谷口ジローのレビュー一覧
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ネタバレ美味しいものを食べるより、美味しくものを食べよう
俺が最近心がけていることなんだけど、そりゃ美味しいものを美味しく食べるのが一番で、できればそうしたい。
この本を読むと、美味しそうな食べ物がたくさん出てきて、ほんでまた平松さんが美味そうに食べよるねん。美味しく食べる描写がまた上手いねん。
少々寝の張る食べ物でも「とてもお安い」と言い切るあたりに、経済力の差を感じてちょっと引き気味のところもあるんだけど、妬みでひねくれる心をこれでもかと逆なでるような、美味いモノ美味い食い方、上手い描写の連続で
逆なでもエエもんやとか思ってしまう。
谷口ジローの挿絵(漫画)がまたエエのよなぁ。
何よりも食い -
Posted by ブクログ
東京在住の著者なので、レポートもそのあたりが多いですが、大阪のふぐや食いだおれ太郎でおなじみのあの店も出てきます。
面白いのは、出版元の文春をはじめ、新潮社や共○党の社食堂についての記述。一番いまいちなのが文春というのが厳しい。
自○党にも頼んだそうですが、「公平な内容が期待できないので」と、断られたそうです。文春から頼んだので、社食に見る自民党のぜいたくみたいなことを書かれると危惧したのかもしれませんが、単に食べたいだけですよ、平松さんは。
共○党の社食は……いや、私、そのメニューはちょっと!とイデオロギーの関係でそのメニューなんか?共産主義ということはあの国の影響を受けてるのか!? という -
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谷口ジロー氏の絵に惹かれ購入。
平松さんのお名前は聞いたことがあるような、ないようなというレベル。
古い映画の話が出てくるので、それなりのお年の方と思うけれど、健啖家ですね。最初の春先の天ぷらや野菜料理の文章が素晴らしい。そのままページを捲る手が止まらなくなった。
ビールの立ち飲みや所謂B級グルメのような食べ物も出てくるが、B級なんて言葉は使わないし、素直に美味しさ、一緒に卓を囲む楽しさを伝える文章に品がある。
銀座のサンドィッチやひとり鍋など僕の知らない世界も。そして滋賀の山奥に熊を食べに行く話まで。ホントにどれも美味しそうだなあ。
神保町のランチョンと吉田健一の関係は知らなかった。次々と訪 -
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「坊ちゃんの時代」第四部。
幸徳秋水を中心とした無政府主義者たちによる、「大逆事件」を巡る人間模様。
つくづくこの国は、と思わされる。体制が変わり舵が切られたように見せかけておいて、何も変わっていない。こういうことが何度繰り返されても喉元を過ぎれば熱さを忘れる。
それも、酷く短いスパンで。言論封鎖の次は結社の禁止。そうして人はテロリズム以外の手段を奪われる。
また同じようなことが起こるだろう。まさに世相は大逆事件をなぞっている。そのたびに、主義のない世界は汚泥を飲み下すことを誉めそやす。
主義とは傷だ。そうして、傷のない人間の記憶は、まず痛みから忘れていく。 -
購入済み
じわっと面白い
評判が良かったので以前から読んでみたいと思っていました。内容は味のある絵と語りで中年サラリーマンの私にはとっても面白い作品。機種はipad2を使用。少し絵の解像度が荒い感じがしましたが読書に支障はありませんでした。デジタル読書は保管場所も取らないのでいいですね。特に漫画や雑誌は手軽に読めて場所も取らず良いです。
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近年の山ブームで登山人口は増えているそうですが、本格的な登攀も含めた登山はやはり身近な世界とは言い難い。そんな世界を覗き見るにはうってつけのの作品です。。
原作者、夢枕獏に漫画化するなら彼しかいないと言わしめた、谷口ジローの画力が、山の過酷さと魅力、登場人物の人間臭さを丁寧に描写していて、世界観に引き込まれる。
山にしか生きる事ができない、不器用さと繊細さを持ち合わせた羽生のキャラクターに、どんどん魅せられてしまい、いつのまにか主人公、深町と同じような感覚を共感してしまう。
羽生には実在のモデルがいるというのもまた驚き。原作を読みたくなる作品です。