池波正太郎のレビュー一覧
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初めて読んだ。
云わずと知れた時代小説の大家が著した数多くの短編小説。その中から、女性の活躍や夫婦の絆をテーマに編まれた珍しいアンソロジーの一冊。
これまで長編ばかリ読んで来た著者の短編を読むのも今回が初めてではないか。そのくらい、ある意味新鮮な気持ちでリズム良く読み進めたのも良かった。
重厚な長編も良いが、この紙数の短編にも実に読み応えがあることに感銘を受ける。中にはNHKの大河ドラマでおなじみの主人公も数多く登場し、読みながら、その映像とシンクロしながら味わえたのも思わぬ一興だった。
他にも同著者の短編集を手に取ることがあれば、また是非読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
「池波正太郎」の短篇時代小説集『上意討ち』を読みました。
ここのところ10冊連続で「池波正太郎」作品です。
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殿様の尻拭いのために仇討ちを命じられ、どうしても相手を討つ気になれない武士の心情を描いた表題作をはじめ、江戸家老の馬鹿息子のいたずらが招いた悲劇(『刃傷』)、愚かな領主の死後、藩を守るべく奔走する江戸留守居役の苦労話(『疼痛二百両』)など、身分社会ならではの葛藤を描いた傑作短編集。
剣豪「塚原卜伝」や「近藤勇」、「土方歳三」など新選組を描いた佳篇をも収録。
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1971年(昭和46年)から1 -
Posted by ブクログ
ここ最近、読んでる池波正太郎の幕末志士の一人、中村半次郎の物語。
薩摩に生まれ、西郷隆盛といっしょに動乱の時期を生きた男の半生であるが、著書名がよくない。
まるで人を殺す事が生き甲斐の剣士のような印象を受けるが、まったくそのような事はなく、明治新政府の陸軍少将にまでなった人である。
半次郎を人斬りと称するなら、新撰組の方がよっぽど人斬りでないの?
・・・・のような事が、非常によく解る本です。
たまたま昨夜、JINの放送で長州藩の武士が出てきましたが、あのドラマでは長州の人間は暗く書かれています。
最近読んだ一連の本のおかげで、それはどうしてそうなのかが解りました。
さて、この「幕末編」の -
Posted by ブクログ
幕末編に続く賊将編です。
維新後から西南戦争(西南の役?)で西郷隆盛といっしょに死ぬ所まで。
前半の幕末編の方が人が良くて腕の立つ半次郎らしさが現われてたけど、薩摩に退いてからの立身出世の成り上がりっぽさはっちょっとなぁ。
小節と言っても、ほとんどが史実に基づいていて、教科書を読んでるような錯覚に陥ります。
名前とか地名、表現など難しい漢字というか、どう読んでいいか解らない漢字が連続しますのでちょっと読みにくいですね。
まるで小中学生のようだけど。
それでも、司馬遼よりかは面白いかな。
池波正太郎の一連の本とはちょっと雰囲気が違って、エッセイ風な所もありますね。
ま、いずれにせよ幕末本は面