谷口ジローのレビュー一覧

  • 散歩もの
    のんきな迷子漫画。

    テレビや雑誌で見たところへ行くのではなく、
    自分の足と目と鼻でみつける散歩のはなし。
    最近、散歩すきなのでとっても楽しめました。
  • 「坊っちゃん」の時代 第三部 かの蒼空に
    借金王石川啄木がテーマ。青年の性の悩みを一身に集めたような(実際そうであった)啄木を、「日記」を読み解いてコミックのストーリーに仕立てた腕前と、「明治」に対する並々ならぬ心酔は関川の真骨頂か。前作の反省かこの第三巻は出来がいい。
  • 「坊っちゃん」の時代 第二部 秋の舞姫
    前作には劣る。舞姫の擬古文調がコミックには全く現れないのが不満。印象に残る言葉「誰か知る かの人にも 胸高鳴れる 初夏のありしを」どこからの引用だろう。
  • 神々の山嶺 5
    モデルとなった森田勝の本も読みたくなった。つくづく山屋は音楽と通じると再認識。商業主義的な登りもあれば、己の信念だけのための登りもある。これを読んで魂は震えたか。
  • 「坊っちゃん」の時代 第三部 かの蒼空に
    かの石川啄木の青年期を中心に描く『坊ちゃん』の時代シリーズの第三弾。
    啄木という人の半生を知るには勿論、読むだけでも面白い漫画だと思う。伝記物は伝記物として作られているものもあるが、そういった目的のものよりも楽しく読めるだろう。
    ただし、画がいまいち冴えない。
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    この装丁も絵柄も文字量も情報・説明量もなかなかに取っ付き難く、それが逆に欲求を煽ってくる不思議な漫画。

    明治っていい時代だなあとしみじみ思います。しょぼくれた変人のおっさんに才能持たせたら愛しさ無限大ですよ。こうやってみると夏目漱石って、存在が小説のような人だなあ。漱石の著書、全てを読んでからとま...続きを読む
  • 孤独のグルメ【新装版】
    男には孤独が似合う・・・。

    しかし、グルメも捨てがたい・・・。

    そんなアナタに、脳内ダダ漏れグルメ漫画。

    オススメ。
  • センセイの鞄 2巻
    谷口ジロー氏のこれまでの作風と、川上作品が果たしてマッチするのか…と思いながら読み始めたのだけれど、意外にも、これは合っていると思う。食べ物が旨そうに描かれている所もイイ。
  • 「坊っちゃん」の時代 第三部 かの蒼空に
     この「『坊っちゃん』の時代」シリーズは以前から気になっていたのだが、3巻がBOOKOFFで¥100だったため購入。(文庫化もされているそうですね)

     3巻の主人公は石川啄木。「働けど働けど我暮らし楽にならざり~」の人です。てっきり薄幸の苦労人をイメージしていたのですが、この本を読んで、啄木が現代...続きを読む
  • 神々の山嶺 5
    山にハマり始めた父の薦めで読んでみた。アツい。
    かつてマロリーが言った「そこに山があるから」という山登りの理由も、主人公の羽生は「そこに俺がいるから」といった。自分には山しかないとも言っている。何かを成し遂げるにはそのくらいの覚悟と責任がなければできないんだろうなぁ。

    足が動かなければ手でゆけ
    ...続きを読む
  • センセイの鞄 1巻
    あえて漫画版のほうを。原作のほうも好き。
    川上弘美と谷口ジローという組み合わせが以外だった。リアリスティックな絵柄の谷口さんと、どちらかといえばつかみどころの無い話を書く川上さんの取り合わせはどうなのかと思ったが、意外にもしっくりくる。

    原作ではぼんやりとしか出てこない月子さんとセンセイの人物像を...続きを読む
  • センセイの鞄 2巻
     最近立て続けに、谷口ジローさんの漫画を二冊購った。
     谷口ジローさんといえば、「『坊ちゃん』の時代」からのファンで、以後『父の暦』とか『遙かな町へ』などの作品を読んできたところだ。 
     最近購った二冊の本というのが『センセイの鞄』と『欅の木』である。
     どちらも原作があり、前者は、川上弘美さん、後...続きを読む
  • センセイの鞄 1巻
    原作付きの作品が結構多い谷口センセーですが
    コレはその中でもたぶんかなり異色な作品。
    恋愛漫画ですよ!奥さん!
    原作は未読ですが、たぶんコレは
    原作より原作の空気感出てるんじゃないかと。(何w)
    谷口センセーの絵で描く恋愛ってのは
    どこか透明で、淡々としていて……溜息が出るほど切ない。
    なんだよ!こ...続きを読む
  • 神々の山嶺 5
    断片的には読んでいたが、通しで読んだのは初めて。
    原作も良いが、漫画も非常に高いレベル!
    獏さんも言っているように、谷口ジロー以外に漫画化は
    考えられない。
  • K(ケイ)
    山のデューク東郷が山で遭難した人を助ける話。孤独なんとかを読めと言われたが無かったのでこれを買った。
    まあ面白い。似たようなので、日本の山の話がビックコミック系でやってたような気がします。
  • シートン・・・旅するナチュラリスト・・・ 第4章「タラク山の熊王」
    1巻の狼ロボと4巻の熊王モナーク編が特に面白いですね。
    人間対動物を描くことで、人の業を描いています。
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部
    夏目漱石を中心に、その時代を生きた作家たちの生きざまを描いたコミック。
    1〜5巻まであるが、そのなかでも石川啄木を描いたものを読んだときは、もともと啄木がいけ好かない私だったのだが、「やっぱり、やなヤツ。」と実感できてよかった。
    以前は『明治』という時代がちょっとキライだったのだが、自分のなかで見直...続きを読む
  • 神々の山嶺 1
    山を登るクライマーの物語で、このドラマ性の完成度の高さにはひたすら圧倒された。
    常に生きるか死ぬかの境で山に挑むこの緊迫感は、たとえ映画でも簡単には表現出来るものではないだろう。
    「岳」を読んだ時も山のコワさを実感したけれど、この「神々の山嶺」は国内の山だけでなく、ワールドワイドなので「岳」よりもさ...続きを読む
  • 神々の山嶺 4
    「それで、どうなんだあんたは。何故山に登る?」
    「正直・・よくわからないな。あのマロリーは、そこに山があるからだとそう言ったらしいけどね。」
    「少なくとも、俺は違うね。そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ。おれにはこれしかなかった・・これしかないから山をやっているんだ。」(p.83)...続きを読む
  • 神々の山嶺 2
    たったこの25メートルを登るためだけにこれまでの20年間はあったのではないか。こんなことはもう二度とできないだろう。もう何もおれの中には残っていない。気力とか体力とか言葉で言いあらわせるものじゃなく、言いあらわせないものまですべてこの登りに使ってしまった。そして手に入れたのが、あとひと晩か数時間生き...続きを読む