谷口ジローのレビュー一覧

  • 神々の山嶺 1
    無限に続く自問自答。

    「そこに山があるからだ」という回答はあまりにも有名であるが、質問が実は「人はなぜ山に登るのか」ではないことはそれほど有名ではないし、答えた人はもっと覚えられてはいないだろう。
    質問は正確には「あなたはなぜエヴェレストに登るのか」であり、答えたのはイギリス人登山家のジョージ・マ...続きを読む
  • 神々の山嶺 1
    原作は夢枕獏。
    圧倒的な絵とストーリーの厚さ(この表現がしっくり来る)と、冬山の存在感。

    冬山に一人挑むことの苦しさとか孤独とか焦燥感とか、そういう重い感情が紙面を通じて
    どっしりとこちらの感情に流れ込んで来るから、読んでいて本当に疲れる。
    疲れるんだけど、病み付きになる。

    何故山に登るのか――...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    漫画史に残る金字塔と言ってよい。これまでこの本と出会わなかった不明を愧じるばかりである。関川の「あとがき」は漫画論と見ても明治論と見ても短文ながら出色ものだ。
  • 神々の山嶺 2
    息詰まるような二人の天才山屋の精神戦。一番になりたいという人間の業と実際の生き方と、考えさせられる。その答えは220頁で流す涙と297頁涙の質の違い。そのどちらが好きか?かも。
  • 神々の山嶺 1
    久しぶりに面白い漫画に出会った。山の描写から崖を登っているときの息づかいなど、細部まで迫力が伝わってくる。
    ストーリーも良く練られており、伏線の絡ませ方などが秀逸。岳などとは少し違ったハードボイルドな作品。
  • 神々の山嶺 5
    5巻読んで、感動した。登山に興味を持って、長谷川氏や森田氏などモデルの人の生涯も調べた。まんがでここまで表現できるなんて!この夏の間違いなくエポックとなった。
  • 散歩もの
    「孤高のグルメ」が面白かったので手を出してみた。
    「孤高~」よりも主人公以外の人物がきちんと登場する。がうんちくを語りだすところは同じだなぁ。
    細かく細かく描かれた背景が、びっくりするほど綺麗。
  • 「坊っちゃん」の時代 第四部 明治流星雨
    彗星と共に明治の佳き日々が去る     

    大逆事件は日本の法曹界、最大の汚点だと思うが、戦時中にあれやこれやと同様、一億総懺悔のおかげか、あまり知る機会がない。

    明治が日本近代の青春時代というなら、若気の至りとして目を瞑りたくなるが、奇兵隊の中隊長のやるこたぁ、凄惨極まりない。信州で見つかった手...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第五部 不機嫌亭漱石
    漱石の晩年を幻想と共に描写     

    明治四十三年八月の大病で生死を彷徨う漱石と、明治に活躍する人々を引き合わせ、「坊ちゃん」の時代を総括する。

    啄木が、「つね日頃好みて言いし革命の語をつつしみて秋に入れりけり」と詠んだとおり、大逆事件以後、官僚組織は軍部、これも官僚組織だが、と一緒に、御簾の向...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    時代を貫いた無用の人。

    夏目漱石が職業作家になる直前の明治の風景を名コンビが描く。まだマンガが必要十分に辺境であった時代だ。バブル直前でしか成立し得ない企画だったろう。読者投票やタイアップ企画でも絶対に無理だ。

    漱石が、鴎外が、ハーンが、文豪達と共に「坂の上の雲」の時代が、鮮やかに蘇る。
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    谷口ジロースキーなのですが、このシリーズは中国で遊び人をしていた時分、お友達が幸徳秋水編を読ませてくれて知りました。帰国して一番最初に買った漫画だったのを今も覚えてます。
    何度も読み返してもうボロボロなので、いい加減新しいのを買うべきなのだと思いつつ、まだ買ってません。この判型が谷口センセーの絵を活...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第五部 不機嫌亭漱石
    「多少の縁あるひとを見捨てるは恥です。」
    「役立とうと思うは義です。」

    舞台は明治(末期)。登場人物は夏目漱石、森鴎外、石川啄木、幸徳秋水、管野須賀子、二葉亭四迷をはじめとした明治の文学者・思想家たち。それぞれの生きる明治の世相が、時に痛快に、時に物悲しく描かれています。

    登場人物の一言一言が重...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第四部 明治流星雨
    「多少の縁あるひとを見捨てるは恥です。」
    「役立とうと思うは義です。」

    舞台は明治(末期)。登場人物は夏目漱石、森鴎外、石川啄木、幸徳秋水、管野須賀子、二葉亭四迷をはじめとした明治の文学者・思想家たち。それぞれの生きる明治の世相が、時に痛快に、時に物悲しく描かれています。

    登場人物の一言一言が重...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    「多少の縁あるひとを見捨てるは恥です。」
    「役立とうと思うは義です。」

    舞台は明治(末期)。登場人物は夏目漱石、森鴎外、石川啄木、幸徳秋水、管野須賀子、二葉亭四迷をはじめとした明治の文学者・思想家たち。それぞれの生きる明治の世相が、時に痛快に、時に物悲しく描かれています。

    登場人物の一言一言が重...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第三部 かの蒼空に
    「多少の縁あるひとを見捨てるは恥です。」
    「役立とうと思うは義です。」

    舞台は明治(末期)。登場人物は夏目漱石、森鴎外、石川啄木、幸徳秋水、管野須賀子、二葉亭四迷をはじめとした明治の文学者・思想家たち。それぞれの生きる明治の世相が、時に痛快に、時に物悲しく描かれています。

    登場人物の一言一言が重...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第二部 秋の舞姫
    「多少の縁あるひとを見捨てるは恥です。」
    「役立とうと思うは義です。」

    舞台は明治(末期)。登場人物は夏目漱石、森鴎外、石川啄木、幸徳秋水、管野須賀子、二葉亭四迷をはじめとした明治の文学者・思想家たち。それぞれの生きる明治の世相が、時に痛快に、時に物悲しく描かれています。

    登場人物の一言一言が重...続きを読む
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    かなり影響を受けた漫画の一つ。
    明治という時代を舞台に様々な文化人が
    おりなすドラマは、文学大好きな人も
    そうでもない人も楽しめると思います。
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    全5巻からなるコミック、と言っても夏目漱石が生きた時代を生々しく描いた長編物語マンガで、著名な人物が次々と登場し飽きさせない。考え方によれば、「坊っちゃん」を読むより面白いかもしれない。明治に生きた人々の一生懸命さとその感性がよくわかる。今の日本人が忘れているものを教えてくれる絶好のマンガで、教科書...続きを読む
  • 神々の山嶺 1
    なぜ山に登るのか、なぜ冬を狙うのか、初登頂の意味は

    ここまで過酷な山でなくとも、いつか山には登ってみたいな
  • 「坊っちゃん」の時代 第四部 明治流星雨
    秋水のあたり、漫画としての扱いが難しいと思ったのですが、作者の意図通り明るい性格の描かれ方が良かったです!おおお策太郎ちょこっとだけ出してくれて有難うございまーす(笑)!!