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第43回直木賞受賞作「錯乱」他計5作品を収録した短編集。池波作品を人気を決定づけた「鬼平犯科帳」「剣客商売」な ど江戸の市井人を描き出し人間模様の巧みさは独壇場である。収録作品は表題作「錯乱」「碁盤の首」「刺客」「秘図」「賊将」の5作品。
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Posted by ブクログ
1960年の直木賞受賞作品「錯乱」ほか4篇収録。読者を楽しませようという思いが伝わってくる受賞作がまず秀逸。他にも「基盤の首」「刺客」が面白かった。
池波正太郎短編集、5編。 錯乱は直木賞受賞作。錯乱と碁盤の首、刺客は、真田信之の信州松代藩が舞台。 徳川の御代となり、幕府の監視も厳しいなか、したたかに、しぶとく生き抜いていく真田信之が、見事に描かれている。 秘図については、火付盗賊改方長谷川平蔵を思わせる作品。セリフのひとつひとつが沁みる。 善...続きを読むのみの人間など世の中におるはずがないのだからのう。悪と善とがささえ合い均衡がとれておるのはよろしい。それができぬ特別にひどい悪漢のみを捕え、その余はみのがしておくほうがよいのじゃ。
2023年、池波正太郎生誕100年。「春陽文庫」復刻第一弾、「錯乱」「碁盤の首」「刺客」「秘図」「賊将」の5篇の短編傑作集。
池波正太郎さんの命日。 去年生誕100年、だから101年。 池波正太郎といえば、「鬼平犯科帳」、その他諸々。 この方の小説は、いろんな媒体で生き続けているなあと思う 「錯乱」は第43回直木賞受賞作 時代小説歴史小説短編5編 「錯乱」 真田もの 松代藩藩主真田信政が突然亡くなってのお家騒動 先代藩主...続きを読むは、真田信之(幸村の兄) そしてまだ存命で、この危機をどうするか。 ですが、主人公は父親の代から幕府の隠密として生きてきた男。平常は忠実に真田家を監視していた。一旦任務となるとしたたかに。人生を賭けた潜入の悲劇。 「基盤の首」 真田もの 伊豆守信之の戦渦の中だけでなく 戦の亡くなった世の中での名士ぶり 「刺客」 真田もの 松代藩信州 真田信安を支える家老達の傲慢さに反乱が起こる 真田家の本体の知識が乏しく 私は本来の面白さを楽しめなかったです。 「秘図」 お勤めは真面目で憂さ晴らしに春画を描く男 死際の絵の処理、自分が意識あるうちに中身を見せずに焼かせるのだけど、わかるわー。私も突然の場合は友人にBL本の処分をお願いしてある。 「戝将」 人斬り半次郎 西郷隆盛の傾倒する桐野利秋 西南戦争の死に様が見事
乾いた文章は好きだけど、登場人物に感情移入できなかったかな。武士道とか男の心意気とかに興味ないからかな。「碁盤の首」はラストのどんでん返しがよかった。
この作品には、実在の人物が出てくるけど、話自体はフィクションだろう?でも、実際にあったことのようなリアリィティを感じる。
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