【感想・ネタバレ】闇は知っているのレビュー

あらすじ

十七歳の僧・隆心は、彼の心を踏みにじった後家お吉を絞殺し、故郷から逃げ出す。山崎小五郎と名を変え、金で殺人を請負う〈殺し屋〉となった彼は、天与の美貌と剣技にものをいわせ、平然と女を犯し、人を殺すが、育ての親である隆浄和尚と対峙したとき……。抜き差しならぬ人間関係のしがらみと、一瞬の気の緩みが死につながる暗黒街にうごめく男たちの凄絶な世界を描く時代長編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったー
一気に読み終わりました。
暗殺の世界に生きる緊迫した世界


でも一番ずぶとく恐ろしかったりするのは、普通の女性かも、、、

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2020年08月25日

Posted by ブクログ

寺に 捨て子が。
小五郎 と言う名前があった。

和尚は 丁寧に育ててくれたが 
小五郎は親の愛を知らない。

ある時 寺に来た女が 蛇に噛まれて
それを処理することで 深い付き合いに。
純真さと 女体を知らないことで、
溺れていく。結果として 寺を出奔。

放浪の中で 知り合った浪人は
裏の家業を持っていた。
池波正太郎の お得い芸で 山崎小五郎が
請負の仕事を し始めるのである。

浪人を 父親のように慕う。
そして 『うまくいかないときは にげろ』という
遺書のようなものが託されて。

山崎小五郎の 出生の秘密。
父親のように思う 和尚との出会いと 
老剣士の仇を討とうと思うが。

裏家業の元締めと跡目相続。
ふーむ。
山崎小五郎 無念と思って死ぬのだろうか。

0
2014年07月27日

Posted by ブクログ

池正の仕掛人は定番。
冷たい闇の世界と、人情味がからんでいることも定番だが、つい引きつけられて読んでしまうのが池正です。
自分を育ててくれた老尚と父親的な仕掛人。彼らのお陰で、仕掛人でありながら人情を絡める人生を送る。
好きな場面は、老尚との再会場面です。

0
2010年06月15日

Posted by ブクログ

日本海に面した筒井藩内にある真方寺の若き僧の隆心。隆心は自分を弄んだ後家のお吉を絞殺してしまい、殺し屋として諸国を放浪する。
ちょっとした気の緩みから、誰のうちにも潜む欲望が人生を変えてしまう。いつの世にもある闇の世界と人間の欲望を、軽妙なタッチで、池波ワールドへと誘い込んでしまう。素晴らしい。

0
2024年05月11日

Posted by ブクログ

<目次>

<内容>
剣客商売とかを読んでから、こちらを読むと、主人公を含めて、人の描き方が物足りなかった。

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2023年10月02日

Posted by ブクログ

あることがきっかけで僧が殺し屋になる。一瞬の感情が若者の人生を狂わせるのはいつの時代も同じ。殺し屋の末期はたいてい厳しい。闇の世界で長く生き延びる者は、生の執着が強く、それに伴い洞察力旺盛である。金と女に心をひかれなくなった殺し屋も最期は詰めが甘かった。2020.11.29

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2020年11月29日

Posted by ブクログ

殺し屋のお話。このような作品を経て梅安が誕生したのか。

もっと深い心理描写があるかと思っていたが、そこまでではなかった。池波先生も成長過程だったのかしら。

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2015年05月06日

Posted by ブクログ

ちょっとテレビをつけたら、時代劇やっていた、チャンネルかえるタイミングを失って最後まで見てしまった、そんな展開の早い作品。小さいながらも人生の縮図が見えて、とても読みやすかった。

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2012年09月06日

Posted by ブクログ

17歳の僧が、女に裏切られ寺を出奔する。
その後、金で殺しを請け負う暗殺者となり、
江戸の世界を暗躍する。

ただあらすじのみ読むと、とんでもない小説に思えるが、
池波正太郎は、主人公の殺し屋山崎小五郎の複雑な人間性を
そこに描き込んだ。

平気で残酷な所業をしてのける一方、
自分を親身になって世話をしてくれた故郷の寺の和尚と、
刀の使い方を教えてくれた浪人に対しては、
実の父親に対するような思いを持っている。

一見冷酷な殺人マシンのような小五郎が、
偶然再会した和尚の前で任務を全うできず、
浪人との別れの場面では、仕事に行く父親を見送る
実の子供のような気持ちで浪人を見つめている。

人は誰しも弱さを持っている。
小五郎だけでなく、彼が道を踏み外すきっかけとなった
後家のお吉にも、彼を雇う立場である香具師達や
和尚とつながりのある大名家の人間達も。

皆、ちょっとした心の揺らぎで、
犯罪の世界へ堕ちたり、
自分の命を失うような大失敗をやらかす。
闇の世界に入るきっかけなど、そういつも
世間を騒がせるような大事件や悲劇ばかりではない、
取るに足りないこと、
それは心の「小さなもやもや」だったり、
他人から観たら「どうでもいいようなこと」であったりもする。

複雑な人間関係の中で育まれ、
短い生を駆け抜けた暗殺者の数奇な人生。
ラストも「こんなものだろうな。」と思いながらも
複雑な気持ちになる。

0
2011年09月12日

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