池波正太郎のレビュー一覧

  • 鬼平犯科帳(十)

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    ホームステイしていた家になぜかあった本。あまりに暇で読んだところ、日本に帰ってきて1巻から集め始めるほどはまりました。食べ物の描写がおいしそうで好きです。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(二十二)

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    平蔵が苦悩するお話しです。
    盗賊改メ方を解任されてしまう騒動もあったりと、今までなかでもっともドキドキはらはらした上に、犠牲者の多いお話しでした。

    本人ではなく、その周りの人間…。
    盗賊改メ方で働く下男や門番、平蔵の娘の嫁ぎ先まで、狙われる…。

    恨みを晴らしたいという気持ちもあるのでしょうけれども、本人ではなく周りの…という辺りが、何とも。

    盗賊改メ方で働く人々の覚悟と絆が描かれているという感じがしました。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(二十)

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    女心も妙だが、男心もこれまた可笑しいものである。
    というのが、やはりこのシリーズなのである。

    何事にも卒のない男が女に流されて何もかも失ってしまったり、盗賊であるが、娘孝行してやりたさに、無理をしてしまったりと……。
    馬鹿だと思うが、そう言った行動も滑稽であると同時に可笑しく、そして、愛しいと思える。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(二十四)

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    作者である池波正太郎が逝去により、未完のままの長編なのである。

    もう、続きは読めないのかと思うと、今後の展開が気になって仕方がない限りなのです。
    荒神のお夏は盗賊改メ方の包囲網を潜って逃亡し、一味崩壊の切っ掛けを作った密偵おまさを誘拐してしまうのですが…。
    実は、
    その続きがないのです。
    残念ですけれども…。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十八)

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    切ないお話しが満載されています。
    何で人生が掛け違ってしまうのか、わからない世の中。
    その中で必死で行きていこうと足掻いている人々の、哀愁が漂う一冊です。

    平蔵の弟分や密偵の仁三郎しかり、いい奴は早死にして悪い奴は長生きするって…いい奴は不器用だから長生きできないのか??
    と思ったりもする。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十四)

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    笑いもまた、このシリーズの楽しい一面である。

    あごひげを能面に使うからと三十両であごひげを売った老人を取り押さえて、一本ずつあごひげを抜こうとするその様を思い浮かべると、老人には気の毒だが、笑えるし……。
    笑いのツボともいえる木村忠吾もつむらい松五郎という盗人に間違われて、コミカルな動きをしてくれる。

    昨今のテレビ的笑いではなく、くすりと一人で笑いそのものを楽しむという類の笑いである。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十七)

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    特別長編です。

    居酒屋のおやじこと権兵衛が主要人物に見えるのですが、実はその女房と思われていたお浜という女が……。
    という見事などんでん返しが最後にさりげなく添えられていて、びっくりです。

    平蔵が何気に漏らした「おれはなぁ、お浜のような女に、滅法弱いのだ」という一言に、女性に対するキモチというのが現れているかのように思える。

    主役は男ではなく、女なんだよ……。
    なんて囁かれているキモチになる。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十五)

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    普段の短編集ではなく、1冊で1つのお話となった構成。

    タイトルの通り、剣術について書かれたストーリーと盗賊とが上手く絡んでいて、伏線の張り巡らし方の絶妙さに、読む速度もついつい上がってしまう。

    父と子の情愛であったり、憎しみであったりというものが、最後にはどんと腹に重く圧し掛かる感触はあるが、さすがに、御大。
    救いようのないラストで終らせないのは、さすがという気がした。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十六)

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    あの女好きが原因で色々と騒ぎをおこしていた木村忠吾がとうとう嫁をもらう巻。
    同僚の同心の娘を娶ったけれども……そこは、やはり木村忠吾。
    回りも呆れる惚気よう(笑)

    楽しいやら、呆れるやら。

    かと思えば、後添えにもらった女房は足を洗った盗人で、過去を知り脅されてしまい。そのまま逃げてしまうという話しだったり。
    夫婦の機微に触れた作品が多い気がする。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十九)

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    いつも思うのだが、池波正太郎は女性を魅力的に書くことが出来る作家の一人であると思う。
    どんな女性であっても、池波正太郎に掛かると魅力的な女性へと変貌するのである。
    男性よりも、女性の方が色鮮やかに描かれていて、読みながら唸ってしまうのだ。

    御用聞きの富造の女房でおろくという女性。
    決して、ほっそりとして美人ではないのだが、至極魅力的に活き活きと描かれている。

    この鬼平シリーズは捕り物としても面白さはもちろんだが、様々な女性の描かれ方に魅了されるもよいかもしれない。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(八)

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    あきれた奴では、同心の小柳安五郎が又八という捕らえた盗賊を逃がし、自分がその責めを負って変わりに牢獄に入るというお話。
    仇を討った、又八は再び、盗賊改メ方に舞い戻ってくるという、走れメロス的な展開です。
    安五郎と又八に通う心の交流が何とも、男っていいよなぁ〜と思わせる。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十三)

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    熱海に湯治に出かけた鬼平一行が盗賊を捕らえるという一編を含んだ一冊。

    何というか、三カ条を守る盗賊の心意気が光っていますね。
    確かに、盗むのは良くないのだけれども
    一、困っている人からは盗まない
    一、殺さない
    一、犯さない
    を守っている盗人は、それを守らない残虐非道な盗みをしている人達を憎んでいるということなのである。
    だから、密偵になったものも多いとのことなのだ。

    その辺りのプライドが、随所にあるシリーズなのである。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(二)

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    木村忠吾の可笑しくも、頼りない、でも、憎めないキャラクターが初めて描かれています。
    色好みの盗人の話やら、2巻目というのにエンジンかかってますという感じです。

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    2009年10月04日
  • 人斬り半次郎 賊将編

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    時代は変わり、中村半次郎は桐野利秋と名前を改め、陸軍少将となった。しかし高い理想を抱く西郷は、新政府のやり方に納得できない。ついに征韓論争に敗れ、桐野たちを連れて帰郷。桐野たちは必ず戻ってくると信じて帰郷し、やがて西郷とともに乱を起こして、ついには城山に追い詰められる。
    桐野の過信などから城山で最期を迎えることになった西郷。桐野は西郷のことを慕い、考えているのに、西郷の考えを理解できていなくて、ああいう結果になってしまって切ない。そんな西郷と桐野の最期の会話がなんだかよかった。桐野は追い詰められてもやっぱり桐野。最期まで自分らしく生きている桐野はやっぱり格好良かった。
    恋愛のほうは、おたみは何

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    2009年10月04日
  • 人斬り半次郎 幕末編

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    とある舞台で西郷隆盛の話を観て、西郷の側近の桐野利秋がかっこよくて、興味を持ちました。最初は薩摩言葉に戸惑ったけど、すぐに慣れました。普通に『ごわす』とか『いってきもす』とか言いそう(笑)
    薩摩藩に生まれ、『唐芋侍』と言われながらも剣の腕を磨いていた半次郎が、西郷吉之助と出会い、活躍していく。強くて凛々しい薩摩男の半次郎。いつも努力を忘れず、男らしいけど、すぐ調子に乗っちゃったりして、憎めない男。自分の助けた娘おたみにほのかな恋心を抱きながら、法秀尼という尼さんと関係を持ったり、そうかと思えば故郷の幸江のことも忘れてなかったり。結局誰にするのよ!?と突っ込みたくなる。挙句の果てに、おたみに法秀

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    2009年10月04日
  • 男振

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    清々しく爽やかな男の生涯。

    いきなり禿とかゆぅしびっくりしたけどおもしろかった。時代小説初めて読んだけどすらすら読めた。泣ぃた。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(十五)

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    いつもの短編の鬼平に慣れていると、ちと苦しいかも。ただし長さはあまり気にならない。あっと言う間に読める。

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    2009年10月04日
  • 鬼平犯科帳(三)

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    いつもながら、定番の面白さである。今回は、最後の方で、宿敵が、チラッと出てきて、捕縛寸前で逃げたので、今後も、どこかで、また登場するだろうことが、楽しみだ。

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    2025年11月15日
  • 男の作法

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    男の生き方を語る池波正太郎のエッセイ。さすがに昭和55年あたりの感覚(特にジェンダー観)となると今のアップデートされた時代には耐えられず、俗にいうハウツーとして読むにはいささか古びてはいるものの、この時代に描かれた憂いが今でも通じるあたり普遍性もある。特に善悪の中間、すなわちグレーゾーンがないという嘆きはまさに今の時代感覚とも一致する部分であり、40年以上前の時代でもこうなら今の時代はより加速しているのかと思ってしまった。他にも「神経のまわしかた」など、著者独特の言い回しも多く、男の作法と言いつつ大雑把は許されず目配りが大事というのは今でも通じる話だろう。

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    2025年10月18日
  • さむらい劇場

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    妾腹の子としてさげすまれながら、想像出来ないような苦難を切り抜け、やがて榎家の家督を相続する平八郎。
    日本左衛門や火付盗賊改方など出てくる痛快時代小説。
    「人という生きものは、人それぞれに、おのれでおのれの舵が取れぬもの・・・」

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    2025年10月15日