向かう三千代。関わる人々の事情や真実が少しずつわかってきて....

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    2023年07月15日
  • 殺しの掟

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    内容(ブックデータベースより)

    江戸の暗黒街。昼間は実直な職人や清貧の剣客が、夜闇の中では金ずくで人を殺める殺し屋に変貌する。法の裁きの及ばぬ悪を闇から闇へ葬る裏稼業の男たちの非情さと日常に立ち戻った瞬間ふと見せる人間味を、練達の筆致で描く著者18番の暗黒小説集。人気シリーズ“仕掛人・梅安”の原型をなす傑作9編を収録。

    令和5年7月7日~10日

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    2023年07月10日
  • 新装版 娼婦の眼

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     昭和三十年代の娼婦たちと、売春を斡旋する男たち、客たちを描いた連作短編集。舞台は東京と大阪。講談倶楽部と週刊大衆に1961年から63年にかけて連載されたものなので、発表当時は同時代を描いた小説だったということになります。作中で娼婦たちはたびたび、想いを寄せる男に自身が娼婦であることを伝えるかどうか悩みます。それを知った男たちが態度を豹変させることをよく知っているからです。残念ながら、多くの男は彼女たちの予想通り彼女のもとを去っていくのですが、実は、という、最後に収められた『ピンからキリまで』が、昭和三十年代におけるSex Work is Workという感じで、なんともよかったです。登場人物た

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    2023年07月09日
  • 梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)

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    内容(「BOOK」データベースより)

    白子屋一味との因縁は、やすやすとは切れない。知略に秀でた敵を倒すための梅安の秘策とは…。著者急逝により未完となった梅安シリーズの最終話。江戸の悪漢小説としても白眉のシリーズだけに惜しまれる作品。巻末に取材アルバムと梅安シリーズに関する著者インタビューをまとめた「梅安余話」を収録。

    令和5年7月5日~7日

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    2023年07月07日
  • 殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)

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    <目次>


    <内容>
    仕掛け人・藤枝梅安の第1作。レギュラーの登場人物が少なく、面白みにやや欠ける。テレビの小林圭樹のやつがすごみがあってよかった(彦次郎の田村高廣も)。まあ、渡辺謙と橋爪功のもよかったけど(渡辺謙はカッコよすぎる。時代劇では御家人斬九郎がよかった)…

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    2023年06月25日
  • 男の作法

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    若い頃に読んで、最近浅草に縁があり再読。以前読んだ時には、池波正太郎、かっこいいな、との印象が強かったのですが、再読してびっくり。以前とは感じ方が全然違っている自分に驚きました。
    当時50代後半、もちろん大作家。若い人に教えている形式ではあるけれど、今読むとだいぶ偉そう。
    そして、女性への表現の仕方も、何となくモヤモヤとして良くも悪くも昭和的であり、時代は変わったんだなぁとしみじみしてしまった。女性蔑視ではない。もちろん。だけど、何かはっきりと男性と女性とでは区切られている感じ。
    若い時に読んだ時にはただカッコよさしかなかったのになぁ。年齢と時代が変わって、読んだ感想がガラッと変わったというこ

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    2023年06月25日
  • まんぞく まんぞく

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    時は1766年とその9年後、1775年と翌年の話。ある事件をきっかけに女剣士の道を歩むが精神的にも若く自分の思う通りに行動していた。それを許す環境にあったのだが、やがて成長につれ心の葛藤を経ながらも目覚めたことで満足感を得、生活も落ち着くというハッピーエンド。著者の作品はどれも読みやすい。2023.6.19

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    2023年06月19日
  • 剣客商売番外編 黒白(上)

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    <目次>


    <内容>
    秋山小兵衛の若い日の話だが、前後編の前編なので、まだ話が見えないまま終わった…。

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    2023年06月13日
  • 忍者丹波大介

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    信義をモットーにする甲賀忍者。

    しかし、豊臣政権の没落後、諸大名の勢力は二分する。そのような時流の中で、甲賀忍びのあり方も変容してゆく。

    丹波大介は信義の甲賀を捨て、一匹狼として、己の信じるもののみを信じ、忍びの道を歩む。

    痛快な戦闘シーンは少なく、娯楽としての読み物というよりも、歴史の中でこういう生業の生き方があったというような、心の移りゆく様が丁寧に描かれるしっとりした一冊でした。

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    2023年06月08日