あらすじ
江戸情緒の残る戦前の下町に生を享けた池波正太郎にとって、娼婦たちは身近な存在であった。昭和三十年代が舞台の本書は、著者には珍しい現代小説であり、その艶笑譚には彼の温かな人間観が見事に表われている。後に著す「仕掛人・藤枝梅安」などの時代小説群にも大きな関わりのある傑作を、ここに復刊。
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Posted by ブクログ
高級娼婦と元締と顧客の間の人間模様を描いた短編集。ところどころに「鬼平犯科帳」、「藤枝梅安」と同様の作風が感じられ、池波ファンならおもわずニヤリとしてしまいます。昭和30年代の時代背景も存分に感じさせてくれる名作です。
Posted by ブクログ
池波正太郎記念館へ行った際に興味本位で買った本。真田太平記は読んだことがあったが、娼婦を題材にした作品があったとは。舞台は昭和30年代で、お金の価値観も今とは違うが、今読んでも読み応えがあった。
Posted by ブクログ
「池波正太郎には珍しい現代小説」というが、舞台となっているのは昭和30年代の東京と大阪であり、今となっては“現代小説”と呼べるのか微妙なところだ。
しかし、時代が変わってもこの人の描く男と女の機微はやはり素晴らしい。
連作短編というか、個々の話の登場人物が少しずつ重なり合っているのも粋な感じだ。
ところで当時の貨幣価値というのはどのくらいだったのだろう。
一晩2万も3万もとる高級娼婦――1回3万とか5万とかで援交する現代の女子高生なんて足下にも及ばないに違いない。