椹野道流のレビュー一覧
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ネタバレ中盤、引っかかる点が。
ノック3回のマナーについて。
マナーを守る海里に対して、悠子は「摩擦を避けるための無難な選択が常に正しいとは限らないこと、時には頑固に自分が思う道を行くことも大切だってこと。これはマナーの話じゃなく、むしろ表現者としての振る舞いの話よ」と。
これは違う。
表現者としての振る舞いを説く引き合いに、マナーを持ち出すのはおかしい。
確固たる自信がない限り、マナーを守る必要はないと言っているようなもの。
冠婚葬祭のマナー、食事のマナー、色々あるが、マナーとはそもそも表現の方法ではなく、相手や周囲を思いやることが根底にあるもので、主となるのは己ではない。
悠子自身、「迷い -
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夜だけ営業の定食屋<ばんめし屋>を舞台にした、ちょっと不思議でほっこりした物語のシリーズも第13作。思っていたより長いシリーズとなった。
思いがけないトラブルに巻き込まれて芸能界を追われ、今は<ばんめし屋>で働く海里と、やはり過去の登山事故をきっかけに世間から離れてひっそりと<ばんめし屋>を営んでいた夏神という、それぞれ過去を背負っている二人が少しずつ前向きになってきた前作。
海里は朗読劇を毎週行っている女優・倉持悠子のとの出会いで芝居への情熱を取り戻し、夏神は戦前の料理本をヒントに、古いレシピを現代風にアレンジして客に提供するという新たなメニューに取り組んでいる。
今作はいよいよそれぞれ -
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ネタバレ椹野道流さんの本は昔からよく読んでいたけど、その中でも手を出していなかったシリーズの1作目。それぞれのキャラクターの関係性がこの後どう展開して、それぞれどのように成長していくのかはまだ分からないけれど、読みやすい文体、その場の会話が映像として頭の中に流れてくるようなテンポのよさは他の作品とも共通していて良かったし、キャラクターはそれぞれに個性があって魅力的だった。
ストーリーは法医学の話だと思って最後まで辿り着いたところ実はこれホラーだったの?という若干の肩透かし感があったのが個人的には引っかかったところではあるが、今後の筋としては法医学で展開していくのだろうか。怪異自体は嫌いではないけど、2 -
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大阪府T中市にある、O医科大学基礎研究棟の法医学教室。
この法医学教室の新米大学院生である伊月崇と、同教室の助手で伊月を厳しく指導する伏野ミチルを主人公に、持ち込まれた遺体の不審な点を発端として、事件の謎を解くという形式の医療ミステリー!?です。
僕にとって、法医学がテーマのフィクションとして真っ先に思い浮かぶのは、深津絵里さん主演のTVドラマ「きらきらひかる」や、比較的最近では石原さとみさん主演の「アンナチュラル」がありますが、そういえば小説では脇役、添え物的な印象が強く、ちょっと新鮮なテーマでした。
個人的には、伊月の素直でないちょっと拗れた感じのキャラ設定が、若干苦手に感じられましたが