谷口ジローのレビュー一覧

  • シートン・・・旅するナチュラリスト・・・ 第4章「タラク山の熊王」

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    1巻の狼ロボと4巻の熊王モナーク編が特に面白いですね。
    人間対動物を描くことで、人の業を描いています。

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    2009年10月04日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    夏目漱石を中心に、その時代を生きた作家たちの生きざまを描いたコミック。
    1〜5巻まであるが、そのなかでも石川啄木を描いたものを読んだときは、もともと啄木がいけ好かない私だったのだが、「やっぱり、やなヤツ。」と実感できてよかった。
    以前は『明治』という時代がちょっとキライだったのだが、自分のなかで見直すきっかけになった本。

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    2009年10月04日
  • 神々の山嶺 2

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    たったこの25メートルを登るためだけにこれまでの20年間はあったのではないか。こんなことはもう二度とできないだろう。もう何もおれの中には残っていない。気力とか体力とか言葉で言いあらわせるものじゃなく、言いあらわせないものまですべてこの登りに使ってしまった。そして手に入れたのが、あとひと晩か数時間生きてもいいという権利だ。神がとか幸運がとは言わない。このおれがその権利を手に入れたのだ。

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    2020年07月15日
  • 神々の山嶺 1

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    山を登るクライマーの物語で、このドラマ性の完成度の高さにはひたすら圧倒された。
    常に生きるか死ぬかの境で山に挑むこの緊迫感は、たとえ映画でも簡単には表現出来るものではないだろう。
    「岳」を読んだ時も山のコワさを実感したけれど、この「神々の山嶺」は国内の山だけでなく、ワールドワイドなので「岳」よりもさらに数段コワい。

    とにかく驚くのが、山の絵がものすごく上手いことだ。写真かと思うぐらいの質感を持って、山の美しさと険しさが迫ってくる。この質感があるからこそ、リアルに山の存在を感じながらクライマーの視点で世界に入ってゆくことが出来る。この作品を描けるのは、間違いなくただ一人、この谷口ジロー氏だけだ

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    2020年07月15日
  • 神々の山嶺 4

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    「それで、どうなんだあんたは。何故山に登る?」
    「正直・・よくわからないな。あのマロリーは、そこに山があるからだとそう言ったらしいけどね。」
    「少なくとも、俺は違うね。そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ。おれにはこれしかなかった・・これしかないから山をやっているんだ。」(p.83)

    ここでテントを張ることができるのは唯一この岩の下だけだ。しかもここの狭いこの場所だけなんだ。他の場所にテントを張れば、ひと晩に何度か必ず落石が襲う。それが頭部にあたれば死ぬ。眠る時もその姿勢でいることだ。もしザックの上に上体を被せて寝込んでしまったら落石が直撃する。おれが山だったら、そういうミス

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    2020年07月15日
  • シートン・・・旅するナチュラリスト・・・ 第3章「サンドヒル・スタッグ」

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    谷口ジローの面白さがわかってきた昨今ですが、さらに学級推薦本なんかも面白いと思えるってトシになったってことなんですかね?シートン動物記ですよだってw。
    実際、狼王ロボの話はさほどではない(それでも罠を作るときの細心の注意っぷりは面白い、、)のですが、山猫の話と、ヤングシートンがときにインディアンと一緒にハンターとして鹿を追う話は非常に面白かった。すばらしいです。

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    2009年10月04日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    夏目漱石が素敵。
    だめっぽいけど憧れてしまう。結局言ってることが現代にも通用してしまうあたり、本人が見たら幻滅だろうなぁ。

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    2009年10月04日
  • 神々の山嶺 2

    購入済み

    深町と女の描き方

    私は小説原作を読んでないのですが、深町の元カノへの対し方はほぼストーカーですよね?小説の書かれた時代の限界なのかもしれませんが、おじさんが読んでいても気持ち悪いです。ハッキリいって元カノの存在は不要ですよね?と、私は思いますが?バクの弱点?

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    2025年09月30日
  • 原獣事典

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    谷口ジローさんの描かれたものというで購入したが、とても不思議な本。事典なんだけど「原獣」というのは、「祖先」みたいな意味で鳥の祖先、キリンの祖先、人の祖先などが、描かれてます。詳しい解説も載ってるので好きな方には堪らない内容です。

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    2025年07月26日
  • 地球氷解事記 上

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    今とは環境が一変した近未来のような地球で、おそらくは数を減らした人類が環境になんとか適応しながら生き延びる中、SF的、神話的な世界観がオーバラップしてくるのは風の谷のナウシカに通じるものがある。
    壮大な世界観は良いのだが、物語の核心にようやくたどり着いたところで上巻が終了し、残すは下巻だけとなると残す展開の物足りなさが予感される。
    断崖で孤立した仲間を救出しに行くシーンはSFというよりもクライミング漫画になってしまったかと思った。神々の山嶺を書いているだけに。
    というわけで下巻は未読。

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    2024年12月30日
  • ステーキを下町で

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    ネタバレ

    全国各地の食べものについて書かれてるが、餃子の王将が店長に裁量が任されていて味が違ってたりすることは驚きだった。
    京都の冬は、あんかけうどんというのも知らなかった。
    平松さんの文章は、日本語の勉強になるぐらい表現豊かと感じた。

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    2024年03月28日
  • サンドウィッチは銀座で

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    谷口ジローさんの絵経由で知った作品。
    大好きな孤独のグルメにも通じそうな本の説明から手に取ってみた。サンドイッチは銀座で、なんてオシャレなお店紹介かと思いきや、ディープな池袋中華に始まり、どぜうやふぐ、最後には熊まで、孤独ではなく仲間とわいわい、お酒もまあよく飲む。お腹は空くんだが、なにせふぐやら熊やら、食べたことのない中華だから、ああ食べたいー!みたいな感じにはならなく。昭和の名店の紹介エッセイ。兄さん姐さん向けかしらん。

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    2024年02月11日
  • 孤独のグルメ【新装版】

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    有名な孤独のグルメの第1巻
    テレビの実写版は何回かみたのだが漫画は初めて。
    初老の男の一人飯の漫画である。何か時間が起こるわけでもなく、ストーリーもない。
    輸入雑貨の貿易商を営む井之頭五郎は下戸ではあるが、食欲は人並み以上に旺盛である。ミシュランの星の店や行列のできる店を避けつつ、自分の胃袋と嗜好を満たす店を探していろんな街を徘徊し、食べ物に対峙する。
    日本人が外食する時に直面する、店選びの苦悩と喜びを漫画という形で表現することに成功した作品である。食べ物を美味しそうに描くこと、美味しそうに食べていることを描くことは相応の画力がないと難しいのだが、谷口ジロー氏の劇画風の画風がそれを可能にしてい

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    2023年12月30日
  • センセイの鞄(谷口ジローコレクション) : 2

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    木桶や布巾 座卓の表面 そういう共感覚のようなものをいくつも感じる エリ・リャオ 耳年増で 篠島民宿「南風」 宵の口に来た時にえらく咳き込んでて 勝手な印象をつけては愉しんだ 綾とは的確な表現を使いましたね 鞄の中には空っぽの何も無い唯ぼうぼう儚々とした空間ばかりが広がっている タイミングと偶然とに支配される惨い遊び しゅつぽん出奔 慕わしい気配 腹がくちくなると眠くなりますね 下腹部を弄ってる描写 具象化して良いものかどうか ひたん悲嘆 実は今の静かな日常を描く方が

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    2023年02月23日
  • センセイの鞄(谷口ジローコレクション) : 1

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    谷口ジローが評価されているのは特に、メランコリックな余韻をもつ静かで内省的な漫画物語の傑出した作家・漫画家として、散歩物語の『歩くひと』のような現代コミックの古典の開祖てある点だ。 酌をする女に色気を求めること 以前は「アンチ巨人」を大っぴらに標榜していた まりこのしゅくのとろろじる_芭蕉ですよ 自分個人のことを人間一般に敷衍しないでください 割れ鍋に閉じ蓋 えもいわれぬ馥郁たる香ですな そうそう確信に満ちて逡巡する奴だったよ大町って 酌をする女に色気を求めること 汽車土瓶のしまってある箪笥 確信に満ちて逡巡する奴 チシャのサラダ

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    2023年02月23日
  • 谷口ジローコレクション18  孤独のグルメ2 散歩もの

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    僕が知る殆どの漫画家の作画の世界はテレビドラマのカメラワークなのに、谷口さんの作画の世界は常にスクリーンの1シーンなのだ。 これは如何に外食がうまく運ばず失敗だらけかという可笑しみの話だ それは孤独である尊さと迷う心とこの世界が生み出すやはり愛すべき時空なのだ 大波と繁茂する蘆のエネルギーが対比的に配置される 遡行 いんこう咽喉がつかえて声もでなかった 海苔を練り込んだ黒はんぺんを焙ったもの フレホーレス タルトタタン 小津安二郎監督の『お茶漬けの味』 外連味のないピザ イタリアにはタバスコはないというけど_メキシコのタバスコをビシバシかけて_アメリカのコカ・コーラで食べるのが日本流だい さお

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    2023年01月28日
  • 谷口ジローコレクション17  孤独のグルメ1

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    「私」でも「僕」でもなく「俺」という一人称に相応しい雄々しさが漲っていた しきいき識閾 むげんのう夢幻能のように時空を渡る 父はその間隙をつくように汽車に乗り込む 生命存在は無限とも言える偶然性と共に始まり、誕生と成長の過程の中、急速に現実という極小に向けて縮小固定される。その縮小と固定が始まる前の完全に開かれた宇宙的可能性をふと振り返った時、ピン留めされた存在が感じる立ち眩みのような感覚が「もやもや」ではないか。 あおいのうえ葵上 生霊とはあり得たもう一つの人生を生きてくれる存在であり、それは人間精神の不思議さと共に、生の可能性を表すとも言える。 俺は得体の知れない奇妙な満足感を味わっていた

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    2023年01月28日
  • 孤独のグルメ【新装版】

    購入済み

    ドラマよりある孤独感

    ドラマが好きで、原作も気になり購入。
    ドラマよりも孤独感に溢れている。ドラマだとナレーションだから気づかないが、マンガだと心のなかで考えていることがよくわかる。
    そして静かに目の前のご飯と向き合う食事がしたいと思った。

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    2022年08月31日
  • 散歩もの

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    「孤独のグルメ」のコンビで散歩もの。
    絵がいいのは間違いないが、言葉もまたいい。
    独り言の分量半端なくて面白い。

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    2022年06月28日
  • ステーキを下町で

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    今回も平松さんのエッセイに
    谷口ジロー氏の漫画がついている
    ぜいたくな作りの文庫本。

    食欲旺盛な上に丈夫な胃をお持ちで
    うらやましいかぎり。
    だからこそ書いてある文章を読んでて
    楽しいんだよね。

    大衆酒場と夜の街をウロウロした回が
    秘密の場所をのぞきこむような
    わくわく感にあふれている。

    関西は京都の王将と、うどん屋さん。
    東京駅の駅弁ネタもいい。
    「サンドイッチハウス メルヘン」
    次に東京行ったら足を運んでみるか~。

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    2022年04月10日