谷口ジローのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドラマ、映画でも人気作ということで原作を読んでみました。
映像版はわりとのほほんとしていて、入った店は全部当たり、という印象を受けていたのですが、原作は意外とそうでもない。
一人飲食アルアルの宝庫でした。
まず、一人で飲食店に入る時の緊張感。
これはどこから来るのかというと、自分がその店の雰囲気に馴染めるかどうかがわからない、というところにあるのだと思うのです。
一度入ってしまったからには、たとえその場が居心地の悪いものであったとしても、オーダーせざるを得ない。
食べて支払いを済ませるまで、その居心地の悪い場所に身柄を拘束されてしまう。
そんな危険性を伴うのが、一人飲食かつ初めての店だと思うのです。
本作では、そうした危うさにまつわる事例がいくつも描かれます。
料理は「うまい!」んだけど、自分を取り巻く店の雰囲気は微妙。
このアンバランスさが、とてもリアリティを持っているのだと思います。
そして、前はあったはずの店がなくなっていた時の焦燥感。
時代の流れを感じながらも、また気になる店に入ってみる。
料理はおいしいけれど、どこか複雑な心境になる。
これもまた、一人飲食アルアルです。
一冊読んでみて思ったのは、どの話も陰と陽が合わさっているということでした。
ただ「おいしい」「楽しい」だけでは終わらない。
少しの不安や気まずさ、時代の移ろいのようなものが混ざっているからこそ、ぐっとリアルになる。
このバランス感覚の素晴らしさよ……。
映像版とはまた違う魅力を発見できた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
長い間の積読本。ホントに積んでいた本の山の間から見つけて、銘酒を味わうようにちびりちびりと読んできた本。おそらく6年は熟成させて、一年かけて読んだ。
まぁそういう本である。一章一章、時には数頁づつ読んでも、味は変わらない。少し古い話題はあるが、それも味わい深い。実際には14年前ほどの文章が載っている。「オール讀物」連載。我が倉敷が産んだ食のルポライター平松洋子は、食の最前線や話題の店は一軒たりとも取り上げない。何度も通って初めてわかるような名店の、ありふれた食材を料理したような名物を、時にはそれを食べるためだけに、北海道や沖縄や鹿児島や青森や、時には東京赤羽辺りを、取材と称して担当編集者と食べにゆくのである(流石大手出版社!)。
まるで偶然行ったか、思いついていったかのような書き振りではあるが、私にはわかる。必ず下調べしている。だからこそ、取材対象者はホントのことを話すのである。そして彼女はホントに食べることが好きなのだ。食のライターとして、唯一無二の人物になった所以である。単なる旅行誌の名物巡りならばごめんだけど、ふと手に取ってしまうのはそういう訳なのだ(←その割には長い間積読!)。
前回、同じようなシリーズ本を読んで東京旅の参考本にした時(17.12.31)に、年末年始ということもあってほとんど役に立たなかったので、これをガイド本として使うのは保留とさせてもらいたいが、いまだにお店は健在だと確かめたので、沖縄与儀のすずらん食堂、ゆいレール石嶺駅前の「御殿山」の沖縄すば(蕎麦)、または栄町市場には、いつか是非行きたい。 -
購入済み
久々
そういえば続編が、とひさびさに読んだ。
食の軍師もやってることは似ているのだが違って見えるのは
やはりキャラ立ちと作画なのかな。
関東じゃないし、そんなに食べられないので巡礼はしないけれど。 -
購入済み
羽生の過去がどんどん分かっていき、物語に引き込まれていきます。
やや気になるのが1話あたりのページ数がかなりムラのあること。
一気見する分には良いですが隙間時間に読むのには向いていません。 -
Posted by ブクログ
なんかオッサンが飯食ってる話かー、って思ってたけど、グルメって名付けた意味が読んだら分かった!個人でやってる美術品の輸入販売、設定的にはまぁまぁイケメンでかつては若手女優といちゃついた経験もありしかもパリーざますで、古武道をマスターしていて脱いだらスゴイんです、そして貧乏そうな店にも行くけどなんならいつでも高い店で払う金もあるぜよ、という、なんだか将軍がお忍びで下々の店を覗いているんじゃないかみたいな鬱屈した雰囲気を読者に埋め込むリーサルウェポンというわけで、いろんな意味で衝撃だった。
しかしオッサンが主人公のときにそれなりの特技を持ってる率の高さよ。作者もオッサンだな。